マネーボール 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日:2018年1月23日

あらすじ・ネタバレ

2001年のアメリカンリーグでのプレーオフでアスレチックスはヤンキースに敗北する。この様子を誰もいない球場でラジオで聞いていた男がいた。彼はアスレチックスのGM(ゼネラルマネージャー)のビリー・ビーンだ。GMの仕事は数多く、球団の命運はGMにゆだねられている。なぜ肝心な試合の時にそんなところにいるかというと、自分が休場に観にいくと悪いことが起きるというジンクスを気にしているからだ。

メジャーリーグでは高い資金力を持っている球団が良い選手をさらっていってしまう。アスレチックスの資金力は約4000万ドルだが、ヤンキースは1億2000万ドルほどもある。この差を覆すのは極めて難しい問題で、弱小球団にのしかかってくる。
ビリーはオーナーのスティーブに「あと少しだけ資金を上乗せしてくれればワールドシリーズで勝ってみせる」と掛け合うが、ない袖は振れないと言われる。次のシーズンはジオンビやデーモンやイズリングハウゼンといったアスレチックスの主力が抜けるのでビリーは危機感を持っていた。

しかし年老いたスカウトマンたちは選手のルックスなどを重視して節穴だった。ビリーは育てた人材をレッドソックスやヤンキースに持っていかれるのに危機感のない彼らにうんざりする。

ビリー自身も1979年にメジャーリーグに入った元選手だった。当時のスカウトマンたちはビリーを「五拍子揃った選手」だとおだてた。この後もたびたびビリーの回想として当時の様子が演出される。

ビリーはインディアンズのGMのマークと会いトレード交渉する。左投手が欲しいと言うが断られる。
交渉の場にいたメガネの若者が耳打ちし、それを聞いた途端にマークが意見を変えたことことをビリーは見逃さなかった。

そのメガネの青年に直接会って話すビリー。名前はピーター・ブランドだった。マークの補佐であり、選手の分析が仕事だという。ビリーは「なぜマークがピーターの言うことを聞くのか?お前は何者だ?」と尋ねる。 ピーターが言うには「球団は選手を買うことばかり考えているが、勝利を買う必要がある」と言った。アスレチックスの主力デーモンはレッドソックスに引き抜かれたが、デーモンにそれほどの価値はないと言った。そしてビリーがデーモンを放出したのは正解だとも。
ビリーは経済学部専攻だったというが、そんな経歴なのに関係がないような野球の世界に入ったというので、ビリーはピーターにおかしな奴だと言った。

再び回想。かつてのビリーが自宅でスカウトマンと対話している。スカウトマンは言葉を尽くして、さらに大金を出してスカウトしようとする。しかしビリーの母親は「スタンフォード大学生の奨学生なので大学へも行かせたい」と言う。だがスカウトマンは野球と大学の両立は不可能。是非ともメジャーリーグに入ってほしいと頼み込んできた。ビリーはスカウトマンの言葉に乗り、メジャーに入ったのだった。

ビリーはピーターに連絡する。そしてピーターがかつてのビリーのデータを見て「奨学金をもらって進学した方がよかった」と正直に答えた。ビリーはピーターは見所があると考え、インディアンズから引き抜いて自分の側近とした。 ピーターは野球を統計的に解説し、どういうチームに組み立てるのが正解なのかをビリーに説明する。候補の選手は20000人おり、過小評価されている選手は大勢いる。このうちから25人を選べばアスレチックスの資金でも優勝を狙えると言った。 ビリーはピーターを連れてスカウトマンたちとの会議に参加。スカウトマンたちが反対する中、ある3人を強いれる大胆な提案をした。1

まず一人目はジオンビの弟ジェレミー。彼は私生活が荒れていてマリファナを吸っているという話もある。しかし出塁率がいいとビリーは評した。
二人目はヤンキースのデイビッド・ジャスティス。彼は年齢が37才で色々と能力がかつてより劣っている。しかし、やはり出塁率がいいとビリーは言う。
そして三人目はレッドソックスのスコット・ハッテバーグ。彼は肘の神経を断裂して球を投げることもできない。選球眼がよく出塁率がいい。
こうしてビリーは3人とも出塁率が良いという理由で選んだのだった。スカウトマンは全員が反対するが、ビリーはこの3人で主力が抜けた穴を埋める気だ。その3人は誰も1塁を守った経験がないのでどうするとスカウトマンが言うとビリーは「教えればいい」と言った。かつて選手だった自分が教えるという意味だった。

