ジョーズ 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日:2018年1月26日

あらすじ・ネタバレ

まず簡単なあらすじ・ネタバレ。
アミティという港町で若い少女が何らかの生物に食い殺される事件が起きた。主人公のマーティンは一時、海水浴場の閉鎖をボーン市長に要求するが観光に大打撃を受けるとの理由でそれは受け入れられなかった。しかしそのせいで第二の被害も発生してしまう。サメに詳しい研究者のマットによりザメの仕業だと断定される。マーティンとマット、それに腕利きの漁師クイントの3人はサメ退治をするためクイントの船で海に出る。そこで3人が目にしたのは想定を超える巨大なホオジロザメだった。3人が協力して挑むも規格外の力を持つサメに苦戦。毒槍で倒すというマットの作戦は失敗し、船は沈没。その時無惨にもクイントは食い殺されてしまう。だがマーティンがサメの口に高圧を含んだボンベを咥えさせた後に銃で狙撃して大爆発させてサメを木っ端みじんにする。クイントは死に船はなくなってしまったが、マーティンとマットの二人は船に積んだタルをビート板代わりにして泳いで町へ戻るのだった。

ここからは詳細なあらすじ・ネタバレ。

海辺でバーベキューをしている若者たち。
クリッシーという女性が海に入る。突然、女性が助けてと騒ぎ始めた。そしてついには海に沈んでしまった。

主人公はマーティン・ブロディという中年男性が自宅で目を覚ます。彼はアミティという港町(架空の町であり実在はしない)に赴任したばかりの警察署長だった。彼にはエレンという妻、マイケル.、ショーンという二人の息子がいた。

女性の死体が浜にあがったと聞いて出かけるマーティン。
浜には無残な死体があがっていた。クリッシーのものだ。検死でサメによるものと断定された。

マーティンは遊泳禁止の立て札を立てようとする。 しかしボーン市長から「観光の妨げ」になるからダメだと言われる。アミティ島は美しい海が島の特長となっており、海水浴を禁止すれば観光業に大きな打撃を受けることになる。マーティンは仕方なく引き下がった。

マーティンは家族を連れて海に遊びに来て、自ら海を見張っていた。
平和な時間が流れたが、突如、泳いでいた少年アレックスが襲われる。海は血に染まる。海水浴客たちが皆海から上がったあと、アレックスの母親が「アレックス!」と叫んだが返答はなかった。
こうして今度は公然とサメによる被害が出たが、サメの姿を見た者はいなかった。

死んだ少年の母親、キントナー夫人は3000ドルの懸賞金をかけた。アミティ島の新聞だけでなく本土の新聞にも広告を出したためアメリカ中がこれを知ることとなった。
マーティンは現地の人間たちの集会が行われ、マーティンは海岸を閉鎖すると言う話をする。しかし以前同様に観光阻害の観点から大反対される。
この集会の場で1万ドル払うならサメを倒してやるという男サム・クイントという男が名乗り出る。彼は自信ありげだったが、とりあえず彼にサメ退治を頼むかどうかは保留になった。

その夜、男二人がサメを捕らえるため肉を使って罠をはる。しかし設置した桟橋ごと引っ張られ、男のうち一人のチャーリーが海に落ちてしまう。しかしなんとか襲われずに陸に戻れた。

懸賞金のせいで、サメを狙う賞金稼ぎが全米から数多く集まってきた。
マーティンは本土からサメに詳しい海洋学者を呼んでいた。マット・フーバーというサメの専門家だった。
マットはクリッシーの遺体を見てこれはサメの仕業だと断言する。

一方、多数の賞金稼ぎが海に出向いた甲斐はあり、一匹の巨大なサメをしとめてきた。これで一件落着だと思われていたが、マットはこれはイタチザメというものであり、口の半径と被害者クリッシーの傷痕が一致していないのでこのサメでない可能性があると言った。
マットはサメの腹を裂いて胃の内容物を確かめると言う。しかし町長に反対されてしまう。 そこにやってきたのは真っ黒な服を着て喪に服した女性。キントナー夫人だった。マーティンは頬をはたかれ「一人目の被害者が出た時点で遊泳禁止にしなかったせいだ。あなたのせいで息子は死んだ」と罵倒された。

