ダヴォス・シーワース -ゲーム・オブ・スローンズ登場人物解説-

凡人の感想・ネタバレゲーム・オブ・スローンズ相関図付き登場人物解説>ダヴォス・シーワース

人物解説

ダヴォス・シーワース

元々は密輸をしていたが、ロバートの反乱時にストームズエンドに玉葱などの食料を運び込み、スタニスらが飢え死にかけていたのを救う。これによりスタニスから認められたが、密輸の罪は4本の指を切り落とされることで清算される。以降はスタニスに仕える騎士となる。運び込んだ食糧が玉葱が多かったことから「玉葱の騎士」とも呼ばれる。

本編ではシーズン2で初登場。スタニスに忠実だが、メリサンドルの魔術に頼ろうとするスタニスに何度もその危うさを進言する。だがスタニスはかたくなに聞き入れようとはしない。メリサンドルを快く思ってはいないが、シーズン2の4話でメリサンドルが黒い影のようなものを出産するのを目の当りにしたため、その力は認めざるを得なかった。

だがシーズン3でスタニスが王都へ攻め入ろうとした時のブラックウォーターの戦いでは敵のワイルドファイアの策により完敗を喫し、この時ダヴォスは息子のマットス・シーワースを失う。なんとか生き残ってスタニスの元へ戻るが、メリサンドルを責めたことでスタニスの命により地下牢に閉じ込められてしまう。後で釈放される。ジェンドリーが生贄にされかけていたので、「正しいこと」として独断で逃がしてしまう。

シーズン4では兵力が衰えたスタニス軍を補うため、ブレーヴォスのアイアンバンク(鉄の銀行)へ出資を求める。ここで巧みな交渉により兵を得ることに成功する。

シーズン5ではしばらくジョンがいるカースル・ブラックに駐屯する。その後、ラムジー・ボルトンが占領したウィンターフェルを落としに行くが、寒さと雪により兵力はみるみる衰え、ダヴォスだけはカースル・ブラックに戻ってジョンに助力を求めるようにスタニスに命令される。
だが、そうしている間にスタニスは敗れて死に、シリーンも生贄と捧げられてしまっていた。これ以降はいつの間にかジョンの側近のような存在に。

シーズン6においてはジョンを殺害したナイツウォッチの反逆者アリザーらと対立。その後、メリサンドルに対してジョンを復活させてみるように頼む。そしてジョンは復活する。しかしこれはこの時点でシリーンがメリサンドルに火あぶりにされたことを知らなかったからこその行動であり、シリーンの火あぶりをもっと早くに知っていればジョンが復活しなかった可能性が高い。
復活したジョンと共にラムジー・ボルトンと戦い、絶体絶命の危機に陥るも、サンサがヴェイルに助けを求めていたことでなんとか生き残る。だがこの戦いの直前にはメリサンドルがシリーンを火あぶりにしたことに気付いており、戦いの後にはメリサンドルに事実を問い、白状させる。メリサンドルを処刑しようとするも、ジョンはメリサンドルを北部から追放するだけにとどめた。
ジョンが北部諸侯から認められ正式に「北の王」と呼ばれるようになった時にはダヴォスもジョンを王と崇めた。

シーズン7ではジョンがデナーリスと会いに行くのに同行する。以前逃がしたジェンドリーが王都にいると見込んで会いに来て、自分たちと行動を共にするように仲間に引き入れる。
ジョンやジェンドリーたちが壁の北で死者をつかまえる任務を行う間、ダヴォスは壁で待っていた。

シーズン8ではウィンターフェルで死者たちと戦い、王都キングスランディングでは王都軍と戦う。どちらも指揮官の一人として働く。ウィンターフェルでの戦いの後はメリサンドルが力を失って衰弱死するのを見届ける。
ブランが王となった新たな世界では大臣の一人となる。

