7500(映画) 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

凡人の感想・ネタバレ映画>7500(映画)

執筆日:2017年12月19日

あらすじ・ネタバレ

冒頭、旅客機が乱気流に巻き込まれて急降下するシーンが演出される。

そして「4時間前」のテロップ。ビスタパシフィックの7500便が飛び発とうとしていた。これはその乱気流に巻き込まれることになる旅客機だ。
様々な人物が旅客機には乗り込んでいる。キャビンアテンダントのローラとスージー、乗客は夫婦2組や、パンクファッションの女性、それに怪しげな荷物を持った強面の男や、若い長髪の男や、露出の多い恰好をした若い女性など。

特に何事もなく旅客機は出発し、7500便は飛び立った。各々が座席でそれぞれの時間を過ごす。
しかし乱気流により突然機体が大きく揺れて乗客たちが肝を冷やす場面もあった。

その直後、今度は怪しげな荷物を持ち込んだ男(名前はランス・モレル)が、「息が出来ない」苦しみだした。CAが気遣うも良くはならず、ついには吐血もする。救命士である乗客男性のうち1人(2組いる夫婦のうちの片方の夫)は彼を助けるために処置を施すが、それもむなしく死んでしまうのだった。

機長が管制に連絡するが、着陸する必要はないとフライトを続けることに。遺体をそのままにしておくわけにはいかないため、遺体は二階の上級席に置くことにした。客たちは全員1階のエコノミーへと移動したのだった。

その後、先ほどより遥かに大きな、2度目の乱気流に機が巻き込まれた。多くの乗客が一旦気を失ったが、なんとか事なきを得た。

しかしその後から奇妙なことが起き始めた。
こっそりと2階にある遺体から腕時計を盗もうとした男が「何か」を見て行方不明になった。男はテレビモニターに死んだはずのランスを見た。CAのローラは外に何かの機が並行して飛んでいるのを見たりもした。
行方不明になった男をローラとスージー2人が探しに行ったところ、最初に死んだランス・モレルの遺体までもが消えていて二階には誰もいない状態になっていた。

一方、おかしな事態は最初に死んだランスが原因だと考え、2組の夫婦たちはランスの荷物を調査し始めた。その現場をローラが見かけて咎めたが、彼らは引き続きランスの荷物を調べ続けた。ランスが持っていた荷物には不気味に動く人形が入っていた。これを見たパンクの女性は「これは死神の人形だ」と言い、「未練のある人間はあの世に行くことができない」という話をした。

ローラは貨物室に入っているランスの荷物を調べに一人、貨物室に入っていった。スージーは貨物室への入り口前で待っていた。
ローラはランスの荷物を発見したが、そこから誰かの手が出てくる。ここでローラの出番は終わる。
一方スージーもまた、足元から出てきた手から逃れるように、二階客室へと逃げていくのだった。スージーの叫び声を聞いた夫婦たちが駆けつける。突如客室上部の荷物入れから手が出て来てスージーは引っ張られ、姿を消してしまったのだった。

2組の夫婦たちは一階客室に戻ってくる。そしてようやく事実に気付いた。
なんと一階には「座って気を失った状態の乗客たち」がいたのだった。作中の登場人物は、乱気流後は全員が幽霊のような状態であり、すでに死んでいたのだ。

つまり、ランスが死んだ後に発生した乱気流に巻き込まれたことで機内の気圧が急激に低下して酸素マスクも故障、実は乗客全員がすでに死亡していて、その後に活動していた全員は幽霊のような存在だったのだ。しかしランスが持っていた人形のためか、「この世に未練を持っている人物」は自分の死にも気付かずずっと機内をさまよっていたのだった。

客席のテレビモニターではこの7500便に起こった事実が淡々とテレビ放送されていた。もはや乗客の生存は絶望的であること、機長も含め死亡しているため今は自動操縦で動いていて、最終的には太平洋に墜落するということ。ローラが見た戦闘機のようなものは、内部の様子を見るために7500便と並行して飛んでいた戦闘機だったのだ。

自分たちに起きていることを知った夫婦その1。夫はもう別れる気でいた妻を抱きしめた。
最後のシーンでは夫婦その2の妻、性悪女リズの最期が描かれる。周囲に誰もいなくなっている機内をさまよう彼女は死神の人形が発する音に気付く。恐る恐るゴミ箱を開けると、突如手が飛び出し、リズの悲鳴が響き渡って終幕。

感想・評価

実はみんな死んでいた、というのは予測ができずそうきたかー!だった。旅客機内のパニックを描いた作品というのはいくつもあるだろうが、そういう作品+シックスセンスとかアザーズとかの「自分が死んだと気付いていない系」を組み合わせたような作品。言ってしまえば「幽霊たちが幽霊のようなものに怯える、それも飛行機の中で」というちょっとヘンテコな状況である。