肘の怪我のせいでスコット・ハッテバーグは自宅で落ち込んでいた。彼の妻の表情も暗く、先行きが思わしくないことを示していた。そのハッテバーグの元に電話が入る。ビリーからだった。ビリーはすでにハッテバーグの家のそばにおり、中で話をする。肘の経過が悪く投げられないハッテバーグはキャッチャーとしての人生は終わっているが、1塁を任せたいとビリーは言った。
1塁の経験がないから不安だと言うハッテバーグだったが、ビリーは大丈夫だと言った。ハッテバーグは拾う神がいたと喜び、妻と抱き合った。

ビリーは別居している妻シャロンの家へ行った。娘のケイシーは音楽に興味がある女の子であり、楽器屋でギターを弾いてみせた。

再びビリーの回想。現役時代のビリーはまるで活躍できなかった。ビリーはスカウトマンたちの言葉が本当の実力より大きく言ってビリーを乗せようとしていただけだと身を持って知っていた。

ビリーと付き合いの長いスカウトマンの一人グレイディがビリーの戦略に苦言を呈する。しかしビリーは考え方を変えない。「将来などスカウトマンにも誰にもわからない」と言った。グレイディは「結果が出なければ君はクビだぞ」と忠告する。ビリーはグレイディをクビにしてしまった。

チャド・ブラッドフォード、デイビッド・ジャスティス、ジェレミー・ジアンビ、スコット・ハッテバーグといった面々を引き入れて春季キャンプが行われていた。

監督のアートは「ハッテバーグは1塁主に全く向いていない」と言い、ハッテバーグでなくペーニャという若く有望な選手を使おうと言うがビリーは大丈夫だと言う。

そしてリーグが開幕した。マスコミその他は皆アスレチックスの面々が活躍できるかどうかは疑っている。
ビリーはハッテバーグを一塁手に起用と言っていたのに、監督のアートはペーニャを使ってしまう。
ビリーは試合後に念を押してアートに「ハッテバーグを使え。それに中継ぎはブラッドフォードにしろ」と言うがとアートは言う事を聞かない。ビリーがクビにしたグレイディは実況中継にゲストとして呼ばれた。そこでビリーとピーターの統計をもとにした戦術を酷評した。

事実、アスレチックスの試合内容は散々で17戦14敗となった。メディアも何もかもがビリーの方針がおかしい、間違っていると言った。

ビリーはオーナーのスティーブに話して「自分は間違っていない」と言うもスティーブには疑いの目を向けられた。 方針は間違っていないと言うものの、ビリーは試合で負けると荒れ、かんしゃくを起こして椅子を投げたりもした。
娘のケイシーと話すと「パパはクビにならないの?」と心配してきた。ネットでそういう話が出回っているのだという。

相変わらず試合ではアートはビリーの言う通りの起用をしない。
ビリーは「ペーニャをベンチにしてハッテバーグにしろ」と改めて言うがやはり反対される。 選手たちはというと、負けたのにもかかわらず試合後に音楽をかけて楽しそうに踊っていた。それを見たビリーは「負けて楽しいのか?」と勝を入れる。再び娘ケイシーにも心配された。
状況は極めて悪い。ビリーは車を運転している時、覚悟した表情で「やるか」と一人呟いた。

ビリーはジェレミー・ジオンビをトレードし、ペーニャも放出すると言う。ピーターはこれに猛反対する。しかしビリーは覚悟の上で決めたことだと話すとピーターも納得した。ピーターは「理論上はペーニャよりもハッテバーグの方が勝率が高い」とも言ってフォローした。

ペーニャにはピーターが、ジェレミーにはビリーが、トレードの件を離した。ペーニャはタイガースへ、ジェレミーはフィリーズへ行ってしまった。アート監督は「チームを潰す気か」と言うがビリーは「なんならまだ続けるぞ」と言った。 こうしてようやくビリーの希望通りハッテバーグを一塁にすることができた。そしてビリーはチームの前で「君たちは勝てる」と激励した。

