アドレナリン2 ハイ ボルテージ 評価 -凡人の感想・ネタバレ-

凡人の感想・ネタバレ映画>アドレナリン2 ハイ ボルテージ

執筆日:2018年2月4日

あらすじ・ネタバレ

前作アドレナリンのラストではるか上空まで上昇したヘリから落下した主人公のジェブ・チェリオス。しかし車の上に落下直後、瞬きする。そんなジェブの身体を謎の中国人マフィアたちが回収する。

ジェブは知らずと彼らに手術を受け、心臓を抜かれてしまった。そして心臓は派手な格好をしたアジア人が持っていってしまう。さらに他の臓器まで奪われそうになったが起き上がって医者たちを叩きのめして脱出。ジェブは心臓を抜かれてしまったが代わりに電気で動く人口心臓が取り付けられていた。

ジェブは恋人のイヴに電話するが番号が使われていない、という音声が出て連絡が取れない。
自分を狙う男を倒して尋問するとジョニー・バンという男の仕業だと白状した。このジョニーが心臓を持って行った男だ。そしてジョニーはサイプレス社交クラブという場所にいるという。

そのクラブに向かおうとするが、自分の人工心臓が徐々に微弱になっていく。外部パックの残りが少なくなっていた。定期的に充電が必要だと理解するジェブ。車の配線を使ってパックに電気を注入するとなんとか回復した。
前作でもジェブに助言をして協力してくれた闇医者のドクに電話する。彼はジェブが死んだものだと思っていたので驚くがジェブを茶化しもした。ジェブはドクから外付け電池が切れたら内蔵電池に切り替わるが内蔵電池は1時間しか持たないと説明を受けた。

クラブに向かう途中、チンピラに絡まれてよそ見をしていたら事故を起こしてしまう。再び心臓の電力が低下してきたのだ。同情したチンピラが車のバッテリーを貸してくれてジェブの舌にケーブルをつないでエンジンをかける。直接電力を注入されたジェブは。元気を取り戻した。

社交クラブに辿り着く。社交クラブというが要するに娼婦館だった。ジェブが乗り込むとジョニーは素早く裏から逃げてしまう。
娼婦の一人のリアという女性がジョニーの場所を知っているというので連れ歩くことに。しかしリアはテンション高くやかましいためジェブは鬱陶しがる。

ジョニーはストリップクラブに移動していた。チコという白人と取引していた。
ジェブも乗り込むが、ストリップクラブにはイヴがいたので驚くジェビー。ジェブがヘリから落ちた日から3ヵ月経過しており、音沙汰ないのでイヴはジェブが死んだと思っていた。イヴは喜び、2人は抱き合った。リアとイヴが喧嘩になるがイヴが瓶で殴って気絶させた。

ストリップクラブ内で銃撃戦になり阿鼻叫喚に。ジェビーは敵を一掃する。白人たちはジョニーとは別の組織だ。生き残りに聞くと白人たちのボスはエル・ウロン、別名フェレットという人物の手下だった。

イヴを連れてクラブを出たジェブ。警察に囲まれて充電が切れそうになる。外付けバッテリーを戦いの中で失ってしまっていたが、警察からスタンガンを食らって逆に元気になるジェビーはパトカーを奪って逃げだした。
イヴと成り行きで同行したのストリッパーも同行した。ストリッパーはジョニーの居場所は競馬場だという。
ドクは心臓を取り戻せば元に戻してやると言う。ジェビーの探している男が中国人だと知ってドクは「敵がわかった」と言う。

パトカーに乗って移動していたが警察に見つかってしまい、走って逃げるジェブ。公演にいた男二人は犬に電撃首輪を装着してしつけをしていた。ジェブはその首輪を奪い。それを使って充電する。犬が警察に襲い掛かり助けてくれた。
結局は警察に囲まれたが、前作で死んだはずのニューハーフのケイロが現れた。しかし彼はケイロの双子の弟でビーナスだった。
ビーナスは兄貴の仇を取りたかったという。フェレットが兄貴を殺した連中の残党だと教え、ビーナスにそいつを捜せと言うジェブ。

競馬場に辿り着くジェビーだが充電切れ。ドクに話すと人肌とこすりあわせて静電気を得ろと言う。見知らぬ老婆にくっついて身体をこすりつけていたがイヴが現れた。
摩擦が必要だと聞いてイヴはジェビーにまたがって動き続ける。競馬場のコース上に落ちてセッ○スし続ける二人。それをジョニーも見ていたが、逃げることはなく、他の観客含め大盛り上がりだった。充電したジェブはジョニーを追い始めるが逃げられてしまう。

