ラジアントヒストリア -凡人の感想・ネタバレ-

凡人の感想・ネタバレゲーム>ラジアントヒストリア

執筆日2014年11月01日

評論

ゲームは映像が綺麗なほうが面白いのか?映像の美しさがゲームの面白さにつながるか?
そんな疑問はこのゲームをプレイしたときに結論が出た。「全く関係ない」のである。

今日、FF零式の感想も書いて、しかもそちらでも同じようなことを書いた。その流れだからこういうこと書いているのだが。
こんなことばっかり書いているとただの懐古のおっさんゲーマーであるように思われるかもしれないが、別にそんなことはない。自分の目線は公平、客観的なつもりだ。

さてこのラジアントヒストリアだが、2010年にアトラスから発売されたNDS用RPGだ。
時間に干渉できる主人公が、歴史の改善をしながらよりよい結末を目指していくという、タイムトラベル物語だ。
頻繁に選択を迫られ、場合によってはバッドエンドを迎えたりする。しかし主人公は時間へと干渉できやり直せるため、ゲームオーバーにはならない。むしろ、悲惨な結末でもなんでも、それを見ることで「白示録」というものに記載されていく、つまり収集要素となっている。

戦闘システムは、有名どころだとFF10のものに近い。変則ターン制というべきか、素早さが高いキャラほどに行動順が多く回ってくる。敵味方の行動準は先まで確認でき、それを踏まえて戦略を練る。敵がかなり強めで、難易度は高めとなっている。

このゲーム、90年代のゲームをした人間にとってはどこか懐かしいものとなっている。
綺麗であるとは言い難いがドット絵で構成されており、またスタンダードな剣と魔法の世界でもある。同じアトラスの世界樹シリーズとこのあたりは共通しているかもしれない。癖がなくとっつきやすい。

またBGMも、下村陽子によるどこかSFC時代を思い出させるような耳に残るメロディラインのものが多い。特に、通常戦闘BGMはRPGの戦闘曲の中でも屈指でお気に入り。

キャラクターだが、主人公のストックはなかなか魅力的なキャラクターだ。その19歳とは思えない落ち着きっぷりは、「ストックならなんとかしてくれそう」という感じを醸し出しており、ストーリーを進めていけばいくほどに魅力的なキャラとなっていく。こうまで嫌味なく格好いい主人公というのもなかなかいないんじゃないだろうか。別に貶めたいわけじゃなく、これもFF零式の感想書いた流れで言うが(とはいえ零式のキャラが魅力ないとは書いてないので注意)、美形なだけで魅力を感じないFFのキャラクターよりはよっぽど、はるかに格好いいと思える良キャラである。密偵なのに無闇に大きい足音には目を瞑ろう。

結局、この作品の素晴らしいところは「ストーリー」と「キャラクター」だ。BGMは素晴らしいが、映像面ではごく平凡であり、特筆すべきところはない。それでも、魅力的なストーリーとキャラクターにより、どんどんのめりこんでしまうこと間違いなしだ。良いRPGっていうのはこういうのだよな、と、思わせてくれる良作だ。4年前のゲームだが、未プレイならば是非ともお勧めしたい作品である。

項目別評価

主人公のストックが本当に嫌味なく渋格好いいと思える良いキャラだ。時を駆ける物語も面白い。戦闘バランスはかなりきつめ。ボスの攻撃で一撃で死亡することも多い。映像美はない作品だが、個人的にドット絵が好きなのでそれもいい味になっていると思える。戦闘BGMはどれもピカイチだ。

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