ゲット・スマート 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

凡人の感想・ネタバレ映画>ゲット・スマート

執筆日:2015年8月5日

評論

4年ほど前に地上方法したときに録画していたのを今更に見た。映画でもなんでも録画なんて自己満足で終わることが多いものの、映画の感想を書くというのを習慣にしているとそういうのもちゃんと活きるからいいな。そうじゃなきゃきっと見てなかっただろうな。
2008年のコメディ映画。1960年代のドラマのリメイク作品なのだとか。コメディのスパイ映画ということで、2003年の「ジョニー・イングリッシュ」みたいな作品。

ストーリーとあらすじ解説。
米国の秘密諜報機関「コントロール」は犯罪組織「カオス」と戦っている組織だ。いわゆるスパイ組織で、優れた能力を持つ諜報員を抱えており、それらはエージェント○(数字)と呼ばれる。例えばエージェント23(ドウェイン・ジョンソン)のようなイケメンで凄腕のエージェントもいる。
主人公のマックスウェル・スマート(スティーヴ・カレル)は、コントロールの人間だが、分析官として事務の仕事をしており、エージェントではなかった。が、希望してエージェント試験を受ける。確かによい成績だったのだが、チーフ(アラン・キーラン)から「君は優秀な分析官だから成績がよくとも現状の仕事を続けてほしい」と言われて結局エージェントにはなれなかった。

そんな中、コントロールの本部がカオスに襲われる。そして現役エージェント全員の個人情報が盗まれてしまう。
エージェントではなかったスマートは身分の割れていないからとついにエージェント86としてエージェントになる。また、最近顔を整形したばかりの女性エージェント、エージェント99(アン・ハサウェイ)も顔が割れていないので、スマートと組んでカオスを追うことになる。
敵対するカオスのシーグフリード(テレンス・スタンプ)が今作の敵役だ。彼はダリープ(ダリープ・シン、本物のプロレスラー)という大男も部下として使っている。

二人が組んでからしばらくは、二人がコメディなやり取りをしながらも任務をこなしていくシーンが続く。エージェント99は凄腕であるため、エージェントになったばかりのスマートを最初は信用しない。
スマートが飛行機からパラシュートなしに落下してしまったり、赤外線センサーを回避しながら進むシーンではネズミにかじらえ身悶えながらなので服がボロボロになったり。しかしスマートはどこか抜けながらも重要なところでは決めるので、徐々にエージェント99の信頼を勝ち取っていくのだった。
最後にはパン工場に偽装したカオスの放射線物質の施設に二人は侵入して任務をこなす。この際、ダリープによりスマートとエージェント99はピンチに陥るが、スマートはダリープを話術で丸め込み、どういうわけか戦いを回避した。

その後、工場からは放射線は検出されなかったという報告があった。放射線物質があると言ったのはスマートだ。しかし事後報告によればそれが偽りであるということだ。よってエージェント99は誤解からスマートを二重スパイだと思い込んでしまう。
捕らえられたスマート。しかしどうにか脱出し、チーフとエージェント99とエージェント23の前で潔白を主張、信用を得ることができた。

4人で行動しているうちに、ある事実が明らかになる。どうやら本当の二重スパイはエージェント23であるようだ。パン工場で放射線が検出されないと報告したのは彼だった。
エージェント99を人質に取りつつ逃げるエージェント23。ここからはカーチェイスだ。最後にはエージェント23は列車に轢かれて大爆発、死亡。スマートも巻き込まれたと思われたが、間一髪、助かっていた。エージェント99とキスを交わすスマート。
一方、敵のシーグフリートはダリープの妻を馬鹿にしたせいで殴られ、倒されていた。スマートたちと直接関わることなく、悪の黒幕はやられてしまったのだ。おしまい。

以下感想。
放射性物質を持った悪の組織を追うというような、ストーリーだけ見ればシリアスな作品だけども、もう完全にコメディ映画。シリアスなんておまけです。
スマートは有能なのに無能、というちぐはぐな実力だ。新米とはいえ確かにエージェントとしての実力は高いのに、抜けた性格のせいでしばしば台無しという。エージェント99はコメディじみたことはせず、有能な役回り。スマートと彼女が徐々に信頼関係を結んでいくのは、唐突でもなく、共に任務をこなしつつの確かな積み重ねによるものなので、無理がなくてよかった。

コメディ作品なので、もちろんそのコメディが肌に合うか会わないか、それが重要だと思う。上にジョニー・イングリッシュのような、と書いたけど、ノリとしては確かにあれに近いと思った。何せスパイ作品でコメディなんだから近くもなるか。淡々と涼しい顔で妙なアクション、ジョークを飛ばしたり、またその割には周囲のリアクションは薄かったりという。ガヤの笑い声が入っててもおかしくないようなノリ。面白いかといえばそれほどではなく、むしろ「くだらないなあ」なんて気持ちが先行してしまうかもしれない。日本で言えばドリフ系のお茶の間コメディって感じ。

ばかばかしいといえばそうなんだけども、ノリが合う、合わないに関わらずこの作品には大きな見所が一つある。
エージェント99、つまりアン・ハサウェイだ。彼女の美貌、スタイルがこれでもかと映るので、まず男ならそれだけで退屈しないんじゃないだろうか?いやその理想のモデル体系なそれを見れば女でもきっと見惚れるだろう。例えば赤外線レーザーのシーンではドレスを破いておみ足を出しつつ動き回ったりしてくれる。最近見た映画だとダークナイト・ライジングに出てたけど、2008年のこの作品の時点だとアン・ハサウェイは25才。女スパイという役割を演じるには最も絶妙な時期だったのではないだろうか。

総評として、コメディでありながら笑えるようなところはほとんどなく無表情でほとんど見ていたのだけれども、だからといって致命的につまらないことということはない、という感じ。あまり記憶に残るような作品ではなかった。

項目別評価

コメディは分かりやすい分馬鹿馬鹿しくて、時々クスっとはするもののそう面白いものでもない。コメディ偏重なのでストーリーとかはあってないようなもんだと思っていいとして、アン・ハサウェイのセクシーだけは掛け値なしに素晴らしいぜグヘヘヘ。という映画なので、そこだけでもきっと見る価値はある。というエロ親父的な感想で締めてみる。

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