エクスポーズ 暗闇の迷宮 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日:2018年1月7日

あらすじ・ネタバレ

この作品は男性主人公スコッティと女性主人公イサベルそれぞれの視点で物語が並行して進行し、それぞれの物語の謎が絡まり合い、最後には一つになって紐解かれるという構成になっている。何度も二人の物語が入れ替わり描写されるので、そのまま書くとわかりにくいため、それぞれ別々に、時系列順にネタバレあらすじを書いてみる。

スコッティサイド

イサベルサイド

つまり、レ○プ魔であるジョーイに暴行されたイサベルがジョーイを刺し殺し、その暴行がきっかけてイサベルは幼い頃のトラウマを呼び起こして精神に異常をきたし、かつて父親にも性的暴行を受けていた自分(=エリサ)の幻を観るようになっていた。というのが真相。

感想・評価

スコッティ、イサベル、2人の主人公の物語がどう絡み、2人はどう出会うのかと見ていたら、二人が対面するのは本当に最後の最後だけだった。まずこれが意外。てっきり二人が遅くとも中盤あたりで出会い、互いに情報交換してどうこうする、という話かと思っていたので。

スコッティの相棒であり、またイサベルに暴行した被害者ジョーイが悪徳警官、どころではなくてあまりに極悪人すぎて「スコッティは気付かなかったんかい」とも思うのだが、スコッティの面倒を見ていたという情報から、表面上はいい人間を取り繕うのがよほど上手かったのだろうなあと想像できる。にしてもどんどん悪行が露呈していくのはちょっと笑ってしまった。「売人から金を巻き上げていた」→「ロッキーを無実の罪で捕らえた」→「男も女も暴行するレ○プ魔だった」と段階を踏んでいくのだから。

そして自分にはイサベルが何度も見る「白い顔の男」の意味がわからなかったです…。
もちろんイサベルだけが見えている存在なため、イサベルの内面を表しているものなのだろう。けども、つまり…なんだ?この思わせぶりな白い人間の意味は、ずばり何なんだ?イサベルが自分の妊娠を「神の奇跡」だと信じ込んでいたことや、老婆に自分と自分の子に祝福の言葉を請うシーンなどからイサベルが信仰心の強い人間であるのは分かるので、つまりキリスト教に絡めて解読すべきなのだろうか?でもそういうのには疎いので正直わかりません。作品名で検索すると「エクスポーズ 暗闇の迷宮 解説」ってサジェストが真っ先に出るので、恐らく視聴した多くの人間は自分と同じような感想ということだろう。
それ以外のことは大方、腑に落ちないことはないんだけどね。白い男の意味だけはよくわかりません。冒頭の地下鉄シーンで意味深に出てくるこの白い男の意味が最も知りたいところ(なぜか宙に浮いてたりするのもよくわからない)なのに、はっきりと明言されるものではないから、「は?え?」って戸惑いばかりが視聴後に残ってしまった。そういえばしきりに映された意味深な「目」もわからない。

そして真相、イサベルは幼い頃(エリサという名前が好きだった頃)に父親から暴行を受けていたという設定だが、この加害者の父の出番が少なすぎる。そのため、ラストシーンで唐突に父親を刺殺するシーンにちょっとついていけなくなりそうになった。イサベルの両親はもう少し出番増やしてもよかったと思う。

振り返ってみると、ストーリーや作品の雰囲気は嫌いじゃないことに気付いた。でも、イサベルが見る白い男の存在が丸々いらないかなあ、という感じだ。思わせぶりにしておいてオミットしても問題ない要素だから。でもこれって、ある種のカモフラージュなのかもしれないとも今思った。

