Z900/CB1000R/MT-09/MT-07などの比較 -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆:2018/9/8

Z900/CB1000R/MT-09/MT-07の比較

2018年9月現在、購入検討しているバイクの比較をしてみる。
近年流行の「ストリートファイター」などと呼ばれる系統のバイク、1000CC前後の排気量、100万超の価格帯、あたりを検討しているのであれこれ書きながら考えをまとめてみる。
検討しているのは主にZ900、CB1000R、MT-09だが、特にMTに関しては07などがかなり良い感じに思えるのでそれも比較対象としてみる。細かいスペックは無視し、絶対に気にしないわけにはいかない、「価格」「燃費」「出力」「重量」などの観点から比較を行う。

なお、自分は以前「ゼファー750RS」に乗っていたので、その現代版と言える「Z900RS」も気になっているのでこれも比較対象とする。
CB1000Rを入れるならMT-10も、とも考えたのだが、これは自分の手に負えるものではなさそう(09だってそうなのかもしれないが)外した。

価格比較

まずは基本中の基本。価格(税込み)で比較してみる。2018年9月現在、公式サイトから引用。

Z900 Z900RS CB1000R MT-09 MT-07
950,400 1,328,400 1,636,200 1,004,400 777,6000

排気量が違うのを並べているので当然大きな差が出る。しかしZ900RSとCB1000Rはネイキッドの割には相当高い価格設定なのは間違いがない。ただし、Z900RSは一見レトロに見えて内部はカワサキの最新技術が詰め込まれていてトラクションコントロールやETC2.0標準装備などの要因でこうなっているのだろうということは理解はできる。Z900にはトラコンは搭載されていない。とはいえ、最高出力はZ900が上回っているのにも関わらず、中古車一台分にもなる40万弱もの価格が上乗せされているというのは、並べて考えてみると疑問符がつくところ。Z900RSは、はっきり言えば見てわかる通り「Z1あるいはZ2という伝説」を背負っているモデルなので、そこに価値を見出せる、さらに金を出せる40代以上がメインターゲットということだろう。実際、Z900RSは相当売れているようなので、この目論見は完璧に当たっていたということになるはず。

CB1000Rに関してだが、これはほかのサイトでも見かけた意見なのだが、160万も超えるとほぼ同じ価格でMT-10も購入できてしまう、というのは難点だろう。基本的に、バイクのパワーがすなわち価格だとするならばCB1000Rが107kw(145PS)に対してMT-10は118kW(160PS)だ。これだけの差がありながらほぼ同じ価格、ということを考えるとCB1000Rを購入するメリットが乏しくなってしまうようにも思える。
ただ、個人的にCB1000Rはそのフォルム自体がかなり恰好が良いと思う。ホンダらしいどっしりした安定感のあるいでたちと、「昆虫」などとも呼ばれる角形ライトではなく丸形ライトなのが特に良い。このフォルムに惚れるライダーも多いのではないかと思えるほど。正直、候補の5つの中では最も見た目自体は気に入っている。

燃費比較

続いて燃費比較。最近のバイクの燃費は定値燃費値(上段)に加え、実測値に近くなるWMTCモード(下段)というものでの測定というものもある。しばらくバイクから離れていたので知らなかったが、これは2013年からそうなったのだとか。

Z900 Z900RS CB1000R MT-09 MT-07
ハイオク17L ハイオク17L レギュラー16L ハイオク14L レギュラー13L
25.0km/L(60km/h)
18.5km/L(WMTCモード)
28.5km/L(60km/h)
20.0km/L(WMTCモード)
22.5km/L(60km/h)
16.7km/L(WMTCモード)
29.4km/L(60km/h)
19.7km/L(WMTCモード)
38.4km/L(60km/h)
23.9km/L(WMTCモード)

CB1000Rは以外にもレギュラーガソリンで走るが、その分この中では最も燃費に劣る。
そして別にMT-07に限った話ではなく、900よりは700台は飛躍的に燃費が良いので数値上の燃費が最もよくなるのはMT-07。調べたところ、同じ排気量帯では特に良い方らしい。素晴らしい。CB1000Rはこの観点からすると他より一段劣る。Z900との差は10%強程度だが、レギュラーとハイオクの価格差は実際のところ10%もなく、2018年現在、7%程度。レギュラーとハイオクの価格差を考慮してもやはり燃費は悪いということになる。

2019/12/7追記
CB1000Rを購入後1年強が経過したが、燃費はリッターあたり19キロで安定している。

最高出力・最大トルク比較

続いて最高出力比較。

Z900 Z900RS CB1000R MT-09 MT-07
9,500rpm 8,500rpm 10,500rpm 10,000rpm 9,000rpm
92kW(125PS) 82kW(111PS) 107kW(145PS) 85kW(116PS) 54kW(73PS)

