スタニス・バラシオン -ゲーム・オブ・スローンズ登場人物解説-

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人物解説

スタニス・バラシオン

シーズン1時点で王であるロバート・バラシオンの上の弟。ロバートの反乱時はロバートのために戦ったが、戦後、自分には資源の乏しいドラゴンストーンが与えられ、弟のレンリー・バラシオンには元々のバラシオンの領地であるストームランドが与えられたことに不満を抱いていた。
ロバートの死後には自分こそが次の王にふさわしいとして王都と戦う。右腕に魔術を使う祭司メリサンドルを置き、苦境の場合には彼女の魔術を頼る。これは腹心の部下であるダヴォスには咎められることが多いが、何を犠牲にしても王となりたいスタニスはメリサンドルを重用することをやめようとはしなかった。レンリーもメリサンドルの魔術を使って暗殺してしまう。兄ロバートの血を引くジェンドリーの血を使った呪いの直後にはロブ・スタークが死に、王のジョフリー・バラシオンも死んだ。このように偶然ではすまされないような魔術の力を身を持って体験したため、スタニスが魔術に頼るのも仕方が無かった部分もあるとも言える。

メリサンドルの言葉で後押しされるも、シーズン2ではブラックウォーターの戦いで完敗し、態勢を整えてシーズン4では北部から攻め入るも、今度はラムジー・ボルトン率いる軍に敗北して負ける。
ボルトンとの戦いの前には愛する娘であるシリーン・バラシオンも捧げ、妻セリースはそのせいで自殺し、メリサンドルも一人で逃げてしまうという最悪の状況であり、結局、メリサンドル頼りで行動を決めてきたことが最悪の結果を招いたのだった。ボルトンとの戦いの後、なんとか生存していたが、レンリーの王の盾だったブライエニーにとどめを刺される。

相関図

スタニス・バラシオンとその関わりの深い人物との相関図
名前 解説
ダヴォス・シーワース 腹心の部下。ロバートの反乱時は密輸業をしていたが、玉葱などの食料を持って食糧難に陥っていたスタニスを救ったのでその功績を認められてスタニスの部下になった。ただし、密輸をしていた罪のため指4本を切り落とした。メリサンドルに頼りすぎるスタニスに忠告し続けるが聞き入れられることはなかった。
メリサンドル 王の座を目指すスタニスが最も信頼している祭司。「光の神」を信仰しており、火あぶりにして生贄を捧げることで事態が好転すると考えており、それは特に高貴な血ほどよいとする。そのためロバートの落とし子のジェンドリー、そしてシーズン5ではスタニスの実の娘であるシリーンすらも捧げてしまう。だがその後、スタニスの敗北を悟ったため一人で逃げてしまう。
レンリー・バラシオン スタニスの実の弟。しかしレンリーもスタニスと同様に自分が王になる資格ありとして王の座を狙っているため、互いにとって兄弟である以上に敵でしかない。スタニスとレンリーはシーズン2で会うが、結局スタニスは自分への服従以外は認めなかった。そしてレンリーをメリサンドルの魔術で暗殺してしまう。
シリーン・バラシオン スタニスが愛する娘。灰鱗病(グレイスケール)という病気にかかった後遺症で顔に痕がある。そのため母親のセリースからは疎まれているが、スタニスはシリーンを愛しており、シリーンもスタニスを愛している。だがシーズン5ではメリサンドルの生贄として生きたまま火あぶりにされるという最悪の結末を迎える。
セリース・バラシオン(フロレンス) スタニスの妻。メリサンドルが布教する光の神を狂信的に信仰している。それは自分の兄が火あぶりにしてもさほど気に留めないほど。自分が死産した子を保管していたり、メリサンドルとスタニスが性交したと知っても「必要ならば仕方ない」と考えたり、半ば正気でないような状態であるのでスタニスもセリースには戸惑いを見せる。
ジョン・スノウ シーズン4で出会う。ジョンの父のエダードはスタニスと親しかった。スタニスはジョンに自らに仕えるように言うが、ナイツウォッチ総帥となったジョンはこれを断る。しかしそれでもスタニスはジョンを気に入っていた。
ブライエニー レンリー・バラシオンを護衛する王の盾。シーズン2でレンリーが黒い影のようなものに殺されるのをキャトリン・スタークと共に目撃していた。この影の顔がスタニスだったため、犯人はスタニスだと決めつけ、シーズン2からシーズン5までずっと追い続ける。ボルトンに敗北したスタニスにとどめを刺し、ついにそれは果たされる。

