メガ・シャークVSグレートタイタン 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

凡人の感想・ネタバレ映画>メガ・シャークVSグレートタイタン

執筆日:2016年04月24日

ストーリー・ネタバレ

冒頭、大西洋、ブラジル沖で不正に資源を採取しているロシア船を取り締まっている国連。そのロシア船が巨大なサメを釣り上げる。それは以前倒したはずのメガ・シャークだった。ユニコーンという潜水艦をリオまで吹っ飛ばしたりと猛威を振るうメガ・シャークだが、もう一隻のユニコーンによる決死の自爆により、一時は退散させることができた。
場面は変わってウクライナ。テロリストたちの取引に潜入捜査しているCIA捜査官のキング(女性)はレッドマーキュリーという資源物質と、同じくそこに保管されていた人型巨大兵器「コロッサス」を発見する。それは無人で自動的に動く兵器で、起動して歩き出してしまった。

一方、メガ・シャークをなんとかしようと国連軍が奔走している。女性海洋学者のグレイ博士は沖合まで誘導する策を提案するものの、ジョン博士という、金儲け第一の学者の案である「多少の犠牲を伴ってでもメガシャークを倒す」という作戦を海軍の提督は了承し、優先されてしまう。不満を持つグレイ博士にコンタクトを取ってきた謎の富豪、デインという男と共に行動する。グレイ博士とディンはグレイ博士の案を尊重し、メガシャークを殺すのではなく無力化させる方法を取ろうとするのだった。

ジョン博士と提督はメガシャークに攻撃を開始する。撒き餌をしておびき寄せた上で爆弾で攻撃するという策を取るものの通じず、海軍は打撃を受ける。グレイ、デインもこれを見ていた。
ここに、コロッサスを止めるためにスペンサーという男性捜査官と共に行動を開始していたキングが飛行機でやってくるが、メガシャークの攻撃で高空にいながらも撃墜される。キングとスペンサーを救助したグレイたちは、コロッサスの開発者であるセルゲイ博士という人物の故郷へと向かった。セルゲイと会うことができ、さらに停止するためのコントローラーの場所も知ることができたものの、テロリストの手によりセルゲイは死亡してしまう。一方、メガシャークを仕留められず思いつめた提督はついに核攻撃を行うという凶行に出る。攻撃の指示を出した後に提督自身は責任を取って拳銃自殺してしまった。海軍の残った人員により核はなんとか無効化させた。

こうしている間にコロッサスはメガシャークのところまで移動しており、ついに二体は戦い始める。ジョン博士はコロッサスに踏みつぶされてしまった。
グレイ、キング、スペンサー、デインたちはセルゲイ博士の言った通りの場所に来て停止コントローラーを探す。それをついに見つけ出してコロッサスを停止させたものの、ここでデインが本性を表す。実は彼はコロッサスとメガシャーク両方を手中に収めて世界征服をしようと企む悪党だった。コロッサスを操作し、メガシャークも電磁波でコントロールする。デインを倒そうとデフコンが発動するもの、コロッサスがメガシャークをスイングして宇宙に放り投げ、衛星にある兵器まで破壊して無敵ぶりを見せつける。

がしかし、コロッサスのコントロールに不具合が発生。その隙をグレイ博士たちにつかれてしまう。コントロールから外れて再び戦い始めたコロッサスとメガシャーク。最後にはコロッサスが海中でメガシャークともみあったまま自爆、大爆発して二体とも消滅した。
最後にはまたメガシャークの卵から稚魚が孵ったシーンが映され、続編が示唆されたところで終了。

感想・評価

金字塔であるジョーズシリーズは別として、近年作られているサメ映画っていうとB級映画の代名詞的なものに位置すると思うのだけれども、実はサメ映画はは今回が初視聴となった。
自分は「そもそもB級映画って定義はなんだろう?」と昔から思っていた。定義としては「低予算、短期間で作られたもの」とかが一般的になるらしいが、もちろん低予算、短期間で作られたものであっても名作は存在するはず。そういった映画に「B級」と名付けるのは失礼にも思えるが、事実そう考える人間は結構いるようで、定義は未だ混乱しているところらしい。この件についてはYahoo知恵袋に驚くほど納得できるアンサーがあった。この回答者の言うことには納得させられたが、今回、この映画を見たうえで再度自分の中で定義づけてみると、B級映画と呼ばれる映画には「バカっぽさ、頭の悪さ」がきっと存在するんじゃないかなと。

サメが潜水艦を数キロメートル吹き飛ばしたり、サメがジャンプして戦闘機を射ち落としたり、巨大ロボがサメをジャイアントスイングし、その勢いで衛星を射ち落としたりといった、眩暈がしてきそうなほどバカな演出をこの映画は恥ずかしげもなくやってのけている。おそらくこういったものがまさしく、サメ映画がB級映画の代表とされる所以なのだろう。B級と呼ばれるサメ映画の視聴自体はこの作品が初なのだが、サメ映画のレビューをしている有名な人の動画などをこんなバカな映画があるんだなあと笑いながら見たことはあるし、サメ映画のバカっぽい噂というのは映画に興味があると、なんとなく聞こえてくるものだ。だからこの手の映画がどういうスタンスで作られているのかは大体理解できる。バカなことをやっていますが何か?という開き直り、突き抜け。バカな設定と演出にしょうもないと思いながらも視聴者が付き合い、バカにしながらも楽しむというサイクルが、サメ映画というジャンルそのものにはきっと構築されているのだろう。実際見てみるとなるほどこれはバカ映画っすわーと納得せざるを得ない内容に、変な笑いがこみ上げてくる。くだらないなあと思いつつも嫌いにはなれない、みたいな。この辺は恐らくゲームにおけるクソゲーにも通じるものがある。クソゲーにも愛されるもの、愛されないものがあると思うのだが、愛すべきクソ映画ってのがサメ映画なんだろう。

一応内容に触れると、まずこの作品、前作を見ている前提で作られている。メガ・シャークというものがどういった存在なのかはほとんど触れられていない。メガ・シャークシリーズの中ではすでに四作品目くらいになっているというのは視聴前から知っていたのである程度は予想していたのだけども、出てくるサメがなんでこんなに強いのか全く説明がないもんだから、初見ではまずそこに戸惑う。大砲でも潜水艦の自爆でも無傷のサメって一体何で出来ているんですかね…?そんな細かいこと気にするような映画じゃないんだろうけどね。

あと、メガ・シャークVSグレートタイタンというタイトルから、グレートタイタンことコロッサスはいかにも対サメ兵器として開発されたのだろうと想像しがちだろうが、そうではない。そしてこの両雄が戦うシーンはほとんどないので、パッケージに騙されて、パシフィック・リム的なロボットとクリーチャーの大立ち回りを期待すると肩透かしを食うので注意だ。

…なんかこの手の映画をレビューするには自分は真面目すぎるなあ、と今痛感している。B級映画を分かっている人たちのレビューを見るとこう、はっちゃけてますよね、色々と。

項目別評価

見ると頭が悪くなりそうな展開、演出。しかしサメの力で吹っ飛んだ潜水艦によりリオのキリスト像破壊、サメの大ジャンプにより衛星撃墜とかで声出して笑ったので、それなりに楽しめた。B級映画としてはCGのクオリティなどはかなり高いそうです。

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