ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー -凡人の感想・ネタバレ-

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執筆日:2018年5月11日

簡単なあらすじ・ネタバレ

地球人のピーター・クイルは1988年の幼少時に母親を病気で亡くしてしまう。母が死んだ直後に屋外で悲しんでいると突然光に吸い込まれてしまう。

それから26年後。ピーターは宇宙の彼方で財宝を探すトレジャーハンターとなっていた。幼いピーターを誘拐したのはラヴェジャーズと呼ばれる窃盗団だったのだ。
そんなピーターがある星から盗み出したのは丸いオーブだった。これは父親代わりのヨンドゥに渡すはずだったがピーターは独断でこれを売ろうとする。しかしこのオーブをロナンという男が狙っていた。ロナンはガモーラという刺客を差し向け、アライグマの姿のロケットとその相棒のグルートも多額の懸賞金のかかったピーターを捕まえようとする。

なんやかんやあってピーター、ガモーラ、ロケット、グルートの4人はまとめて刑務所に入れられてしまう。そこにいたのはドラックスというロナンに恨みを持つ男。ドラックスを含めたピーターたち5人は利害の一致から手を組み脱獄する。

オーブを売るためにコレクターと呼ばれる男に会い、オーブの中にはインフィニティ・ストーンという宇宙を滅ぼしかねない強力な力を持ったものだとピーターは知る。トラブルが起きて結局オーブはピーターが所持することに。そしてドラックスがわざとロナンを呼んだことで窮地に陥り、オーブはロナンに奪われてしまった。

ノバ帝国の首都ザンダー星を滅ぼさんとするロナンはインフィニティ・ストーンの力を得てしまう。ロナンがザンダー星に触れればそれだけで星が滅んでしまう。
これを食い止めるため、ピーターたち5人、それにヨンドゥ率いるラヴェジャーズは手を組んでロナンを止めようとする。ノバ星人たちもこれに協力。

ロナンの巨大戦艦に立ち向かうピーターたち。ロナンの力により多数の犠牲が出て、ロナンの戦艦は撃墜できたもののロナンは死なず、ついにロナンがザンダー星に到達してしまう。この際グルートの力で墜落の衝突からピーターたちは免れたが代わりにグルートは死んでしまう。
しかしここで奇襲でロナンの手からストーンを離れさせ、ピーターがストーンに触れる。並みの人間が振れれば死ぬのみだが、ピーターは死なず、ガモーラ、ロケット、ドラックスの4人も力を貸し、その力でロナンを打ち倒す。

ピーター、ガモーラ、ロケット、ドラックスの4人はそのままパーティを組み旅に出る。ロケットがグルートの枝を植木に刺したところそこに新たなグルートが生まれ始めていた。
ピーターは「善い事と悪い事両方をやる」という方針を宣言し、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーたちは旅立った。

詳細なあらすじ・ネタバレ

1988年の地球。幼いピーター・クイルの母親は病気で今にも命が消えそうになっていた。母親はピーターに「手を握って」と懇願していたが、ピーターが躊躇している間に亡くなってしまう。
外に出て嘆き悲しんでいたピーターの頭上に謎の光が現れた。

それから26年後。ピーターはラヴェジャーズという窃盗団に所属して財宝を盗むトレジャーハンターになっていた。ピーターは母親の形見であるカセットテープを大事にしていて、仕事中にそれを聞くのを楽しんでいた。
ピーターが活動する宇宙ではノバ帝国とクリー帝国という二つの帝国が争っていた。

惑星モラグという星で謎のオーブを取得したピーター。しかしそこに謎の集団が現れてオーブを渡すように要求してくる。連中はロナンというクリー人の部下だった。逃げ出したピーターはザンダー星というノバ帝国の首都星へと足を運ぶ。

ザンダー星へ向かう途中で自分の父親代わりでありラヴェジャーズのリーダーであるヨンドゥにはからずも連絡してしまう。ヨンドゥは独断で行動したピーターに怒り、捕まえようとする。また、ロナンは部下からの連絡でピーターがオーブを盗んだことを知り、ピーターに多額の懸賞金をかける。

ザンダー星でオーブを買い取り屋に売ろうとするが、買い取り主は「ロナン」という言葉を聞くと買い取りを拒否してしまう。店から出たピーターの前に現れたのは緑色の肌のガモーラという女性だった。彼女は宇宙征服を狙うサノスが育てた暗殺者であり、ピーターからオーブを奪わんとする。また、遺伝子操作されたアライグマのロケットとその相棒の木人間グルートも、ピーターを見つけ、ピーターにかけられた懸賞金目当てにピーターを狙う。
しかし四人がもみ合っているうちにザンダー星の警察に取り囲まれ、四人はまとめて刑務所へ入れられてしまうのだった。