例えばCAのローラが機長と浮気をしていたことのように、主要登場人物にそれぞれ、「業」があるのでこれが事件の根源にあるのではないかと思ったのだが、確かにそれは原因ではあったが、それゆえにこの世に未練があり成仏できない、という結び付けだった。乱気流に巻き込まれて大惨事になった後、乗客がさほどそれを気に留めていないのが不自然だったとは思ったが、全員が死んでいるとは。

よくわからなかったのだが、「未練のある人物たち」をあの世に引き込んだのは「ランス」なのだろうか?ということだ。どの人物も出てきた「手」に襲われてから行方不明になるのだが、この手が誰のものなのかはっきりしない。パンク女が成仏する時だけはそのパンク女と同じ姿をした「影」のようなものが現れるので、「自分と同じ姿をした影」に連れていかれたのかな、とも思ったのだが、見返してみるとパンク女の発言として「ランスは未練だらけだ、まだこの世にいる」というものがあるんだよなあ。テレビモニターにランスらしき人物を見るシーンがあることからも、死神人形を扱っていたランスが死神のようなものと化して他の人物をあの世に連れていった、というようにも思える。

しかし考えてみれば、死んだ上に恐怖におびえるなんてたまったもんじゃない話だ。幽霊になってなお喜怒哀楽あったらそれはそれでやだなあ、なんてことを思ったりした。

それとこれは感想書くという立場から言いたくなる文句だが…名前が出ない人物が多すぎる。字幕と日本語吹き替え同時にONして視聴しているのだが、下記の人物解説の通り、名前を把握できるキャラは主要人物のうち半分しかいなかった。なのでわかりにくくなっているが勘弁してほしい。

人物解説

何度か見直しても名前を把握できない人物が多かったので適当に呼び名をつけて解説。

ローラ&スージー

ローラは金髪白人の、スージーは黒髪アジア人のキャビンアテンダント。ローラは東京に着いた後に機長と共に過ごして略奪する気でいた。そんな人間だが、作中ではローラの出番は多く主役の一人と言える。スージーはニックという彼氏はいるが、最初の彼氏ショーンの時ほど恋にのめり込めないことを悩んでいる。

夫婦1

特に男の方は出番が多くローラと並んで主役と言っていいのだが、夫も妻も名前が出なかったような気がする。もう離婚する気であり、会話はネガティブな内容なばかり。どうやら夫側の浮気が原因らしい。しかし自分たちが死んでいたと気付いたラストでは妻が「もう話さないで」と言い、夫はそれに応える。穏やかに成仏したということだろうか。

夫婦2

ハネムーン旅行をしている夫婦。男の名前は不明、女の方はリズ。リズは見た目はモデルのようないで立ちだが、性格が悪い。最後の最後で怯えながらゴミ箱を空けたリズがあの世に引っ張られるところで映画が終わるので、まるで悪役のようだ。序盤からずっとリズの性悪なところを見せられ続けるため、視聴側としては最もヘイトが溜まる人物だ。

ランス・モレル

本作のキーマン。1回目の乱気流突入後に発作を起こして死んだ。人形を扱う商人だったらしい。他の登場人物が行方不明になったのは死人が成仏したというだけの話だが、このランスが死んだのだけは明確に現実の出来事ということになる。彼が機内に持ち込んだ死神の人形が原因で、ローラたち乗員は死んでもそのことに気付かないような状態になっていたらしい。搭乗直後に目玉を繰り抜け!などと騒ぐシーンがあり周囲が驚くが、これは人形の話だったということだろう。

へイニング&ヘンダーソン

機長と副機長。へイニングは既婚だがローラと浮気をしていて、東京で3日間楽しむ気だったらしい。副機長は黒人男性ヘンダーソン。こっちはほとんど出番はない。

パンク女

ハネムーンのカップルの隣の席に座ったパンクファッションの女性。「死は命の一部だ」というような価値観を持ち、死に関して興味津々。死んだランスにわざと触れて面白がったりもする。最期は目の前に現れた自分自身を抱きしめて成仏?した。

若い女

自分が妊娠している可能性があると恐れている女性。機内のトイレで妊娠検査薬を使おうとしていた。一度目に試そうとした時に乱気流に巻き込まれてしまって気を失う。しかしローラの手により蘇生(実際はここで死んでるが)。二度目に検査薬を試して妊娠していないことを確認し、この世に未練がなくなった直後に足元から手がでてきてあの世にいってしまった。

長髪の男性

若い女の隣に座った下劣な男。死んだランスの遺体からロレックスの時計を盗もうとしたが、その時にランスの遺体が突如動き出す。ここであの世にいったらしい。乱気流後では一番最初に行方不明になった。

項目別評価

結末は予想できずなかなか楽しめた。1階のエコノミーと2階の上級席で別れているだけの狭い航空機内で死体が置いてある2階は1階とは隔絶したホラー空間になっていて怖かった。

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