シーズン2での動向

1話

初登場。メリサンドルが地元に根差す神の像を燃やしているのを見つめている。ジョフリーはロバートとサーセイの子ではないため、王の資格はなく、自分が玉座の後継者だという手紙を配下に書かせて7王国全てに送れと命令。

2話

ダヴォスから海賊の支援を受けられるようになったという報告を聞く。このままでは王都を落とすどころかレンリーにも勝てないと悩む。するとメリサンドルに自分を抱き子供を作るように誘われるので抱く。

4話

ストームランドにいた。レンリー、キャトリン、ロラスらが会いに来たので迎える。しかし当然鉄の玉座は自分のものだと主張。自分に膝を折れば小評議会の一人にし、後継者にもするとレンリーに猶予を与える。ダヴォスにメリサンドルを運ぶように指示。

5話

ダヴォスが洞窟での件を話そうとするが聞こうとしない。ブラックウォーター湾を抑えるために出撃。よそもののメリサンドルを重用することをやめるようにダヴォスに言われたため、キングズランディングへ連れていくのはやめる。

8話

ダヴォスらを率いてキングズランディングへ船で向かう。過去、ロバートの反乱時、スタニスも尽力したにも関わらず自分が軽んじられたことを恨めしくダヴォスに語る。自分が玉座に座るのでダヴォスが王の手になれとも。

9話

いよいよ船がキングズランディングに到着。勝利を確信して自信に満ちていたが、ワイルドファイアによる大爆発で艦隊の大半を失う。それでも自ら前線に立ち生き残った兵を鼓舞して上陸。部下たちが倒れる中、果敢に攻め入り、泥の門を狙って城壁を突破しようとする。自ら勇猛に戦ったものの、タイウィンらが駆けつけたことで劣勢になった兵士たちが逃亡。「戦え腰抜けどもめ」と叫ぶも空しく、ブラックウォーターの戦いには完全敗北することになった。

10話

敗走してメリサンドルに「自分が勝つ姿を見たのではないのか」恨み節を。メリサンドルの首を絞め、メリサンドルが言う光の神が本当にいるのかと迫る。メリサンドルに炎を見るように促され、その中に未来を見る。

シーズン3での動向

1話

自分の領地のドラゴンストーンにおり、遭難したダヴォスと再会。メリサンドルに怒りを燃やすダヴォスを地下牢に幽閉する。

3話

メリサンドルが行き先も告げずに出かけようとするので不安になる。レンリーを殺した時のように再びメリサンドルに子を宿し、その子に暗殺させようとするが拒否される。

5話

妻セリースと会う。メリサンドルと寝たことを話そうとするがすでにセリースは知っていた。その後は娘のシリーンとも会う。

8話

メリサンドルに連れてこられたジェンドリーの顔をまじまじと見る。ダヴォスに会いに来て息子マットスが死んだことを悼む。ジェンドリーを連れてきて生贄にすることも伝える。ダヴォスには反対されるが少年一人の命で王国を救うのだと語る。ダヴォスに会いに来たのは実はジェンドリーを殺すのをためらっているためだとダヴォスに見抜かれる。「炎の中に雪の中の戦を見た」とも語る。メリサンドルによりジェンドリーの血を吸わせたヒルを炎に捨てながら、ロブ、ベイロン、ジョフリーの名を呟き呪う。

10話

ヒルを使って呪ったロブ・スタークが死んだのを知る。再びダヴォスからメリサンドルの魔術に頼るのはいけないと忠告されるが聞かない。ジェンドリーを生贄にするのもやめようとはしない。ダヴォスがジェンドリーを逃がしたのを知り激怒して処刑しかけるが、北から脅威が迫っていることを聞き、メリサンドルもダヴォスを殺すのを止めるよう言うのでダヴォスの死刑をやめる。

シーズン4での動向

2話

メリサンドルの指示で生贄を複数人燃やす。その中には妻セリースの兄弟のもいたが「不信心だった」とダヴォスに語る。セリースがシリーンを嫌っているのを聞いて暴力は振るうなと念押す。