そこにドン・キムが現れた。ドン・キムは前作でジェブが殺すはずだったが殺さず、最後には協力してくれた中国系マフィア。キムはジェブを車に乗せて事情を話し出す。キムの組織の長老のプーンという、100才の老人が死にかけていて、心臓移植が必要だった。それで「猛毒を撃ち込まれても死ななかった」として有名なジェビーの心臓が求められたのだという。ジェブはキムたちとは別の白人組織のトップのフェレットというのは誰かとも聞くとキムたちとは敵対している人物なのだとだけ言った。

キムもジェビーをプーンの元に連れていき、大金を入手するのがが目的なので今回はキムも敵だった。しかしジェブは車内であっという間にキムとその部下たちを殺害してしまった。

一方クラブでジェブにやられて逃げてきたチコはフェレットに対して弁解していた。落とし前として両方の乳首を切り落とした。

イヴは前作に続き大衆の前でセッ○スさせたことで腹を立てていた。そこに現れたのは彼氏気取りのランディ。イヴはランディをを打ちのめした。
ビーナスはSMクラブの同僚のオーランドにフェレットを捜してくれと頼んでいた。

ジェブはキムの部下を運んでいた救急車に乗り込んで人工心臓の人口パックを入手。ジョニーを偶然発見したので救急車から降りた。
そこにチコが現れたが、交通事故に遭って気絶。その騒ぎでジョニーに気付かれて銃撃戦に。

前作で病院でジェビーに脅迫された医者がカウンセリングを受けていった。下品なアドバイスをするカウンセラー。ジェビーとジョニーの銃撃戦の流れ玉が当たって医者は死んでしまった。

ジェビーとジョニーは高圧電流が流れる危険な電力施設に侵入。
ジョニーは隙をついてジェビーを電源盤に叩き込むがジェビーはパワーアップしてしまう。怪獣映画のような演出になって殴り合う二人。ジェブがジョニーを倒して心臓の入った箱を奪った。しかし開けると心臓ではなかった。何なのかわからないが「こんなもんもっておかしいぜ」とジェブはジョニーに言い、箱を帰した。

ドクに連絡すると三週間前にすでにジェビーの心臓はプーンに移植されたという。ジョニーにプーンの居場所を聞こうとすると突如現れたチコがジョニーを射殺してしまう。そしてジェブはチコに捕らえられてしまった。

100才のプーンはジェビーの心臓を絵て元気満々だった。上機嫌で若い女性をナンパしている。そこに現れたのはドクの助手のチョコレート。ドクがプーンのために刺客として放ったのだ。
一方のジェブはチコにボートに引っ張られて水上を引きずられていた。

ビーナスは車に轢かれたリアと出会っていた。オーランドも現れる。ビーナスは兄の仇であるフェレットの元へと向かい、リアとオーランドも同行する。
イヴは警察に捕まっていた。「あんな男の恋人などやめろ」と警察に言われるが反省の色は見せなかった。

・捕らえられたジェブはアメリカのカリフォルニア州サンタカタリナ島へ連れていかれていた。ようやくフェレットことエル・ウロンと対面。この男の正体は前作でジェブが殺したリッキー・ベローナアレックス・ベローナの兄弟だった。そして首だけになっても生きているリッキーもいた。ジェブ同様に遥か上空から落下したがこのような形で生きていたのだった。
そしてリッキーの鬱憤を晴らすため、その目の前でジェビーは痛めつけられた。
・しかしそこに現れたのはオーランド、ビーナス、リア。兄貴の敵と言ってビーナスはエル・ウロンを撃ち銃撃戦が始まる。

同じ時、プーンを誘惑したチョコレートはプーンをドクの手術室まで連れて来ていた。

銃撃戦でリッキーの首の入った水槽が割れる。ジェブはサリッキーッカーボールのように蹴り飛ばして水槽にシュートする。しかし充電切れで窮地になり、その隙をついてフェレットが背後からジェブを撃とうとする。ビーナスにより助けられるが今度はビーナスがフェレットと戦いピンチに。

ジェブは電柱を見つけると登って素手で触り充電する。燃えた身体で何度もエルを殴り、殺した。
電力を注入しすぎておかしくなったジェビーはリアをイヴだと間違えて抱きしめキスする。リアも燃えてしまう。
燃えたままカメラに向かって中指を立てたところでエンドロールへ。

エンドロールの中、プーンからジェブの心臓を取り返したドクがジェブの手術をする演出。ジェブはヤケドのため全身に包帯を巻いている。手術は上手くいかなかったようで、見守るイヴは泣く。
しかし包帯グルグル巻きのジェブの目が見開かれる。ここで終わり。