何のカモフラージュかだが、まず、中盤を過ぎたあたりから薄々視聴者は「イサベルが犯人では?」と気づきだしもするはずだ。いかにも怪しげなブラック、そしてロッキーはミスリードだと。消去法でイサベルくらいしか容疑者がいなくなるのだが、イサベルが意味不明なもの(白い男)に怯える描写を入れると、それがちょっと隠せる。本気で怯え惑う人間というのは被害者には見えても加害者には見えにくいものだから。白い人間の意味はよくわからなかったが、そういう風にとらえるならば存在意義はわかるような気がしないでもない。…でもまあ、いるかいらないかで言えばやっぱりいらなかったかなって思う。

登場人物解説

スコッティ

相棒ジョーイを殺した犯人を捜すためニューヨークのハーレムで調査をする主人公。アンソニーという息子がいるが、離れて暮らしているうえ、その息子にウソをついたことで自分を激しく迫めたりしている哀愁のある男。ジョーイ殺し事件前には妻を失っている。

イサベル

奇妙な幻を観る女性。もう一人の主役。中東へ行っている兵士の夫がいて、その両親&弟一家と住んでいる。夫のホセはイラク派遣されていた兵士だったが帰還直前で殉死。その後なぜか妊娠したので家族に「神の奇跡」などと言ったドン引きされて愛想を尽かされる。実はジョーイに性的暴行されていて、その後ジョーイを刺し殺した。妊娠したのもジョーイの子ということになる。この暴行がきっかけで、幼い頃には父親に暴行されていた記憶がよみがえり、耐えがたい事実から目を背け、精神に異常をきたし、エリサという幻を観るようになっていたというのが物語の真相。

ジョーイ

地下鉄で殺された死んだ相棒。ロッキーを刑務所に入れた。売人から金を巻き上げる悪徳警官だったまではスコッティは知っていたが、さらにロッキーやイサベルを暴行するような、男女を問わないレイプ魔だったというとんでもない人物。しかしスコッティの息子の面倒を見てやったりしていた。写真、それにラストのイサベラを襲う回想シーンでしか登場しない。

ロッキー

イザベルの義理の弟。前科者だが心を入れ替えた。精肉店で働いている。ラッキーという愛犬を可愛がっていたが、そのラッキーは事故で死んだ。ブラックが「俺が疑われてる。お前が自首しろ」と迫るが断り、最後にはブラックに腹を撃たれたが反撃して殺害。少なくとも相当な重傷だったはずだが、そこから立ち去ってから出番なし。おそらく死んだ?昔ジョーイから性的暴行を受けていた。

ジョナサン・ジョーンズ(ブラック)

ハーレムでは有名な男らしい。凶悪な犯罪を犯した前科があるようで、FBIが常に監視しているほど。そんな人間なのでジョーイ殺しの容疑者の一人と疑われるも手は下しておらず(ただしいつか殺してやるつもりだったらしい)、自分にたてついたロッキーを殺そうとするが返り討ちにあい死亡。

ジャニン

ジョーイの妻。犯人を追及すると遺族年金が受け取れなくなるという話をするとスコッティを責めた。しかしその後は寂しいからとスコッティを誘惑した。

ホセ

イザベルの夫。イラクに派遣されていた。もうすぐ帰ってこれるというところで戦闘で死亡。これもイサベルの精神をより追い詰めるきっかけとなったか。

エリサ

イサベルが務める保育施設の女児。最近何か様子がおかしいとイサベルは感じて、気にかけていた。家に帰りたくないとしきりに訴えていたが、実はイサベルの幼い頃の姿であり、他の人間には見えていない。イサベルがかつて父親に虐待されていて、おそらくイサベルがジョーイに暴行されたことでかつての記憶がよみがえり、このエリサの幻を観るようになってしまったということか。性的虐待をされた幼い自分を別の人間に見立てる、というのはこの間みた「ジェラルドのゲーム」でもあった。

項目別評価

イサベルが見る白い人間たちの意味はよくわからないもので、演出やテーマが難解。視聴者を欺くためのハッタリでありカモフラージュだったと考えればまだ肯定できないでもないが…。悪い意味で言葉少なな作品。この白い人間たちの意味は、いっそイサベルの言葉でいいので素直に何だったのか言ってほしかった。

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