相関図

ダヴォス・シーワースとその関わりの深い人物との相関図
名前 解説
スタニス・バラシオン ダヴォスが仕える王。ロバートの反乱時にダヴォスが食糧を運びスタニスを救ったため見出された。だが密輸していた罪として指の四本を切り落とされている。メリサンドルの魔術に頼るスタニスには何度も忠告するものの聞き入れられず、最終的にはシリーンをも生贄にしたあげく、スタニス軍は全滅するという最悪の結果となる。
シリーン・バラシオン スタニスの娘。ダヴォスを慕っていて、ダヴォスも我が子のように可愛がる。母親のセリースが人前に出したがらないので引きこもっているが、そのため本に詳しく、字の読めないダヴォスに字を教える。シーズン5でダヴォスがカースル・ブラックに行って助けを求めている間にメリサンドルに火あぶりにされてしまう。
メリサンドル スタニスに対して「王になる資格がある」と甘言で惑わし続ける。紅の司祭。追い詰められると誰かを火あぶりにして、それにより活路が開けるという考えであるため、作中で何人もの無実の人間を火あぶりにする。しかもシーズン5ではシリーンを火あぶりにした後の土壇場でスタニスを見捨てて一人ウィンターフェルに逃げてしまう。シーズン6でこのことでダヴォスに問い詰められ処刑されそうになるも、ジョンから北部から追放されるだけにとどまった。
ジョン・スノウ シーズン4でカースル・ブラックで出会う。ボルトンとの戦いに赴いたスタニス軍が絶体絶命なため、ダヴォスだけはジョンに助けを乞うため一人でカースル・ブラックに戻ったが、そこでやってきたメリサンドルによりスタニスらの敗北を知ることに。スタニス死後はダヴォスはジョンの側近のような存在になる。
マットス・シーワース 実の息子。ダヴォスのことは尊敬していた。ブラックウォーターの戦いで死亡する。
ジェンドリー ロバートの落とし子。つまり王の血を引く者であるためメリサンドルに目をつけられて生贄とされかける。ダヴォスはこれを見かけて独断で逃がした。シーズン7では元々いた王都に戻っており、ここでダヴォスはジェンドリーをスカウトして北部軍に引き入れる。
サラドール ダヴォスが密輸業をやっていた頃の仲間の海賊。シーズン3、4で海を渡るための手助けをしてくれる。

シーズン2での動向

1話

メリサンドルが神の像を燃やすのを見ている。メイスタークレッセンがこれについて異論を唱えても主君のスタニスの意向であるため黙っている。7王国全てを敵視するスタニスに対して敵はラニスターだと提言するも聞き入られず。メリサンドルを毒殺しようとするクレッセンを止めようとする。

2話

キングズランディングを襲撃するために海賊のサラドールに助力を請う。マットスに信心を持つように言われるが、自分の神はスタニスだと言う。

4話

メリサンドルらと共にレンリーらを迎える。スタニスの命令で「メリサンドルを運んでほしい」と頼まれたため、メリサンドルと共にレンリー暗殺のため海の洞窟へと移動。メリサンドルに善人か?と聞かれて「まじりあっている」と答える。メリサンドルが出産した黒い異形を目の当りにして驚く。

5話

洞窟で異形を見た話をしようとするがスタニスに拒絶される。「(魔術に頼ると)いつか後悔なさいます」と忠告する。メリサンドルを重用することもやめさせようと説得。船団を率いてブラックウォーターへ行くように命を受ける。戦いには慣れていないと言うも命令に従う。

8話

スタニスと共に船に乗りキングズランディングへ。スタニスから王の手になれと言われる。

9話

スタニスと共に航海し、キングズランディングに到着。王都から鐘の音が聞こえてくると太鼓を叩く指示を出して対抗する。息子マットスが爆発に巻き込まれる様を目の前で見る。ダヴォスはなんとか生き残る。

シーズン3での動向

1話

ブラックウォーターの戦いで敗北し遭難していたところを海賊に助けられる。その際どの王に仕えている?と質問されて「ウェスタロスの真の王、スタニス・バラシオンだ」と答えて救出された。スタニスがメリサンドルの助言で囚人を火あぶりにしたことを知る。メリサンドルを止めるためにスタニスの元へと連れていってくれるように海賊サラドールに頼み込む。その後スタニスがいるドラゴンストーン元に戻り火あぶりしたことを咎める。メリサンドルには「自分がいればお前を殺していた」とすごむ。その後息子について挑発されて激怒。メリサンドルは危険だとスタニスに言うも聞き入れられず地下牢に幽閉される。

5話

地下牢にいたがシリーンが会いに来る。シリーンからエイゴンとドラゴンの事が書かれた本を受け取り、字を習うことにもなる。

8話

未だ地下牢の中。シリーンの本を読んで字を学ぶ。スタニスが来て、ジェンドリーを生贄にしようとしているのを知り「陛下と同じ血が流れています」と言ってやめさせようとする。メリサンドルに手を出さないことを条件にスタニスに釈放される。

10話

地下牢に囚われているジェンドリーに、今はサーと呼ばれるが自分も元々は蚤のたまり場で生まれたと話す。息子のために貴族になる話を受けたが、その息子はもう死んでしまったことも話す。その後ドラゴンストーンでシリーンと手紙を読んでいた。この手紙はサムからでありジオーの死が記されていた。スタニスに改めて魔術を頼るのはいけないと進言する。しかしスタニスはジェンドリーを生贄にしようとするため、密かに牢から出して船を出して逃げさせ、キングズランディングを目指すように言う。ジェンドリーに「なぜ助ける」と聞かれ「正しい事だからだ」と答える。しかしスタニスにより死刑を決定されるが、北に脅威があるとスタニスに教える。