感想・評価

前作アドレナリンをアクション高めのハチャメチャ作品と評したが、今作は250%くらい増量。もう突き抜けています。前作で驚いていたらこの作品についていけません。前作は普通にアクション映画ではあるけど、もはや今作はジャンルが違うかもしれない。ギャグ映画、あるいはSF映画と言っても問題ない。

そして特筆すべきは登場人物たち。どいつもこいつも頭のネジが飛んでるような人間ばかりでクセが強すぎて笑ってしまう。特にビーナス。発作持ちでいきなり暴れ出すのだが、これがもうメチャクチャで笑える。こんな発作なのにバイクに乗ってジェブの元に現れるというのがもう頭おかしい人だな、ってなるし、ジョニーの前に立ちふさがって戦おうとするのに発作が起きてしまい、その横をジョニーが普通に通って行ってしまうシーンでは爆笑だった。

競馬場のシーンも酷い。酷いとしか言いようがない。モザイクかかりながら競馬のコース上でジェブとイヴが交わり続け、その上を馬が飛び越えていって、その馬のブツを真下にいたイヴが見て驚いて…。ひどい。
こういうシーンで笑える人なら楽しめる作品。でも引いてしまう人も多いだろう。どちらにしても家族と一緒に見てはダメな作品だということだけは間違いないので注意だ。

ところでジョニーが持っていた箱の中身だが、一体なんなのだろうな。ジェブが引くほどのブツが入っていたというんだから気になってしょうがないが、最後までそれは見せられない。この箱の中身は何?っていうのは検索しても答えは出ていない。yahoo知恵袋では「入っていたのは心臓です」なんて答えがあったが…。いやいや…よそ見でもしながら映画観てるんだろうか?「取り換えられたプーンの心臓。プーンを崇拝しているから持っていた」って答えもあって、そういう考え方ならアリかも?と言いたいところなのだが、ジェブが箱を開けた時そもそも「心臓じゃない」と言ってるんでそれも違う。
このサイトさんの感想を見てそういえばパルプ・フィクションでも確かに箱を見せないってのがあったと思い出した。視聴者の想像に任せるというものだろう。「こんなもん持って病気か?」とジェブは言っているので、心臓ではなくとも、なんとなく人体のどこかのような気はするのだが。

人物解説

ジェブ・チェリオス

演:ジェイソン・ステイサム
主人公。前作ラストで数千メートル上空から落下したのに生きてた。その強靭さはすでに超人であり、中国系マフィアの長老のプーンに移植するために心臓を抜かれてしまい、代わりに電力で動く人工心臓を埋め込まれた。前作は「興奮が覚めると死ぬ」だったが今回は「充電が切れると死ぬ」という設定。最初のうちはちゃんと電源パックに繋いで充電してるのだが、そのうちそんなこと無視して直接身体で受けて供給する。エル・ウロンとの戦いでは電柱に登って直接触れて充電。充電を通り越して全身燃え盛ったまま肉弾戦を行う。もはやSF世界の化け物。最後には心臓を取り戻してミイラみたいな包帯グルグルまき状態で目を見開いて復活する。

イヴ

前作から引き続き東条のジェブの恋人。ジェブがヘリから落下して3ヵ月の間連絡がなかったので死んだと思い込み、ストリップクラブで働くようになっていた。電子機器が嫌いな設定だったが、今回はネットを見たり携帯などを持つようになっている。これまた前作同様、衆目の前(競馬場)でジェブとノリノリでセッ○スする。だが終わると「人の前であんなこと!」と怒るのも前作同様だが、明らかに最中は楽しそう。

ドク

前作でもジェブを助けてくれた闇医者。イヴ同様にジェブは死んだと思っていたので驚くが、人口心臓にも詳しかったのでジェブにアドバイスをする。ジェブが中国人に狙われていると聞いて「プーンのために移植した」と推理。助手のチョコレートを放ってプーンを手術台に連れてくるように仕向けた。その甲斐あって心臓を取り戻し最終的にジェブに心臓を戻した。

ジョニー・バン

ジェブの心臓を盗んで組織の創始者であるプーンに届けようとする中国系マフィア。しかし実はジェブの心臓は三週間も前にプーンの元に届けられていたので、ジョニーが持っている箱には心臓は入っていなかった。じゃあ何が入っていたかというと、不明。中身を見たジェブは顔をしかめてドン引きするが、これがなんなのか不明。そしてジョニーはチコに殺されてしまうので箱の中身は最後まで不明。

エル・ウロン(フェレット)