ビリーとピーターは選手たちに直接統計から見た場合に有効な戦術を教え込んだ。
ジャスティスはベテランでありプライドがあるためビリーの言うことを簡単には聞こうとしないが、「俺は過去の君ではなく今の君に金を払っている。若手の手本に、リーダーになれ」と言うと承諾してくれた。
さらにビリーとピーターの選手たちへの指導は続き、バントも盗塁もするなというようなアドバイスをしていく。

その後アスレチックスは見違えるように絶好調になった。なんと7連勝もしてしまう。
ここでビリーはさらに攻める。インディアンズから投手リンカンを獲得するために他球団とのスカウトで巧みな交渉を行う。複数球団を巻き込んでの交渉術、さらにオーナーであるスティーブを説得してリンカンを獲得するための資金を用意してもらい、リンカン獲得を実現する。

だがベンチには25人しか入れない。リンカンを獲得したことで誰かを放出する必要がある。投手マグナンテに直接会いこの件を伝える。これから活躍する気でいたマグナンテは消沈する。

しかしおかげでチームは絶好調。16連勝まで連勝を伸ばしここ25年の最長記録を達成。さらに1906年の ホワイトソックス、1947年のヤンキースと並ぶ19連勝まで伸ばした。

そして2002年9月4日、20連勝がかかった試合の日。しかしビリーは昨年のプレーオフと同じくジンクスを気にして試合を見ようとはせず、マイナーリーグの試合球場に向かう。その途中で妻のシャロンから電話が来て励まされた。ケイシーとも話すと「ジンクスはいいから試合を見に行って」と言う。その言葉によりビリーは考えを変え、アスレチックスの試合へと向かった。

だがビリーが球場に着いた直後から、なんと11点もリードしていたのに相手のロイヤルズにみるみる追いつかれてしまう。 11-7でホームランを打たれついに11-10に。さらについに同点にされる。雲行きが怪しくなってきたところでビリーは休場から離れてテレビで見始める。

11点リードの勢いが完全に失われた中、ハッテバーグが代打で出る。選球眼を期待されているハッテバーグなのでフォアボールで出るのが仕事だが、なんとホームラン。これでサヨナラになりアスレチックスは前人未到の20連勝を達成した。 ビリーは一人暗い部屋でテレビで見ていた。喜びはしたが、なぜかあまり浮かない顔をしている。ピーターがなぜかと聞くと「欲しいのは記録でなく、ワールドシリーズで勝つことだ」と言う。ワールドシリーズとはナショラルリーグとアメリカンリーグの優勝チームが戦い真の王者を決めるもの。つまり日本で言うとセ・リーグとパ・リーグの優勝チームが戦う日本シリーズに相当するもの。低予算のアスレチックスがワールドシリーズで勝てば球界が変わると。連勝などではなく、低予算糾弾でワールドシリーズを勝つ。それがビリーの真の目標なのだ。

20連勝を達成しても、ワールドシリーズどころか、アスレチックスはアメリカンリーグを優勝したわけでもなかった。ツインズとの優勝決定戦、プレーオフに挑むことになった。
アスレチックスはここでツインズに敗北してしまう。専門家は「統計学での戦術など奇策であり、野球は変えられない」と、アスレチックスが行った統計的戦術が抱える欠点を指摘した。

しかしビリーは低予算で紛れもなく素晴らしい成績を残した。
ビリーに連絡が入った。相手はレッドソックスのオーナーのジョン・ヘンリーだ。ヘンリーは「今季のアスレチックスはヤンキースと同じだけ勝ったが、ヤンキースは1勝あたり140万ドル使っているが、アスレチックスは26万ドルしか使っていない、それなのにここまで成績を残した」とビリーを賞賛した。ヘンリーはピーターと同じく野球を統計的に分析するビル・ジェイムスを雇ったという話を聞いていた。そしてレッドソックスのGMにならないかと誘われたのだった。

ボストンから戻るとピーターがいくらでレッドソックスに誘われたと聞く。ビリーがヘンリーから受け取った書類を見て、「スポーツ史上最高額のGMになる」とピーターは言った。ビリーは「人生で一度だけ金で人生を決めたのでもうそうしない」と言う。しかしピーターは「この額ほどの価値があるということだ」とビリーを賞賛した。ビリーは「このアスレチックスで勝ちたかった」と言う。