マーティンは自宅で落ち込んでいた。そこにマットがワインを持ってやってきた。
捕らえたサメはやはり例のサメとは違うとマットは言う。サメはしばらくアミティを離れないだろう。もし今もあのサメがいるなら本格的に被害が出るのはこれからだと、2人は危惧した。
そしてひそかに二人で捕らえたサメのところへ行き、腹を裂いた。中にはルイジアナ州の車のプレートなどはあったが、人体に関わるものはなかった。やはりこのサメは人食いサメではなかったのだ。

今は夜だが、マットはすぐに海に調査しに出るという。マーティンはかつておぼれたために海が嫌いなので気乗りしなかったが、ごまかすために酒を飲んで船に乗った。
島の漁師のベンのボートを発券するが誰もいない。マットは調査のため夜の海に潜った。するとボートには穴が空いており、大きな歯が突き刺さっていた。さらに内部にはベンの生首が。が。あわてて戻ったマット。この時証拠となる歯を驚いて落としてしまった。

超巨大なホオジロザメの仕業だとマーティンとマットの二人は市長に説明する。しかし市長はやはり観光の妨げになると何を言っても海開き中止を渋る。マットが歯を落としてしまったせいで証拠もない。マットは日和見の市長に呆れる。市長はサメ対策に何しても構わんが海開きだけは必ずすると言った。

海は開かれてしまい数多くの海水浴客が訪れてしまう。 しかし誰もサメを恐れて泳ごうとはしなかった。市長は知り合いに率先して海に入るよう促す。すると思惑通り皆が海に入り始めた。
市長は喜び、テレビカメラに向かって「サメはいない。海開きとしては最高の日だ」と語った。

しかし海水浴客たちが騒ぎ始める。サメのヒレが見え始めたのだ。 パニックが起き、皆が陸を目指し始めた。 しかしサメのヒレというのは子供2人が悪戯で使っていた段ボールだった。

子供の悪戯かと皆が安堵仕掛けたが、今度は本当に入り江にヒレが現れた。入り江ではマーティンの息子のマイケルが遊んでいた。
ボートに乗っていた男性が襲われ、足を食いちぎられた。海に入っていたマイケルはショックで気を失ってしまったが無事救出された。

再び犠牲者が出てようやく市長は自分が間違っていたと反省した。マーティンはサメ退治のためクイントを雇おうとする。そのための市長の承認、サインを得ようとする。市長はこれを了承した。。

マーティンはクイントの望み通り1万ドルで雇いサメ退治に出ることにした。
クイントは1万ドルとは別に日当200ドルなどを要求したがマーティンは全て承諾した。マットも同行しようとするが金持ちの道楽かとクイントはマットをバカにする。マットは怒るが、とにかくマーティンもマットもクイントに同行することになった。マーティンの妻エレンは不安で涙を流しながらも見送ったが、クイントは下品な物言いでこれを茶化していた。

エサを撒いてサメが来るのを待っているとクイントが何かに気付き、少し後にリールが引かれる。
マットはマグロかメカジキさと言う。しかし線が切れてしまい結局正体は分からない。

マーティンがエサ撒きをしていると突如、巨大なサメが海面から顔を表した。マーティンは「この船じゃ小さすぎる」と言った。クイントもマットも存在に気付き、息を飲む。クイントは前長7.6メートル、重さ3トンと見込んだ。とてつもないサイズだった。
クイントは銃を用意した。これはタルに繋がれていて、撃ち込むとタルも海中に落ちた。タルはサメが深く潜るのを阻害し、位置を示すマーカーでもある。一旦見失うが、クイントはもう一度現れるまで待つと言った。

クイントとマットは今まで負ったケガやキズの自慢をして酒を飲み、軽口を交わし合い、仲良くなり始めた。
ここでクイントはかつてインディアナポリス号(広島原爆を運んだ有名な船)に乗っていた話をした。かつてはクイントは海軍所属だったのだ。この船が沈んだ時にイタチザメに襲われた。この時1100人以上いた仲間たちは次々にサメに襲われ、助かったのは316人だけだったという。この話を聞いたマットとマーティンは流石に茶化す気にはなれず押し黙った。