ジョニーたち中国人マフィアとは別の組織のトップ。実は前作で死んだリッキー・ベローナとアレックス・ベローナの兄弟。自分は組織のトップなので、カリートの部下だったリッキーやアレックスよりは大物と言える。部下のチコにジェブを捕らえさせて自分の屋敷まで連れてこさせて勝った気になっていたが、ビーナス、リア、オーランドの三人がジェブの助勢に現れてしまったためそれは崩れ去り、最後には過充電したジェブに殴り殺されてしまった。

プーン・ドン

ドン・キムの組織の創始者。しかし100才を越えて死に瀕したため、プーンの部下たちはジェブの心臓を移植して延命させようと企てた。実はすでに本編より三週間前に移植されていた。ジェブの心臓のおかげで100才とは思えないほど元気になって女を漁っていたが、ドクの助手のチョコレートのハニートラップに引っかかってドクの待つ手術台に直行してしまう。最終的に心臓はジェブに戻されたので、恐らく死んだだろう。

チコ

フェレットことエル・ウロンの部下。全身に刺青が入っている。ふざけきったこの作品の中では真っ当なキャラなのである意味浮いている。落とし前として両地首を斬り落とすシーンは目を背けたくなる。その鬱憤晴らしとばかりに捕らえたジェブをボートで引きずり回している時は楽しそう。最後の戦いの中で死ぬ。

ビーナス

前作でリッキーらに殺されたケイロの双子の弟。兄同様にニューハーフで、SMクラブで働いている。突然発作が起きて変な動きをしてしまう持病がある。こんな状態でバイクにも乗ったりするので危険極まりない。兄が殺されたので仇を討ちたいと思っていたが、仇であるリッキーとそのボスのカリートは前作でジェブが倒してしまったので拳の振り下ろす先を失っていた。しかしジェブから「フェレットという男がそれらの残党だ」と教えられるとフェレットを狙うことに。最後には仲間のリア、オーランドを連れてジェブを助けに現れる。変態的なキャラばかりの本作でも特にキワモノ。

リッキー・ベローナ

前作ラストでジェブと共にヘリから落下したカリートの部下だったマフィア。落下を待つまでもなく死んだと思われたが、頭だけになって延命措置を受けて、一応生きていた。昔の映画とかアニメとかでよくいたような気がする脳みそとかだけで生きている状態。銃撃戦が始まりその装置が破壊されて水を求めていたらジェブにサッカーボールのように蹴られてプールに落ちた。

リア

ジェブがジョニーを捜すために乗り込んだ娼婦館にいた女性。美人ではなく、テンション高く鬱陶しいのでジェブに邪険にされるがついて回る。車に轢かれてもほとんど無傷。ビーナスとは友人同士。ビーナスと共にエル・ウロンの豪邸にジェブの助っ人として現れる。充電しすぎて錯乱したジェブはこのリアに抱き着いてキスをしたためこのリアも全身炎上。多分死んではいないだろう。前半ではジェブにまとわりつくのに最後抱き着かれるシーンでは「来ないで〜!」ってなるのが笑いどころ。

ドン・キム

前作でジェブが殺すはずだった中国系マフィアの大物で、前作のラストシーンではジェブを助けてくれた。しかし今作ではジェブの心臓を組織の創始者であるプーンに献上して大金を得るのが目的なのでジェブの敵。あえなくジェブに殺される。前作でジェブはキムに対して「お前はいつか誰かに殺されるかもしれないが俺じゃない」と言って見逃したが、結局はジェブが殺すことになってしまったことに。

オーランド

ビーナスの同僚。ビーナスと共にエル・ウロン打倒に動く。登場シーンは少ない。

ランディ

イヴが働いていたストリップクラブ務めの男性。ジェブがいない間、イヴに言い寄っていたようで彼氏気取りだが、ジェブと再会したイヴにとっては眼中になかった。出番も少ない哀れな男。

医者

前作でジェブがエピネフリンを入手するために寄った病院に勤務していた男性。ジェブに銃を突きつけられてエピネフリンを要求されたことがトラウマになっておりカウンセリングを受けていた。しかしジェブとジョニーの銃撃戦の流れ玉がこの医者の頭にたまたま命中して即死。女性カウンセラーとの会話は無暗に下品。今作が前作より大幅にお下劣になっているが、それを象徴するようなシーン。

項目別評価

映画アドレナリン2 評価

異常にキャラが立ってるキャラが何人も登場し暴れまわる、どこまでも反社会的でおふざけて下品な作品。ちょっとそれが過剰なので、誰でも楽しめるアクション映画というわけではない。でもはっちゃけまくるジェイソン・ステイサムが見たいなら観るしかない。1の直後の話だし1の登場人物が何人も登場するため、1を見て、直後に2を見るようにしよう。あと、家族と観るのはやめた方が良い。

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