3話

ジョフリーが死んだ報を聞いて、ヒルで呪ったためだと信じる。しかし手持ちの兵が足りないことにやきもきする。

6話

アイアンバンクから融資を得るためダヴォスと共にブレーヴォスへやってくる。長い間待たされるためいら立ちを募らせる。自分が正統な王の後継者であることを強調してアイアンバンクに出資を願う。しかし数字だけしか見ない銀行の連中には出資する価値はないと判断されてしまう。だがダヴォスがその後弁舌を振るい、スタニスへの援助を引き出すことに成功する。

10話

壁の外でジョンとマンスが交渉中に突如大群を率いて現れて包囲し、マンスに白旗を上げさせる。跪けとマンスに命令するが拒否される。ジョンにマンスの処遇を聞くと捕虜にすべきと言ったのでその通りにする。ナイツウォッチが同志の遺体を焼く様子を見る。

シーズン5での動向

1話

ウィンターフェルにいるルースボルトンを討ちたいだろうとジョンに言う。ルースボルトンを倒すために野人の連中を借りたいのだと言う。マンスを説得するように言う。しかしジョンが説得に失敗したため火刑に処す。

2話

ジョンがマンスの処刑のジャマをしたということで責める。ベアアイランドを統治する自分の姪であるリアナ・モーモントに加勢を要求したところ、「王とするのはスタークだけ」という返事をもらって断られたことをジョンに教える。ジョンが自分に忠誠を誓えばウィンターフェルの城主ジョン・スタークにしてやると言う。

3話

ジョンが忠誠を誓うかどうかの答えを聞く。しかしナイツウォッチ総帥となったジョンには断られるので諦める。2週間のうちにウィンターフェルを目指すと約束する。野人の処遇はジョンに任せると言う。アリザーはジョンにとって危険だとも言う。ジョンがジャノスを処刑する様を見る。

4話

まだカースル・ブラックにとどまっている。ウィンターフェルに進軍する予定であることをメリサンドルに話す。自分の存在が恥ずかしい?と聞いてくるシリーンに、昔必死に病気を治そうとしたことを話し、お前は私の娘だと言って抱きしめる。

5話

ジョンが野人を味方につける案を出したところに同席。サムと図書館で話す。サムの父ランディルは戦で兄ロバートを破ったと賞賛する。ドラゴングラスについて聞く。サムにそのまま読書を続けろと言う。ダヴォスに夜明けと共にカースル・ブラックを出てウィンターフェルを目指すことを伝える。ジョンには船を貸す。

7話

雪が降る中、軍を連れてウィンターフェルへ進軍。野営地を展開するも、寒さで兵は弱体化し馬は死ぬため、ダヴォスに今撤退しないと全滅すると言われるが、今退いたら終わりだと言って、もう進むしかないという覚悟を見せる。しかしメリサンドルに本当に勝てるのだろうと疑いも持つ。メリサンドルからシリーンをも生贄にするように言われ、流石にメリサンドルに怒りを見せる。

9話

ラムジーの策略で食糧や武器を燃やされ、ダヴォスから絶望的な状況を聞かせられる。死んだ馬は食糧にしろと言う。ダヴォスにカースル・ブラックへ戻って支援を受けるよう命令する。ダヴォスからセリーズとシリーンを連れていっても?と聞かれても「家族はここに残す」と言う。ダヴォスが去った後、窮地を抜けるためにシリーンを生贄に捧ぐ決断をしてしまう。泣き叫び絶叫するシリーンの声を茫然と聞く。

10話

シリーンを生贄とし、いよいよ覚悟を決めてウィンターフェルを目指すが、シリーンを火あぶりにしたせいか兵から見捨てられ半数の味方の離反を招いた。「これ以上悪い事は起きない」と思っていたがシリーンを生贄にしたことによりセリースは自殺し、さらにメリサンドルさえも出ていってしまい、さらなる窮地へと追い込まれる。もはや進むことしかできず、残った数少ない兵たちと共にウィンターフェルへ。包囲戦を仕掛けようとしていたが、予想外にボルトン軍が大群を率いて仕掛けてくる。決死の覚悟で迎え撃ち、玉砕する。重傷ながら生き残り、残党狩り2人を返り討ちにするが、ついに力尽きて座り込む。そこでレンリーのキングズガードだと名乗るブライエニーに見つかり、仇を討たれる。最後に「務めを果たせ」とだけブライエニーに言う。

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