ドラゴンクエスト8 -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日2014年11月19日

評論

このサイトは古今問わず映画、ゲーム、小説などのレビューを行うものとなっている。なので今回は唐突に2004年発売のドラクエ8の評価だ。
なんでいきなりこれなのかというと、思いつきだとしか。「そういえば来年発売のドラゴンクエストヒーローズにゼシカ出るんだなあ」とか思ってたら書きたくなった。そんな感じ。

思えばもう10年も前になるこの作品、とうとうドラクエの世界が本格3Dで表現されるようになったということで、期待半分、不安半分、そんな前評価だったのではないだろうか?いや、当時の事情は分からないが、きっとそんな感じだったのだと思う。長く続いているシリーズほど、大きな変更がなされるときはそういう声が発売日前に飛び交うのが、あらゆるジャンルにおいての世の常というものだろう。
ちなみに、自分の場合は発売日には買わず、確か2005年か2006年くらいに友人から借りてプレイした記憶。PS2を持っていないわけでもないのになぜ購入しなかったのかは、思い出そうとしても思い出せない。

そんなことはどうでもいいとして、前述の通り、見下ろし方でなく初の完全3D作品になったドラクエの1つの転換期とも言うべき作品がこのドラクエ8なのだが、恐らくプレイした人間が序盤をプレイして思うこと。それはこれが紛れもなく「ドラクエ」であるということだろう。
例えば戦闘画面にパーティキャラクターが映るようになったことなどは当初大きな違和感を感じたものだが、全体の雰囲気、それはどこをどうとってもドラクエなのである。PS2版ドラクエ5なども一応は3Dだが、こちらはデフォルメされていない。リアルな3D空間として描写されるドラクエの世界を初めて冒険するはずなのに、まったく違和感を感じない。これはプレイした多くの人間が感じるところではないだろうか。これに関しては、あらゆるオブジェクト(例えば壷など)、モンスター、町人たちが過去作のものを元に忠実に再現されているからなのかもしれない。変態的なマスクをかぶったリアルあらくれのインパクトはなかなかのものがある。

システムはレベルアップ時のスキル振り分けやアイテムを組み合わせて全く別のものを作る錬金釜システムなどが特徴的となっている。スキルシステムのほうは、後の作品にも使われる、ドラクエの1つのスタンダードともなった。単純ながら、どのスキルに振り分けてどの魔法、特技を習得していくのかを考えるのは楽しい。錬金釜に関しても素材の絶妙な入手難易度、タイミングにより、「いよいよあれが作れる!」といったわくわく感を、物語進行と共に存分に味わえる面白いシステムだった。シンプルでありながらこういう絶妙な匙加減が、ドラクエが人気シリーズ足りえている理由じゃないかなと実感した。

この作品に関しては確か2周半くらいした(3周目途中に友人に返せと言われた)ため、個人的に大当たりな作品だった。だからあえて欠点を上げることになるが、まず戦闘のテンポがいささか悪いと言える。これは上でも述べたが、キャラクターのアクションをいちいち見なければならないことに起因している。これを設定でON/OFF切り替え可能だったら本当に素晴らしかった。とはいえ、致命的というほどのものではない。ただ、次回作のドラクエ9だともう最悪なテンポとなっていた。ドラクエ9で最大の欠点がこの戦闘テンポだった。PS2版ドラクエ5は凄まじく軽快でテンポがいい戦闘だった。あれができるのにキャラクターのアクションを映すせいで損なうことになってしまうようなら、いっそキャラクターなんて移らなくていい。カメラが切り替わる必要なんてない。そう思う。

あとはよくストーリーが一本道だとか、キーとなる人物が殺されるのを主人公たちは見ているだけだとかそういう批判がよくあるが、1周目プレイ時点でもそういう感想は抱かなかった。何せ3周近くもプレイしたゲーム、もしストーリーが受け付けないならそんなにプレイできなかったろう。

ドラクエは全ナンバリングプレイしているが、ドラクエ8は上から数えた方が早いくらいにはお気に入りだ。
ドラクエ11が出るとするなら、この作品の進化系を見せてほしいと思っている。

ドラクエ8・ゼシカ

ドラゴンクエストヒーローズにもゲスト出演するゼシカ嬢。
ククールといい、見栄えのいいキャラデザインにしたのはドラクエ7があれだったからなのだろうか?
何気に、今月で発売10周年。

項目別評価

特に欠点らしい欠点が見当たらないという感じ。世界観は広大な3D空間になりつつも見事にドラクエを表現している。キャラクターに関しては美男美女に加え山賊という組み合わせでバランスが取れているのでとても良いと思う。やはり7の反動なのだろうか。ゲーム性はスキルポイントや錬金釜などシンプルではあるが、練り上げられたゲームバランスゆえにゲーム進行に従いそれらを絶妙に楽しめる按配になっている。

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