大乱闘スマッシュブラザーズ3DS -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日2014年11月02日

評論

10代、若い頃は目にうつるものの多くが新鮮に映るものだ。まだ見ぬ世界に胸躍らせ希望に溢れる自身の未来などを想像し、大人からすると鬱陶しいほどのテンションの高さで日々を送ることができるのが10代という時期だ。
そして、ゲームというと基本的にはそんなティーンの趣味である。ゲームなんて子供のやるもの、なんて言葉はもはや古いかもしれないが、それでも、ゲームを最大限楽しむことができるのは10代なのである。穿ったものの見方をせず、ただ純粋にゲームを楽しめる時期、それが10代。

そんな時代において、さらに飛び切り楽しめるゲームとは何か?といえば、「大乱闘スマッシュブラザーズ」なのではないだろうか。

シリーズは、1999年の初代、2001年の「DX」、2008年の「X」、そして2014年の「3DS/WiiU」が存在するが、自分自身、すべてをリアルタイムでプレイした。特に、初代は何度も友達の家に集まってプレイした。10代の時分である。

長いゲーム人生を歩んできたが、あれほどゲームを「超おもしれー!!」という感覚でプレイした時って、思い返すと存在しなかったような気がする。友達と集まってプレイした場合のこのシリーズの面白さはもはや計測不能とすら言えるレベルだったのだ。このゲームを、小学校や中学校の時期に友達とプレイできる子は、幸せだと思う。そんな風に思ってしまうほどだ。あとはボンバーマンなんかも滅茶苦茶面白かったが、瞬間最大風速ではおそらくこちらが上だ。

そして今年発売された「3DS」だが、もはや物理的に集まってプレイするような仲の友人がいないため、細々とオンラインでプレイしたのだった。
それで確信したのだが、このゲームはやはり「リアル友人と集まってプレイするもの」だと思うのだ。

まず、オンラインだと見知らぬ誰かにボコボコにされてしまうのが面白くない。見知った相手ならば「ちくしょう勝てねえ!こうなったらドンキーコングで背負ったまま自爆だ!ざまあ!」とかやれるのだが、オンラインではそういうことできない。最悪、どこかに名前を晒されてしまう羽目になるのでマジメに対戦しなければならない。なんて世の中だ。世知辛い。とはいえ、マジメにやっても相手するのは全国レベルの猛者ばかりだ。ボッコボコにされた挙句に勝ちアピールされる始末。あまりにこちらが弱いからか捨てゲーするクソプレイヤーとも遭遇した。こんな乾いた世界があの楽しかったスマブラの世界なのか?と少々愕然としたレベルである。

「X」の時点で対戦を純粋に楽しむ層がいたのでその点考慮され、「3DS/WiiU」ではオンライン対戦にアイテムもギミックなしの「ガチ部屋」が設置されたのだが、そもそも、このゲームに「ガチ勢」というものが存在したということ自体が驚きだった。これは今年に入ってから知ったことだったのだが。
だってこのゲームは勝ち負けにこだわらず、その名のとおり大乱闘するためのゲームだと思っていたから。格闘ゲームの世界大会で「DX」がエントリーされているということを知ったのも今年だったが、正直「なんだかなあ…」と思った。このゲーム、勝ち負けにこだわり始めたら終わりじゃないかな、と感じる。
終点アイテムなしのガチ乱闘を見知らぬ相手と行う、そんなのがこのゲームの本質だろうか、いや違う。

リアルフレンドと物理的に集まり、ワイワイガヤガヤやることこそが本質だ。勝ち負けなど気にするな。崖を背負って待ちだとか寒い戦法を取るな。やりたいようにやって爆笑する、間違いなく、それがこのゲームの最大の楽しみ方なのである。

もはやオンラインが常識の時代であり、無線ルーターさえあれば簡単に世界中の人間とオンラインプレイできてしまうが、それでも、できればこのゲームはやはり友達で集まってプレイしてほしい。いや、してほしいなんて俺が言わなくてもするだろうけども。
する相手がいない?ご愁傷様だが、大人になるって悲しいことよね。

項目別評価

キャラクターは何せ任天堂オールスターに加えカプコン、ナムコからはゲーム界のレジェンドの参戦だ。10つけなきゃいけないような気がする。ゲーム性に関しては、リアル友人とプレイした場合の楽しさ、という場合で考えて10だ。オンラインで見知らぬ他人とやる場合、飽くなき闘争の世界に身を置くことになるので精神力が削られる。負けん気が強くないとやっていけないだろう。映像美に関しては後発のWiiU版が補完してくれているが3DS版の映像は当然ながらそれほど美麗ではない。

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