ピーターは見せたいものがあるとビデオルームに誘う。それはブラウンと言う選手が、ホームランだとも知らず必死に走ったという滑稽な映像だった。
ピーターはビリーが成したことはこれと同じだと言った。つまりビリーは必死にがむしゃらにやって、自分ではそれと気づかないほどの偉業を成したのだと。ビリーはピーターに「君はいい奴だ」と言って去った。

ビリーは車の中で娘ケイシーがプレゼントとしてくれたCDをオーディオで流す。
ここで字幕が出て「ビリーはレッドソックスの1250万ドルのオファーを断りアスレチックスに留まった」と出る。
さらにその2年後レッドソックスはワールドシリーズを優勝しアスレチックスが挑戦した理論を証明した。ビリーは未だアスレチックスでワールドシリーズ優勝に挑戦している、というテロップも。 ケイシーの歌う声で「パパはおバカ。もっと野球を楽しんでね」という歌声が聞こえたところで終わり、エンドロールへ。

感想・評価

資金面で劣るアスレチックスが強豪のヤンキースやレッドソックスを押しのけて優勝するにはどうすればいいのか?主人公ビリーが経済学部出身のエリート太っちょ、ピーターをアドバイザーとしてインディアンズから引き入れて統計学的に野球を分析して勝利を目指す話。マイケル・ルイスというノンフィクション作家が書いた書籍が原作。この作品がヒットしたことで「セイバーメトリクス」と呼ばれる野球を統計学的見地から分析する手法は広がったのだという。

話の大筋は難しいところはないが、細かい部分に関しては、当たり前だろうけど野球、ひいてはメジャーリーグに詳しくないと色々と理解が追い付かない部分も多いと感じた。戸惑ったのは選手のトレードの軽さ。「あんた今日からうちのチームね。荷物まとめて来てね。」あるいは「あんたもうあっちのチーム。荷物まとめて出てってね」という感じで随分機械的だな、と。まあでもこれは恐らく意図的な演出だろう。、GMから見れば選手たちは、ドライに言えば「駒」である、というね。リンカンを獲得しようとするシーンで各球団に連絡しあって交渉するのも、「○○はどうだ?安いぞ?」って感じで商品扱いなのが面白い。こういう交渉の場面は現実で是非一度見てみたい。

選手陣の中では主にスコット・ハッテバーグ、ジェレミー・ジオンビ、デイビッド・ジャスティスなどにスポットが当てられるが、特にメインなのはハッテバーグ。これは2002年の20連勝を決めたサヨナラ弾を打ったのが彼であるためだろう。ビリーも何かとしつこくアート監督に「ハッテバーグを一塁に!」と強調する。肘を壊して半ば球界から見捨てられていたような人物が最後に決めてくれたとなればそれはもう主役に据えるしかないよなあ。まさに出来過ぎている話のようだが。当初は「使えない一塁手だ」とハッテバーグを評していたアート監督がこのハッテバーグを代打にしたという点もまたドラマティック。

ところでラストのレッドソックスについてテロップ、「ビリーはレッドソックスのGMを断ったのに、ワールド・シリーズでレッドソックスが優勝し、アスレチックスのやり方が正しいことを証明した」と出て疑問符が出たのだが、これはレッドソックスが雇ったビル・ジェイムスという人物もまたセイバーメトリクスを使って野球を分析するから、ということでいい、のだろうか。このビル・ジェイムスって人物は作中では全く出てこないのでネットで調べてようやくどういう人物なのか知った。

登場人物解説

ビリー・ビーン

演:ブラッド・ピット
アスレチックスのゼネラルマネージャー。44才。元々自分もメジャーリーガーであり、5拍子そろった選手としてかつてメッツに注目された。しかしスタンフォード大学に行くことになっており迷っていて、メッツに入ったが活躍できずに現役を終える。この時スカウトマンの甘い言葉に惑わされたことを後悔している。そのためスカウトマンが言う「彼には未来がある」という言葉を信じない。インディアンズと交渉した時、その場にいたピーターが只者でないことを見抜いて引き抜き自分の右腕とした。

