ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日:2015年1月11日

評論

1月11日日曜洋画劇場でやっていたのでこれを機に書く。ちなみに視聴は4度目ほど。確か1年ほど前にもやっていたが、よほど視聴率が取れるのだろうか?間を置かずしてまたも地上波放送だ。

いわずと知れた人気スパイ映画シリーズの現段階での最新作。2011年公開。
一言で言うと、「真っ当に面白い」作品である。なんかもう、展開とかはコッテコテなのに何度見ても面白い、そんな作品。
ミッションインポッシブルシリーズは全作品見ているが、おそらく4作目となるこの作品が最も人気の高いところじゃないかと思う。あるいは初代も最高傑作に挙げる人間も多そうだが。
作品に優劣をつけるとなるとおそらく、4>1>3>2、あるいは1>4>3>2とかが多数派じゃないかと。2がなんて不人気になるかというと…見ている人間なら分かると思う。2だけスパイ映画じゃないんだよな。ジョン・ウーが関わっているアクション映画と言ったほうがいい。マトリックスが流行したあおりを受けたというべきか、作品のコンセプトから完全に逸脱していて面白くないのである。

そんな話はこのページでは関係ないので4作目、ゴーストプロトコルについて語る。
この4作目に関しては、とにかくエンターテイメント性が素晴らしい。
MIシリーズの最大のセールスポイントが何かと言えばもちろん、その現実離れしたスパイ技術による綱渡りの特殊工作になるわけだが、この作品は惜しみもなくこれでもかと詰め込んできており、飽きさせない。
モスクワのクレムリン、ドバイのブルジュ・ハリファ、そしてムンバイでのパーティ会場と衛星基地局、大きく3つのロケーションが舞台となりそれぞれで特殊工作を行うわけだが、どれもこれもがギリッギリな上に一人でも失敗したら台無し(ムンバイでのパーティでは普通に失敗、中断しているが)という緊張感溢れるもので、しかも台詞回しでコメディリリーフも忘れないウィットに富んだもので思わずニヤリとしてしまう。本当に真っ当に面白い。素晴らしいエンターテイメント作品だと思う。現に、もう4回目だというのに、特にドバイでの一連の流れはハラハラしてしまった。要所要所、あり得ねえ!とツッコミを入れたくなる部分もあるが、そもそも未だに「なお、このメッセージは再生後に消滅する」みたいな古典をやってるシリーズなので、元来、ハッタリが効いた世界なのだからと、納得している。

キャラクターもまたそれぞれ立っていて、掛け合いが面白い。
トム・クルーズはこの作品時点で49歳というところか。ミッションインポッシブル5は12月25日に公開ということだが、なんと今年で彼は53歳にもなる。流石に顔の皺は隠せない年齢になってはいるものの、涼しい顔してなんでもこなしてしまうイーサン・ハントはやはり素直に格好いい。
ポーラ・パットン演じるカーターは唯一の女性エージェント。彼女もこの作品時点で35歳とまた微妙な年齢ではあるが、そのルックスは作品の華として十分に機能している。その艶かしいブルネット肌には思わず目を惹かれてしまうのは男性視聴者の正直なところだろう。絶妙に筋肉質なのも手伝って、本当に美しい。
サイモン・ペグ演じるベンジー。コッテコテなオタク系エージェントといった感じで、パソコンをいじってロック解除したりエレベーターを遅らせたりするほか、軽口を叩くのが仕事という面もある。どこか暢気で余裕かましてるせいでピンチになったりするのはご愛嬌。
ジェレミー・レナー演じるブラント。彼は元々はエージェントではなく分析官だが、成り行きでイーサンのチームに加わる。加入直後の彼はどこか頼りなく、視聴側としては「きっと足引っ張るんだろうな」と思わせておいて、実は彼は元々は凄腕のエージェント。足を引っ張るどころか他のメンバーと遜色なく活躍するのである。彼の過去はイーサンが冒頭で投獄されている理由にも関わってくることになる。

今回の視聴でも思ったが、この辺りの話はブラントの口頭でしか語られないため、ボケッとしていると事情が分からなくなってしまうな。
その事情ってのはこんな感じ。
ブラントは過去、イーサンとその妻の身辺警護のミッションについていたが、失敗し、イーサンの妻は惨殺された。と勘違いしていた。
ミッション・インポッシブル3においてイーサンの妻は人質に取られ、イーサンは絶体絶命のピンチに陥った。この時がシリーズでイーサンの最大のピンチだったろう。そういう事情もあって、イーサンは自分の妻を殺されたことにしておき、イーサンはただ妻を遠くから見守るだけになっていたのだ。全部織り込み済みだったとうことだ。ブラントはずっと本当に彼の妻が死んだと思っており負い目を抱いていたが、結末でようやくそれが思い違いだということを知った。しがらみが消えたことでふっきれた彼は素直にイーサンと次のミッションを行うことを選ぶが、そんな彼はMI5でも登場するんだろうか?

内容に関係ない話をすると、なんでも、ドバイのブルジュ・ハリファの外壁を登っていくシーンではスタント無しでトム・クルーズ自らがアクションをこなしたんだとか。というか、初代での宙吊りシーン、2でのロッククライミング、3でのビルからの飛び出しとかもやっているらしいので、彼がスタントをこなすということもまたシリーズ恒例となっている。
5では何やるのかと気になるところだが、どうやら、1500メートル上空の戦闘機に張り付く、とかやるらしい。なんか輪をかけて凄いことになっていた。
こないだ見たオール・イズ・ユー・ニード・イズ・キルも個人的に大当たり作品であったので、50を過ぎてますます盛んなトム・クルーズ主演作品にはこれからも期待が高まっている。5は是非劇場で見たいと思う。

項目別評価

世界一高いビルでの決死のクライミングというのはやはりインパクトがある。この作品=ドバイ、って印象持ってる人間は多いんじゃないかと。4人それぞれキャラが立ってて掛け合いが面白いのもポイント高い。

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