交流を深めた三人は夜の船内で歌い出した。しかし外にはあのタルが。そして船が揺れ出し、船体が壊れ始めた。サメは再び船から離れたが船の修理が必要になった。
朝になり修理を続ける三人。タルが浮かんできた。再びサメが現れる。 マーティンは警備隊に助けを呼ぼうとするがクイントは無線を壊してしまう。「お前はいかれてる」と激昂するマーティン。
そんな事をしている間にもサメは船を狙い続けていた。新たにタルを撃ち込み直し、追いかけた。 更にもう一つタルを撃ち込んだが海に潜ってしまう。しかし直後2つのタルは浮かんできた、そのタルと船を繋ぎ港まで牽引しようとするがサメの力はすさまじく船の方が引っ張られてしまうほどだった。クイントは再びタルを撃ち込む。そして留め具が外れてサメとの接続は切れてしまった。

タルは3ついた状態になったが、それだけの重しをつけてもサメは海面から消えて海中に潜った。サメに詳しいマットとクイント二人とも「信じられない」という反応だった。
クイントは浅瀬におびき寄せて身動きとれなくしようとした。しかし重ねての船へのダメージで船は損傷し、エンジンが壊れてしまう。こうして三人は海原の中、動けずに孤立してしまった。途方に暮れる三人。

クイントはマットが持ってきた装置が何なのかを聞いた。それは毒を注射するヤリだった。マットは海に沈める檻も持ってきていた。
そこで「檻に入って海に潜り、近づいてきたところを毒ヤリで刺す」という作戦を決行することにした。きわめて危険だが、マットが潜って行うことに。
海中で正面からサメが近づいてくるのをマットは確認するが、一旦離れたと思ったら突如背後から突撃される。その拍子にヤリを手放してしまうのだった。そして数重なる突撃で檻は壊れてしまう。
マットはギリギリのところで逃げた。

一方船の二人は檻を引き上げたが、壊れた檻を見て愕然とする。もちろんマットが無事だとは思っていない。
直後、サメが船に覆いかぶさるように襲い掛かって来て船は半ば転覆する。
そして傾いた船を滑り落ちていって、クイントはサメに食われてしまうのだった。絶叫し血を吐きながら壮絶な最期を遂げた。

さらにサメはマーティンをも食おうとする。苦し紛れでサメの口にボンベを突っ込む。このボンベもマットが持ってきたもので、衝撃を与えるなどするとすさまじい勢いで破裂するというシロモノだった。
もうほぼ沈みかかった船の上になんとか乗っているマーティン。加えたボンベめがけて銃を撃つ。ついに命中すると大爆発し、サメは木っ端みじんに吹っ飛んだ。狂乱して喜ぶマーティン。

終わった頃になって海中にいたマットが海面に姿を現した。
マットは「クイントは?」と聞くとマーティンは「やられた」と答えた。
そしてサメに撃ち込んだタルをビート版代わりにして二人で泳ぎ、談笑さえしながら島へと帰っていったのだった。

感想・評価

全映画中でも知名度トップクラスなのは間違いない作品。大昔はテレビ放映もあったのかもしれないが、視聴した記憶はない。今回、初視聴だ。

何せ1975年作品。古い。そしてジャンルはというとサメ映画だ。ということでまず「サメの見た目がちょっと安っぽいんだろうなあ。でも時代を考えればそれもしょうがないことだよなあ。まあ古いしなあ。しょうがないよなあ。」といやらしい考えを抱えながら視聴したわけですよ。それが。

全く古さを感じさせない。凄い。最初から最後まで安っぽく陳腐な部分は全く存在しない。あのサメは機械仕掛けの作り物ということだが、本当に凄い。本物に思えてくる。このリアル感は恐らくCGに頼っていないアナログな撮影をしているからこそだ。