シーズン4での動向

2話

スタニスとメリサンドルが何人もの生贄を燃やすのを黙って見守る。

3話

ジョフリーが死んだことを聞く。スタニスはますます魔術を信じるようになるが、戦いに勝つためには兵士が必要だと言う。シリーンから新たに、ブレーヴォスの筆頭剣士の本を渡される。自分の過去をシリーンに話す。それを話しているうちに何かをひらめき、シリーンにブレーヴォスのアイアンバンクへ手紙を書いてもらう。

6話

前に思いついた案により、スタニスと共にブレーヴォスへ。一度はアイアンバンクに出資を断られるが、王都に貸した金を取り戻したいならばスタニスに援助しろ、そうでないとタイウィンが死んだら困ることになると言って説得する。これにより兵を得ることに成功する。その後友人のサラドールに会って金をプレゼントして手を貸してもらう。

10話

スタニスと共に大軍を率いて北に。マンスにスタニスの紹介をする。

シーズン5での動向

1話

ジョンが壁の北へイグリットを運んで弔ったことで「お前は野人に愛着を持ちすぎているのでは?」と言う。

2話

ナイツウォッチ総帥の選挙でアリザーが恐らく勝つが、アリザーはいけすかない男だと言う。

3話

スタニスとジョンの会話を傍らで聞く。ジョンに、スタニスはお前に一目置いていると言う。ボルトンが治めている限り北部は苦しみ続けるとジョンに意見する。

5話

スタニスと共にジョンの決断を聞く。スタニスからウィンターフェルを目指す決定を聞くが、シリーンとセリースはカースル・ブラックに置いておくべきではと提案する。しかしここは元罪人ばかりだからと拒否される。

7話

ウィンターフェルへの行軍中、馬が大量に死に、味方も離反するという厳しい状況をスタニス伝える。雪が止んだらカースル・ブラックまで戻るべきだと言うが却下される。

9話

食糧庫や武器が壊滅し、馬が数百頭死んだことをスタニスに報告する。これはラムジーの策略。スタニスからカースル・ブラックに戻ってジョンに支援を求めるように命令される。セリースとシリーンを同行させても?と聞くと拒否される。出発する前にシリーンに鹿の置物をプレゼントする。去ってしまった後にシリーンが生贄として火あぶりにされたのを知るのは後のこととなる。

10話

カースル・ブラックに戻りジョンに援助を請うが、戦力になるほどの兵力はないと言われる。その最中でメリサンドルが戻って来る。「シリーンは?王女は?」と聞いてもメリサンドルは黙ったままで答えは得られなかった。

シーズン6での動向

1話

カースル・ブラック内でジョンの狼のゴーストが夜鳴きしていていることで異変を感じ外に出て、ジョンが死んでいるところを最初に発見する。エディソンらにジョンの遺体を中に運べと指示。エディソンに信用できる兄弟たちは何人いる?と聞くがここにいる者だけだと返される。怒りに駆られるエディソンを鎮めて、野人らを味方に引き込むことを提案する。アリザーら反逆者が扉越しに交渉してきたとき、羊と馬を要求する。

2話

部屋にこもっていたが、アリザーらと戦う決断をする。しかしそこでエディソンがトアマンドら野人を連れて戻ってきたので助かる。メリサンドルの元を訪れる。そしてジョンを生き返らせる儀式を行うように頼む。すっかり自信を失っているメリサンドルに、神などは信じないがメリサンドルの魔術は確かに目の前で見た、だからやってみろとメリサンドルを鼓舞する。

3話

復活したジョンと最初に会う。信じられないという様子で見つめる。混乱するジョンに「失敗を恐れずにこれからも戦え」と励ます。

4話

メリサンドルがジョンが約束されたプリンスだというのでそれはスタニスではなかったのかと言う。シリーンがどうなったのかも問い詰めるがこの場でもそれは聞かされない。

5話

ボルトンとの戦いを前に完全に兵力に劣っているため、現状を打破するために他の勢力を味方につける必要があるとジョンらに語る。サンサからリヴァーランが味方になってくれることを聞いたので勝機はあると言う。

7話

ジョンらと共に野人の説得に。その後はリアナ・モーモントの元へ。「かくも幼くして家を継ぐとは想像もしていなかったでしょう」と内心を察し、「叔父君をジョンのスチュアードとして、ゆくゆくはジョンを総帥に育て上げようとしていた。今は死者たちが迫ってきたおり、諸家同士の小競り合いをしている場合ではない」と説得。リアナから1人あたり10人相当の強さの62人の兵士だけ貸せると聞いた時「加えてあなたの勇敢さの半分もあればボルトンは終わりです」と上手く持ち上げる。