刑務所へ入れられた四人は手を組んで脱獄を計画する。また刑務所ではロナンに妻と娘を殺されたためにロナンを強く憎んでいるドラックスという男がいて、同じくピーターたちと手を組む。ピーター、ガモーラ、グルート、ドラックスの5人はロケットの主導で脱獄計画を実行する。ピーターは大事なカセットテープを看守から取り戻すため遅れて脱出したが、無事に5人は刑務所から抜け出したのだった。

脱獄した5人はオーブを監禁するためにコレクターという人物がいるノーウェアへと向かう。
今までオーブが何なのか知らなかったピーターだが、コレクターからその正体を利かせられる。オーブの中身は紫色に輝くインフィニティ・ストーンというものが入っていた。インフィニティ・ストーンは全部で6つあり、それぞれがとてつもない力を生み出す。しかしこれはロナンのバックにいるさらに強大な存在であるサノスが狙っているもの。コレクターは危険人物に渡らないように自分でインフィニティ・ストーンを保護しているのだった。
だが、コレクターの使用人のカリーナが「もうこき使われるのは嫌だ」と言ってインフィニティ・ストーンに触れてしまい、大爆発が発生。カリーナは死ぬ。ストーンの危険性を知ったピーターは結局コレクターに売るのはやめて自分で所持することに。

一方、金に興味がなく、ロナンに復讐をしたいドラックスはわざとロナンをノーウェアに呼び出してしまっていた。ロナンの他、ガモーラと同じくサノスに育てられた暗殺者であるネビュラも追っ手としてガモーラを追う。ガモーラがオーブを持って宇宙ポッドで逃げまわるも、ネビュラに破壊されて宇宙空間に投げ出され、オーブはネビュラに持っていかれてしまう。ガモーラを救い出すためにピーターもまたあえて宇宙空間に生身で飛び出すが、ピーターはこの時わざと自分を追うヨンドゥに位置を知らせ、窒息する前にラヴェジャーズに回収されて助かった。

ついにオーブ、インフィニティ・ストーンを手に入れたロナン。本来はこのオーブは後ろ盾であるサノスに渡すはずだったが、ロナンは自らが紫色のインフィニティ・ストーンに触れてしまう。並みの人間なら死んでしまうところだがロナンはこれを制御して自らの力とした。ノバ帝国を仇敵とするロナンはザンダー星へ向かい、全てのザンダー星人を抹殺しようとする。

ヨンドゥは勝手な行動をしたピーターに怒りを向けるが、ピーターは「オーブを手に入れれば巨額の金が手に入る」と言い、ロナンからオーブを取り戻すことを提案する。その提案を受けたヨンドゥはロナンと戦うことにする。ピーターはザンダー政府に連絡を入れて危機が迫っていることを教えた。「わざわざ脱獄したのに戻ってくるということは信頼できるだろう」と判断され、ザンダー政府もロナンと戦う準備をした。

インフィニティ・ストーンの力を持ったロナンがザンダー星に触れたらそれだけで全てのザンダー星人が死んでしまうため、ロナンの巨大戦艦ダーク・アスターがザンダー星へ到着する前に総力戦で決着をつける作戦が取られた。
ダーク・アスター内部へピーターたちが潜入してロナンたちと戦い、ノバ兵士たちはバリア陣形を組んでダーク・アスターの落下を阻止しようとする。だが、インフィニティ・ストーンの力を振るうと次々とザンダーの戦闘機は爆発四散してバリアも崩れてしまう。ガモーラと戦っていたネビュラは撤退する。

内部でピーターたちが危機に陥った時、ロケットが戦闘機に乗ったままロナンに向かって突っ込んでくる。その後ダーク・アスターは墜落するが、グルートが自らの体を一気に成長させて木でピーター、ガモーラ、ロケット、ドラックスを覆って緩衝材にした。このおかげで四人の命は救われるが、グルートは犠牲になってしまう。

ダーク・アスターが墜落した後もロナンもまた生きていた。しかしピーターが気を逸らした隙をついてインフィニティ・ストーンが入っているロナンの杖をロケットとドラックスが撃ち抜き、ストーンがはじき出される。それに触れたのはピーター。ストーンの力に飲み込まれて死んでしまうと思われたが、ピーターにガモーラ、ロケット、ドラックスが触れるとその力の暴走はそれぞれに分散され、ついに制御する。「なぜ死なない?」と驚くロナンに対してピーターは「俺達がガーディアンズ・オブ・ギャラクシーだからさ」とキメ台詞を放ち、ストーンの力でロナンを打ち倒す。

ロナンを打ち倒した余韻に浸る間もなく、ヨンドゥがやってきてストーンを渡せと要求してくる。渋々ピーターは渡すが、実はストーンが入っているオーブをすり替えておき、ヨンドゥは偽物の方を持っていったのだった。

