アイ・フランケンシュタイン 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

凡人の感想・ネタバレ映画>アイ・フランケンシュタイン

執筆日:2015年1月9日

評論

新年一発目のレビュー。「アイ・フランケンシュタイン」である。

あらすじをざっくり書く。
1800年代に作られた怪物「フランケンシュタイン」。彼が死体のつぎはぎにより作り出された人造人間であるということは有名だ。彼は生みの親であるフランケンシュタイン博士と死別後、ガーゴイルVS悪魔という黙示録的な戦いに巻き込まれる。この際、フランケンシュタインと比較的友好的に接したガーゴイル側の女王に「アダム」という名を授かる。しかし、ここでは「俺の知ったこっちゃない」といわんばかりにアダムは二つの勢力に関わることはなく、人の踏み入れない山で数世紀を過ごす。数百年後の現代、久方ぶりに人の世に降りてきたアダム。なぜかアダムを付けねらう悪魔だったが、実はアダムが作り出された技法を知り、それにより死体に悪魔を宿らせ、この世を支配するという目的のためだった。降りかかる火の粉を払うかのように戦うフランケンシュタインだったが、そんな彼にも人間の理解者が。科学者のテラだ。彼女は悪魔に利用されていた。フランケンシュタインを作り出した技法を流用し、死者に悪魔を憑依させて悪魔の軍団を作り出す計画に荷担させられていたのだ。それをアダムに知らされてからは彼に協力するように。最終的に悪魔の首魁であるナベリアスを倒す。守るべき者を見つけたアダムに対してガーゴイルの女王は祝福の言葉を。そして締めのシーンでは自分の忌み嫌っていた名前「フランケンシュタイン」を名乗り、人間のために戦うことを誓うシーンで幕引きとなる。

…なんかものすごい下手糞な説明になってしまった。
しかしダークヒーローな存在であるフランケンシュタインが黙示録の戦いに巻き込まれ、チャンバラするという点だけ抑えておけばあとは勢いに任せてみればいい映画だ。
一つ気になった点なのだが、なぜ「天使VS悪魔」でなく「ガーゴイルVS悪魔」なのだろうか。ガーゴイルというとむしろ人間には敵対的な印象があるが、まあ確かにガーゴイルというのは本来的には魔除けという意味合いがあるらしいのだが。それにしたって、あえて天使ではなくガーゴイルにしたのか、その辺の意味を知りたいと思った。

そもそも超古典であろう原作のフランケンシュタインを自分は知らないのであるが、知っていればもっと楽しめるのだろうなあ。こういう作品を見るとつくづく自分の教養のなさを痛感するものがある。この作品はいわゆるB級映画に分類されるものだろう。可もなく不可もなくといったアクション映画だ。小難しいことは抜きなので頭空っぽにして見れて割と好きな作品だった。

項目別評価

フランケンシュタインを神々の戦いのようなものに噛ませるという発想は突飛で面白いが、特に特筆すべき点はないといえばそうなりそう。主人公アダム・フランケンシュタインのキャラクターにもさほど魅力を感じないし、彼が自分の存在を肯定的に捉えるようになるまでの流れにもあまり共感はできなかった。戦闘シーンでやられた悪魔が燃えて消滅するのはなかなか綺麗。

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