アフターアース 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日:2017年11月16日

あらすじ・ネタバレ

人類が地久に住むことができなくなった1000後の未来。地球は地球から脱出して惑星ノヴァ・プライムに移り住んでいた。しかしそこには先住民がおり、「アーさ」という人口生物を送り出して人間を殲滅しようとした。アーサは恐怖心を探知して襲ってくる性質がある。地球人が結成した部隊「レンジャー」がこれに対抗するが苦境に立たされる。しかしサイファ・レイジ将軍は「ゴースト」という恐怖心を消す術を持っていて、将軍は英雄となった。

主人公はサイファの息子であるキタイ。彼はレンジャーになるべく候補生として邁進していたが、学科は優秀なものの実地試験の成績が悪くレンジャーにはなれなかった。

サイファは任務から帰還してきた。その時にキタイは試験が不合格だったことを渋々伝える。サイファは次の任務を最後に引退するつもりだということを妻のファイアに伝えた。かつてキタイにはセンシという姉がいたが、アーサに殺されてしまっていた。

サイファの最後の任務はキタイも参加するものだった。
移動中、宇宙船の中にある檻の中にアーサがいることに気付いたキタイ。それはゴーストを会得するために捕らえていたものだった。
しかしここで問題が起きる。宇宙航行中の宇宙船が磁場災害に見舞われて墜落してしまったのだ。しかもその星はすでに人類が住むのは不可能な過酷な環境となっている地球だった。しかも生存者はキタイとサイファの2人だけだった。

サイファは足を骨折した上に重傷を負って身動きが出来なくなってしまった。しかも救難信号を呼ぶための通信機があるのは墜落地点から100キロも離れた位置にあることがわかる。キタイが一人でこれを取りに行くしか二人が生き残る方法はなかった。

キタイの視界は墜落した宇宙船のモニターに映し出されるためサイファが来たいに指示を出すことはできるが、精神的に未熟なキタイが一人で、しかも危険な生物が多数いる地球を100キロ移動するのは過酷なことだった。地球は夜になると人類の生存が不可能なほどに気温が下がるため、点在するホットスポットを利用してて移動する必要があった。

地球の大気は人類には適応できないため、空気ろ過するカプセルを定期的に使う必要もあった。だが行程の半分まで進んだところの崖でキタイがこのカプセルを3つしか所持していなかったことをサイファに伝える。本来なら最低でも4つ必要な行程だった。もう通信機のところまで行くのは不可能だと判断したサイファは戻るように命令するが、キタイは反発、崖から飛び降りて滑空した。

気が付くとキタイは鳥の巣の中にいた。そこいいる雛を狙った獣を追い払った後、サイファとの連絡を取る通信機が壊れてしまったことに気付いた。
一方、キタイと連絡が取れなくなってしまったサイファ。彼は骨折以外に出血もあり徐々に意識を失いかけていた。
キタイはサイファの指示なしでも懸命に進むが、ホットスポットに到達できずに倒れてしまう。しかし、雛を助けたおかげでその親鳥が助けてくれて、いつの間にかホットスポットまで移動することができていた。

ついにキタイは通信機がある地点に到達するが、そこは電場妨害が強く、近くにある火山の上まで移動しないと通信ができない。またここでは宇宙船の中にいたアーサが時は鳴れていたことを知る。
火山を登っていくキタイをアーサが追跡する。そしてついにアーサと遭遇して戦いになってしまう。なんとかアーサから逃げ出して山の頂上に到達する。そこでアーサは姉が殺された時のことを思い出す。キタイはアーサを欺くための「ゴースト」を体得し、アーサを倒す。

そしてついに火山の頂上で通信機を作動させて救難信号を出すことに成功した。宇宙船の中にいるサイファはすでに意識を失っていたが、救助は間に合った。
救助されたサイファと対面するキタイ。ゴーストを体得するほどに成長したキタイだったが、これからは母親の店を手伝うとサイファに言うのだった。

感想・評価

主人公キタイの成長物語。しかしこのキタイ、前半が良いとこなしでちょっと見ててあんまりなのでストレス。しかしキタイが父親サイファの命令に背き崖から飛び降りてからは一皮むけて逞しくなり、ついには一人で目的地までたどり着き、人類の天敵アーサにも打ち勝つ、という王道なストーリー。

前半のキタイがあまりにも情けないヤツすぎてなんだコイツと思えるのがちょっと作品自体の欠点にすらなっているようにも感じてしまうのでもうちょっとここはやんわりした描写でもよかったような。
特に酸素ろ過カプセルを「少なくても足りると思って…」とか言って半分しか持たなかったのは「は?」としか反応しようがない。例えばこれって宇宙船にいるサイファにもカプセルが必要だから「俺はいいから父さん使いなよ!」みたいな強がりとかそういう理由があるならまだしも、サイファにはカプセルが必要ないのに不必要に少なく持っていったわけで…。何考えてんだアホか!としか思えない。最初に獣に遭遇した時に何度サイファが呼びかけても無視して行動するのもイライラ。

しかし通信機が故障して完全に自分の判断で行動するようになってからは特にそういうイラ立たせるような部分はなく、アーサを倒した時にはすっかりキタイは一人前の男。前半イライラしても後半の溜めだと思って最後まで観よう。

人物解説

キタイ

主人公。序盤は生意気、ヘタレ、弱いと三拍子揃っているが崖から飛び降りた後は覚悟を決めて父親の指示なしに奮闘。トラウマである姉の死を乗り越えて恐怖を感じない境地に。英雄と呼ばれる父親を持つが反感を持っている。

サイファ・レイジ将軍

キタイの父親。足を骨折して重傷のため墜落した宇宙船から一切動けなくなる。キタイ同様にく自分の娘が死んだことで心に深い傷を持っている。息子と共に行うはずだった任務を最後に引退し、父親として生きることを決意していた矢先に墜落事故は起こった。

ファイア

サイファの妻でキタイの母。キタイのことを「とても繊細で父親を求めている」と評している。何か店を経営していて、サイファは引退後それを手伝うと言っている。最期にはキタイもそう言っているので家族3人でファイアの店を経営していくということだろう。

センシ

キタイの姉でアーサに殺された。故人だが、キタイの見る幻やサイファが見る夢の中で搭乗し、2人とも彼女を慕っていたことがうかがえる。特にキタイにとっては、姉を助けずに殺されるのを隠れて見ていただけだったのがトラウマになっているようだ。

アーサ

人類が新たに移住した星にいた凶悪な生物。人の恐怖心を察知して獲物を狙うがその分視力や張力や嗅覚は存在しないようで。ちょっと狩猟生物としてガバガバすぎじゃないかと。

項目別評価

主人公の成長物語。前半のキタイはちょっといいとこなしすぎてストレス。通信不可能になってからの後半は王道だ悪くない。結末は王道でスッキリ終わる。何も考えずに頭空っぽで見れる作品として悪くはない。

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