9話

ジョン、ラムジーとの会談に立ち会う。トアマンドと勝てるかどうかと話し合う。スタニスは悪魔にそそのかされて道を間違ったと言う。マンスを信じていた自分も間違っていたと言うトアマンドに「王を信じたのが俺達の間違いだった」と語る。その後一人歩っている(以前スタニスが駐屯し、シリーンを生贄にした場所)と、何かを焼いた跡からシリーンにプレゼントした鹿の小物を発見。開戦後しばらくは弓兵に指示を出していたが、自分らも突撃。しかしそこでジョンやトアマンドらと共にボルトン軍に囲まれてしまう。だがヴェイル軍の救援により形勢逆転し生存。

10話

ボルトンから奪還したウィンターフェルの食堂でメリサンドルにシリーンが持っていた鹿の小物を渡し、「ジョンに話せ」と自分がシリーンにしたことを白状させる。「子供を火あぶりにしろと命じたのならお前の神は邪悪だ」と激怒する。ジョンにメリサンドルを処刑するよう許可を求める。ジョンは処刑はしないが北から追放し南へ行くように命令。ダヴォスは「もし戻ってきたらお前をこの手で殺してやる」と脅迫した。北部諸侯が集まる中、皆ジョンを北の王と讃え始めるとダヴォスも剣を掲げて「北の王」と繰り返した。

シーズン7での動向

2話

ティリオンからの手紙を受けてデナーリスの力を借りないと死の軍団には勝てないがデナーリスを信じるのも危険だとジョンに言う。ジョンと共にデナーリスに会うため旅に出る。

3話

ジョンのお供としてドラゴンストーンへ。ジョン同様にドラゴンの姿を見て驚く。ジョンとデナーリスの会談でジョンを援護する。

4話

ジョンと話している時にミッサンデイから身の上を聞く。

5話

ティリオンと共にキングズランディングへ密かに忍び込み、鍛冶屋でジェンドリーと会い、危険だからと王都を連れ出す。船を出す前に兵士に見つかってしまったため買収しようとするが結局ティリオンのせいで失敗。ジェンドリーに身分を隠してジョンに会うように言うがジェンドリーは身分を明かしてしまう。老齢なので壁の北へは行かず待つことに。

6話

カースル・ブラックで待機していた。壁に生還したジョンの手当てをする。

7話

ジョン、デナーリスらと共にサーセイたち王都の人間との会合に出席。

シーズン8での動向

1話

ウィンターフェルにやってきたティリオン、ヴァリスと会話。死の王に勝った後にジョンとデナーリスが7王国を統一すれば良いのではと2人に話す。しかしヴァリスは「若者は年寄りの言う事など聞かない」と言う。

2話

民衆たちに食事を配給する。この時ジリとも会話する。死の軍団との決戦前夜でティリオン、ジェイミー、ブライエニー、ポドリック、トアマンドらと酒を飲み交わす。

3話

死者との戦いの直前でウィンターフェルにやってきたメリサンドルを警戒する。しかし「明日の朝には死ぬから今処刑する必要はない」と言われる。死者との戦いでは城壁の上で堀に火をつけるタイミングをデナーリスに教える役割を担う。その合図として松明を城壁の上で振ったが、デナーリスが吹雪のために合図が届かないと気付き、火矢で着火させる指示を出す。しかしこれも冷気のために不発に。戦いでは生き残る。メリサンドルが外に出て行き、雪原の上に倒れて死ぬのを見届ける。

4話

メリサンドルの死について考え、光の神は何を考えているのか、などとティリオンに話す。
ジョンと共にドスラク人とアンサリードを率いて「王の道」を進み王都へ向けてウィンターフェルを出立する。

5話

王都を攻める直前、ティリオンからジェイミーとサーセイを密かに浜辺から逃げ出させるために船を用意してほしいという依頼を受ける。しかし二人とも王城の地下で瓦礫に埋もれて死んだためこれはなされずに終わる。攻城戦では地上の指揮をジョンやグレイワームと共に行う。

6話

デナーリス死後、首脳会議に出席する。アリアとヤーラで議論が白熱する中「互いの喉を切り合うのはもう終わりだ」と言ってなだめる。そしてグレイワームたちアンサリードに、死者たちとの戦いに参加してくれた礼だとしてリーチ地方を全て与える事を提言するが、グレイワームは「賠償は必要ない、必要なのは正義だ」と言ってジョンの解放を渋る。その後、ティリオンが提唱する「ブランが王となるべき」という意見に賛同する。
ブランが王となった後は大臣の1人となり、ティリオンやブロン、サムらと共に新たな国を支える事になる。

凡人の感想・ネタバレゲーム・オブ・スローンズ相関図付き登場人物解説>ダヴォス・シーワース