次は最大トルク。Z900RSはZ900よりも低回転でのトルクが重視されている。ネット上にあるインプレッションの多くで「低中速域でのトルクが力強い」と語られている。

Z900 Z900RS CB1000R MT-09 MT-07
7,700RPM 6,500rpm 8,250rpm 8,500RPM 6,500rpm
98N・m(10.0kgf・m) 98N・m(10.0kgf・m) 104N・m(10.6kgf・m) 87N・m(8.9kgf・m) 68N・m(6.9kgf・m)

もちろんバイクなんてものをわざわざ乗るからには、突き詰めると気持ち良く加速を感じたいという欲求が大きいから乗るわけで、ここはある意味最も重要なところでもある。

ちなみに自分が以前乗っていたゼファー750は9000rpmで最高出力50kW(68PS)となるのだが、はっきり言って、大型としては物足りなったと言わざるを得ない。そもそも今回これらのバイクを購入対象としているのはゼファー750では感じられなかった加速を感じたいから、という欲求が強まったということが大きい。

当たり前の事だがいくら数値とにらめっこしたところで自分で乗ってみない限り本当にそのバイクの特性を理解することはできないのだが、ハンドリングなどと違い、直線加速というのはまあ大体傍から見てもわかることでもある。
動画サイトで加速の具合を見た限り、Z900RSでも、3秒台で1速で100kmに到達するようなので、日本で走る分にはこのあたり、どころかそれより20程度低い90PSもあれば高速走るにも十分だろうという事は想像にそう難くはない。よってこの5機種を見るならば、はっきり言えばMT-07以外のどのマシンでもそこは満足できるだろう。というより、高速でさえ120km以上出したら捕まるような日本においてはどれも過剰と言った方が良いのかもしれないが。

とりあえずそういうことで、残るMT-07に注目したいが、これの数値はゼファー750のものにある程度近いもの。ただし、このMTシリーズ自体が「じゃじゃ馬」などと評されることもあり、ネットでの評判を見る限りどうやらアクセルと加速がかなりダイレクトである、という事がよく書かれている。その感じからすると、ゼファー750と比べたら少なくとも加速に関しては大きくすぐれたものではないのだろうか?などと想像してみるが、まあやはり本当のところは乗ってみないとどうにもわからない部分。

重量比較

続いて重量比較。Z900RSの()はカウルのついたCAFEの方。

Z900 Z900RS CB1000R MT-09 MT-07
210kg 215kg(217kg) 212kg 193kg 183kg

自分が乗っていたゼファー750は乾燥重量207kg、装備重量220kgとなっている。
ガソリンなどを抜いた「乾燥重量」とガソリンやその他液体満タンな「装備重量」に分けての表記というのがもはや古いもので、最近は重量には1つの表記しかない。そしてそれはガソリンその他もろもろを入れた状態の「装備重量」を表しているのだという。

つまり、MT-07以外のすべてのバイクはゼファー750とはくらべものにならない程のパワーを持ちながら、ゼファー750よりも軽いということでバイクの進化を感じずにはいられない。
ちなみに自分は身長が162cmと男としては非常に体格が小さく、もちろん腕力も乏しいわけだが、そうするとゼファー750の220kgというのは取り回しができるギリギリのラインだったように思う。一応、力を入れればリアタイアを擦らせながら向きを変える事も出来たのだが、本当に「これ以上重かったら無理!」というギリギリだったと記憶している。少し傾いている場所に駐車しようもんなら「これ抜け出せるか…?」と不安にすらなったことだってある。多分230kgだったらもう限界を超えていたのではないかと思う。

バイクの重さというのは、ある意味最重要ポイントと言っても差し支えないものだと思う。取り回しがきついようなバイクに乗るとなると、気後れしながら乗るような感じになる。そうすると気軽にバイクに乗ろうなんて気にはならず、車庫にしまいっぱなし、駐車場に置きっぱなしになりがちになる。バイクライフを楽しもう!というのならば、常に100%の力を出し尽くさないと取り回せないなんてバイクを買うべきでは、絶対にない。自分の考えでは、バイク選びにおいて「自分が扱える、取り回せるバイクである」ということは最重要ポイントだと思っている。というかそもそも、200kg以上のバイクというのは相当な怪力の持ち主でもない限りはある程度持て余すというのは間違いないだろう。自転車を操るように軽々と乗りこなせる事が真にバイクを操る事なのだとすれば、極端な話、一般人にとってはせいぜい200CC、いや125CCくらいが限界。まさに極論だが、そう言う事だってできると思う。ちなみに今乗っているのは250CCのカワサキ・エリミネーターなのだが、これの重量は150kg程度。もちろんこれだって軽々とというわけにはいかないが、取り回しという観点では小柄な自分に最もフィットしているのはこの排気量帯なのは間違いない。