B級映画のしょぼくれたCGを見て脱力したということは映画好きならば誰しも経験したことがあるだろう。日本のバラエティ番組や映画での安っぽいCGを見て何コレふざけてんの?と思ったこともあるだろう。現実にないものを生み出すということは膨大な金や手間や人手がかかるところなのだろうが、映画という映像ありきの媒体においては手抜きはまさに致命的。たちまちのうちに、急転直下で駄作となり得る。どんなに話がよく出来ていようとも、登場人物が魅力的であろうともだ。しかし40年以上前の作品であるこの「ジョーズ」はそれを全く感じさせない。マーティン、クイント、マットの三人が海に出てからは幾度となく、様々なカットでサメが映されるわけだが、いかにも「作り物」に見えてしまうような場面はなく、臨場感抜群だ。これには「参りました。なめでましたごめんなさい」と全面降伏したくなるような気分だった。だってねえ、しつこいようだけど1975年ですよ?

これに関してスピルバーグ監督が面白いコメントをしている。スピルバーグ監督が「あの頃にCGがあったら『ジョーズ』は駄作になってた」と語る。この言葉にはまさに我が意を得たりという感じだ。サメの姿は「登場人物が見ている時しか見えない」のだ。

このスピルバーグ監督の発言の趣旨から外れるが、そもそもCGというのは基本的に現実にないものを画面に作り出すための手段のはずだ。そして「サメ」は現実には存在「する」のだ。この作品に出てくるホオジロザメは現実にはほぼ存在しない大きさではあるらしいが、とにかくホオジロザメなのだから大きさは置いておき存在はする。するのだから、CGを使わない方がリアルに見えてくるに決まっている。2018年現在の技術で同じ映像をCGで作ったとしても、海面に出た時の波のゆれ、しぶきの不自然さを人間の目は見抜くだろう。「海面に出てきた時しか映さない」という条件であるならば、CGは使わないでアナログで精巧な作り物を泳がせた方がリアルに見えるはずだ。なんでもこの作品で使われたサメの作り物は何度も故障したという。一時停止して見ると確かに結構ボロボロなのだが、でも、野生動物なんて綺麗なわけがない。むしろそれがリアルさを補強してくれていると言える。CGでいくら「野生動物の傷や汚れ」を作ろうとしても本物に勝てるわけがない。
ネタ映画の代名詞的存在にすらなっている近年のサメ映画だが、そもそもサメをCGで作ること自体が間違いなのではないかとすら思える。CGで作るから、「作れる」から、サメが飛んだり跳ねたり馬鹿みたいな展開をやってしまうわけだし。ああいうのは半ばウケ狙いでやってるんだからそういうツッコミもズレてるんだろうけど。
それはさておき、「古さを感じさせない」と書いたが、むしろ「CGがない時代に生まれたからこそ名作たりえた」という稀有な作品なのだろう。

サメの出来が良いということだけではなく、この作品は間の取り方などの演出も素晴らしい。

例えば漁に関してはど素人のマーティンがクイントに教えられて縄の結び方を練習している間にクイントが違和感に気付いてサメ近くにいると気付き、緊張した面持ちでクイントは釣り上げる準備をするのだが、この時、後ろでマーティンはそれに気づかず縄縛りの練習をしている。あえてマーティンやマットには声をかけず準備を行うのはいかにも無頼で熟練の漁師らしい。

それにサメの姿を初めて目にした時のマーティンの反応も。声を上げたり他の二人に「いたぞ!」と言ったりせず、その巨大さに恐れおののき後ずさりながら無表情で「この船じゃ小さすぎる」とポツリと呟くのみ。送れてクイント、マットが気づく形。「うわあああ!出たあああ!」なんてリアクションさせてしまったら陳腐になってしまうところだ。

マットの入った檻を引き上げたシーンも。マーティンとクイントも檻を見てただ無言で無表情。何も言わない。だからこその絶望感だ。ここでマーティンが一言でも「そんな…」とでも呟いてしまったらダメだ。