ピーター・ブランド

演:ジョナ・ヒル
インディアンスの太った社員。ビリーがヘッドハントした。経済学部であり、慧眼。25才。
統計的に野球を見るという変わり者だが、それをビリーに見込まれてインディアンズからアスレチックスにヘッドハントされた。ビリーは全面的にこのピーターのアドバイスを受け入れて、それを元にチーム編成をした。20連勝を達成した後もビリーは「ワールドシリーズで勝つのが目標であり連勝などすぐ忘れられる」と言っていたが、ピーターはホームランを打っても気付かなかった打者の映像を見せて「あなたが成したのもこれと同じだ」と言って賞賛した。

スコット・ハッテバーグ

演: クリス・プラット
レッドソックスの選手だったが肘を故障してしまい球界からは半ば見捨てられていた。だが高い出塁率をビリー&ピーターに見込まれてアスレチックスに引き入れられた。元々は捕手だが1塁を任せられた。アート監督はビリーに逆らいなかなかハッテバーグを器用しようとしないが、一塁手ペーニャをトレードしてチームから消すという強硬策を取り、無理矢理ハッテバーグが一塁手になった。出塁率が高いというのはつまり選球眼が良いということ。選手の中では最もスポットがあたっており、選手の中では間違いなく主役。20連勝がかかった2002年9月4日の試合でサヨナラホームランを打った。

アート・ハウ

演:フィリップ・シーモア・ホフマン
アスレチックスの監督。ビリーの統計的策略に反対する。ハッテバーグを一塁に使えと何度もビリーに言われるので言う通りにしないため、ビリーはペーニャをトレードしてしまうという強硬策を取る。しかし2002年の20連勝がかかった試合ではハッテバーグを代打に出したことで勝利した。

デイビッド・ジャスティス

演:スティーヴン・ビショップ
ヤンキースがアスレチックスに放出した37才のベテラン。700万ドルかかっており、2002年のアスレチックスメンバーでは一番高い選手。周囲からはもう年でありとっくにピークは過ぎているというように評されている。しかしビリーには「過去の君ではなく今の君に金を払った。リーダーとして若手を引っ張ってほしい」と頼まれ心動かされた。

スティーブ・ショット

演:ロバート・コティック
アスレチックスのオーナー。ビリーのやり方に疑問を持ちつつもビリーにGMを任せていた。

シャロン

演:ロビン・ライト
ビリーの妻。20連勝がかかった試合の時励ましの言葉を送った。

ケイシー

演: ケリス・ドーシー
ビリーの娘。12才。音楽が好きでギターの弾き語りが出来る。父がクビにならないかと心配。ビリーには自分が歌ったCDをプレゼントし、ラストシーンはビリーがこれを車内で流す。

ジェレミー・ジオンビ

2001年までアスレチックスにいたジェイソン・ジオンビの弟。兄よりは随分安く見られているらしい。

チャド・ブラッドフォード

演:ケイシー・ボンド
最高速が130キロくらいしか出ない投手だがビリーに見込まれた。メジャーでこれほどのチャンスを得たのは初めてだとビリーに感謝した。

ペーニャ

アスレチックスで活躍していた一塁手。新人王に選ばれることも、オールスターに出ることも間違いないとピーターが言うほどの選手。なのにビリーはハッテバーグを一塁に出したいがためにトレードしてしまう。しかし結果としてはそれが功を奏してアスレチックスは20連勝を達成する。

ジョン・ヘンリー

演:アーリス・ハワード
レッドソックスのオーナー。「既得権益者たちは変化を恐れる」とビリーに語った。そして2002年のアスレチックスの活躍を素晴らしいものとし、レッドソックスのGMにならないかとビリーを1250万ドルで誘った。しかしビリーはこれを拒否した。統計を重視する、つまりビリー&ピーターと同じ目線で野球を見ることができるビル・ジェイムスを同じく2002年に雇っている。その2年後にレッドソックスはワールドシリーズを優勝し、間接的にビリーの正しさを証明したと最後に字幕で出る。

項目別評価

球団のGMを主人公にした作品というのは恐らくこれくらいなのではないだろうか。トレード、スカウトの現場は見慣れないもので新鮮だった。話の大筋は「貧乏な球団が統計学を駆使して勝利を目指す」というもので簡単なので野球を知らずに見ても楽しめる。詳しければより深く楽しめるはず。

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