そこを踏まえると、わずか183kgしかないMT-07、そこから遥かにパワーが増えたMT-09ですら193kgしかないというのは本当に驚異的な軽さと言っていい。何せMT-07ならゼファー750より35kg程度も軽い!まさに驚異的としか言いようがない。
特に、体格が小さい者にとってはこの軽さこそが最も購入意欲をそそらせるポイントだ。かつてゼファー750でも一応扱えていたことから、他の4モデルも候補から外れるというほどの重さでもないのだが、この点だけで、他の要素は無視してMTのどちらかにしようか、という気にもなるくらいだ。

シート高比較

今度はバイクのシート高比較。Z900RSの()はCAFE。

Z900 Z900RS CB1000R MT-09 MT-07
825mm 800mm(820mm) 830mm 820mm 805mm

この観点からするとZ900RS、MT-07がリード。ちなみにまたまたゼファー750を引き合いに出すと、780mm。
780ですら162cmだとまあ当然ながらカカトまではつかなかった。当たり前もいいところだが、足つきだってライドの快適さに直結する。正直な話、これらのバイクの購入を検討するにあたって最も購入意欲を削ぐのがこのシート高だったりする。なんか非常〜〜に情けない話だがまぎれもない事実。今乗ってるエリミネーターはこれより10cm程度も低く、そちらではカカトまでつくため余計に比較してしまう。低身長にとってアメリカンは非常にやさしい世界なのだが、しかし今回購入しているのはすべて800mm超え…。

重量比較の項で「最も重要なのは楽に取り回しができるかだ!」なんて言っている以上、もちろん座った時に無理がないことだって自分は非っ常〜に重要視するところなのだが、こればかりは大型排気量のバイクを乗るとなればどうにもならない。ゼファー750でつま先立ちだったわけで、そうするとZ900RSの800mmならまあ大丈夫だとして、820mmはどうなのか…?

これに関しては調べてみたら非常に参考になるサイトが。いわく、155cmでも820mmくらいならば大丈夫という事だし、管理人さんも自分と同じ162cmでシート高895mmのバイクに乗っているとのことだが、それはギリギリであろうことは想像に難くない。というか、本来ならば乗るべきではない域だろう。何せ、足つきが悪いということはすなわち立ちゴケがしやすいということだ。

こればっかりは我が身を嘆く他ないし、シートの太さやライディングポジションにもよるだろうが、しかしまあ、162cmであれば最シート高のCB1000Rにも問題ない程度に乗ることはできる、と考えるのは間違いではないだろう。あとは購入時に調整してもらうなりというところだ。

2019/12/7追記
CB1000Rの購入時にあんこ抜きしてもらったが、162センチの自分からすると、それでもなお830mmのシート高はかなりギリギリラインと言っていいレベルだと思う。跨る時は一度ステップに完全に乗ってそこから跨るようにしている。
余談だが、165センチのとある人物に一度乗らせてみたら見事に立ちゴケをやらかしてくれた。これはやはり足つきの悪さから来るものだった。

まとめ

主な性能を比較したところでまとめてみる。高いとか安いとか良いとか悪いとかは相場はわかってないので、今回比較した5モデルの中で、という意味に受け取ってほしい。パワーがどうこうとかも数値だけで比較してもしょうがないがとりあえず。あとネットで集めた評判なども参考にしている。

Z900

Z900RS

CB1000R

MT-09

MT-07

自分としてはまとめると…MT-09かなあ。やっぱり900CCで193kgとかマジすごい!ってなる。以前220kgのゼファー750で手こずっただけに、自分にとってはこれがメリットとして目立ちまくって他が霞む。しかも価格良し、燃費良し、パワー十分すぎ。パワフルで軽くてウイリーしやすい、なんて話も見るが、それがまた好奇心を掻き立てられる。ただ残念なことに、見た目はこの5つの中では一番イマイチかも…。丸目1つが一番良いんだよなあ。MT-09の性能で見た目CB1000Rだったら…。あるいはMT-07があともう少しだけパワーあれば良かったかなあ。つまりMT-08があれば…!無理してでもCB1000Rを買えないこともないが、しかしこっちは燃費の悪さがちょっと気になる…。うーん。

しかしこうしてある程度まとめて比較してみると見えてくるものもあったので今回のこのページを作成したのにも意味はあった。
これからもさらに吟味を続けて…買うのかどうか?それすらもまだまだ分からないのだけども。あとは調べてみてたらSV650とかGSX-S750とかも良いなあ、と思えてきたり、悩みは尽きない。

追記:結局、CB1000Rを購入した。

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