そしてマーティン、マット、クイントの3人の登場人物たちも魅力的。

この三人、決して折り合いがいいとは言えない。しかもみんな中年だ。一番若いであろうマットも30代だろう。30代、40代、60代くらいのおっさんが折り合い悪く幾度となく口喧嘩しながらサメ退治に挑む様は単純に面白い。マーティンは人格者ではあるだろうが、海にトラウマがあり酒でごまかすという愛嬌もある。三人とも等身大の人間で、それらが互いに罵り合いながらも果敢にサメに挑むのは観ていて楽しい。マーティンの妻のエレンが悲壮な思いで夫を送り出してるのに後ろで豪快にやかましくクイントが歌い、そのまま出航するのには「ひっどいな!」と思いながらも爆笑した。

穴らしい穴は見つからない作品。伝説的古典作というものは得てして過剰に持ち上げられたリ、「当時で見た場合補正」で評価されがちだと思うが、このジョーズは公開から43年が経過した2018年に見ても傑作としか言いようがない。ただただ感服しました。

登場人物解説

マーティン・ブロディ

演:ロイ・シャイダー
主人公。アミティ島に最近赴任してきた警察署長。最初のサメ被害が出た時点で海水浴場を閉鎖しようとしたがボーン市長に止められてしまいやむなく断念。しかしそのせいで海水浴場で新たな被害者が出てしまい、その母親から責められる。その後さらなる被害者が出た後はフーパー、クイントと共にサメ退治へ。船の上では専門家のフーパー、クイントと比べるとやや役に立ってないが、サメにとどめを刺したのはやはりこの主人公。
昔溺れたことがあるため海が嫌い。マットと共に生き残ったが、原作だとマーティンしか生き残らないらしい。

マット・フーパー

演:リチャード・ドレイファス
金持ちのサメ学者。子供の頃の出来事がきっかけでサメに魅了された。ちょっと性格が悪くトゲトゲしい印象で、マーティンやらクイントやらボーン市長やらの誰かしらにいつも突っかかっている感じ。それがまたちょっと面白いのだが。檻に入って毒注入ヤリで突き刺すという最終手段を決行しようとするが檻が破壊され、後はサメが倒されるまで海中に隠れ続けていた。クイントが壮絶に死んでしまうのでなんかずるいポジションだが、原作小説ではクイント同様に死んでしまうらしい。

サム・クイント

演:ロバート・ショウ
アミティの地元の漁師。金にがめつく下品で荒っぽくワガママな男。地元の者が集まる集会で「サメをしとめたら1万ドル出すなら俺が退治してやる」と言い出す。海開き日に被害者が出た後、マーティンから声をかけられてサメ退治に海に出ることに。実は1945年に太平洋に沈んだインディアナポリス号に乗っていた。インディアナポリス号とは広島原爆を積んでいて、原爆を下ろした後に撃沈されたという有名な船。沈んだ後に乗組員は1100人ほどいたがサメに襲われて何百人も死んだというのも史実。
マットの檻作戦が失敗した直後に船がひっくり返されて、クイントは無惨にも死んでしまう。下品で性格も悪いが憎めない中年おっさんで最も愛着が沸くキャラだったので生き残って欲しかった。

ボーン市長

演:マーレイ・ハミルトン
アミティの市長。サメ騒ぎのため海開きを中止しろとマーティンに言われるが、観光業に大打撃になるからと言って話を聞かなかった。しかし海開きの日に被害者が出ると「すまなかった…」としおらしくなってしまう。しかしクイントにサメ退治を依頼するためにサインを求めるマーティンに応じない。どこまでも日和見で無能。

キントナー夫人

海水浴中に死んだ少年アレックスの母親。恐らく金持ちなのか、アミティ島の新聞だけでなくアメリカ本土の新聞にまで「サメを退治した者に3000ドル贈呈」という広告を出した。そのためアミティ島には次々に賞金狙いの漁師たちが集まってきた。1人目の被害者が出た時点で海を閉鎖しなかったために息子は死んだと言い、マーティンを責めた。

項目別評価

実質満点に近い評価。陳腐さ安っぽさは全く感じられない。40年以上前の作品だというのに(CGがない時代だからこそかもしれないが)この出来は脅威的と言うほかない。折り合いは悪いがその凸凹ぶりが楽しいメイン3人のやり取りも面白い。実はクイントが死んだことが残念でちょっと落ち込んだ。でも原作小説ではマットも死ぬらしいし、仕方ないなと思うことにした。

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