こうして脱獄者の立場だった四人は一転、ザンダー星を救った英雄として感謝される。
ロケットはバラバラになってしまったグルートの1枝を鉢に植えており、グルートも小さな木として復活を始めていた。
そして5人のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは再び旅立つ。ピーターが「善い事と悪い事の両方をやろう」と言って宇宙船を旅立たせた。

感想・評価

世界観の説明がやや足りておらず、何の知識もないためやや戸惑った。宇宙で多数の星の人種が入り乱れて交流をしている世界観、いわゆるスペースオペラのようなものだが、それになじむまでに若干時間がかかった。

あとラヴェジャーズの頭目であるヨンドゥが結局ただの悪人なのかそうでないのかなどがよくわからず、というか作中見るにほとんどピーターを奴隷扱いしているような悪人にしか見えないのだが、ヨンドゥが敵に囲まれた時にはたった一人で一掃してしまうような強者演出をしたり、「結局このキャラをどういう立ち位置にしたいのか?」というのも途中までは分からなかった。
しかしラストでピーターが本物とすり替えた偽のオーブを開いてクマのぬいぐるみが出てきたときヨンドゥは怒ることもなく笑みを浮かべるので、ここでようやく「なんだかんだ言いながらも二人には親子の絆がある」ということも理解できるようになっている。

このように視聴中はいくつか戸惑う点があるのだが、最後まで見れば魅力的なキャラクターにド派手な空中戦に、他のマーベル作品同様に高い水準でまとまっているエンタメ作品。
しかしこのガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの5人はアベンジャーズたちにも絡んでくるのだろうか?そういうことはあえて調べていないのでわからないのだが、少なくともインフィニティ・ストーンという共通した重要要素がある以上、今後はクロスするのだろうなあ。
それにしても、地球防衛するヒーローたちのチームである「アベンジャーズ」に、マイティ・ソー バトルロイヤルに出てきた「リベンジャーズ」に、この作品の「ラヴェジャーズ」に、なんかマーベルでは似た名前がいっぱい出るなあ。

人物解説

ピーター・クイル

演:クリス・プラット
主人公。1988年まで地球で暮らしていた地球人だが、母親が病気で死んだ直後の嘆き悲しんでいる時に宇宙窃盗団ラヴェジャーズに誘拐され、ラヴェジャーズの頭目のヨンドゥに父親代わりとして育てられて財宝を探して売りさばくトレジャーハンターとなった。母親の形見である旧式のカセットテープとその再生機器を大事にしている。実は純粋な地球人ではなく、父親は現生地球人とは違う古代人らしい。

ガモーラ

演:ゾーイ・サルダナ
サノスの子供とされているが、実は関係なく、両親を殺されてサノスに育てられたというような悲劇の生い立ち。しかし一般にはサノスの子供扱いなのでドラックスにも殺されそうになる。オーブを盗んだピーターへの刺客として現れるがまとめて刑務所入りになり、ピーターたちとは刑務所内で和解して手を組む。ネビュラは妹。

ロケット

アライグマの見た目だが内面は荒っぽい守銭奴でギャップが激しい。遺伝子改造された自分にコンプレックスを持っているらしく、ドラックスに害獣と呼ばれた時は激怒した。グルートは相棒であり、その死には涙を流した。

グルート

ロケットの相棒の木人間。しかし「私はグルート」としか話さない。しかし戦闘力はやたら高い上に再生能力もあり、胞子を放って周囲を照らしたりとやたらと高性能。ロナンの巨大戦艦が墜落する際に力を振り絞って他の4人を守るように木のクッションを作り出し、力尽きる。だが残った枝をロケットが鉢植えにしたところ復活した。続編でも登場するが、この小さいグルートは元のグルートとは別人格らしい。

ドラックス

演:デイヴ・バウティスタ
刑務所に入っていた屈強な男性。上半身裸で赤いペイントしている。ロナンに妻と娘を殺されたため激しく憎悪しており、そのためにピーターたちと共にコレクターと出会った時に独断でわざとロナンを呼び出してピンチになった。しかしこの行動を反省してからは協調性を重んじるように。ロナンを倒した後も「元凶のサノスを殺す」と言ってサノスを新たなターゲットとし、ピーターたちと共に行動することに。

ロナン

演:リー・ペイス
戦艦ダーク・アスターを持つクリー人。ノバ帝国と和平を結んだクリー帝国を軟弱とし、ザンダー星を亡ぼすために行動している。インフィニティ・ストーンに触れると大抵の人間は死んでしまうようだが、ロナンはその力を制御した。

ヨンドゥ

演:マイケル・ルーカー
ピーターが所属するラヴェジャーズのリーダーで、1988年以降のピーターの親代わり。ピーターが成り行きでオーブを盗んで売ろうとしたことで怒ってピーターを追いかける。何かとピーターに「お前が食われるところを助けてやった」と恩着せがましく言うためピーターは嫌気が指していた。最終決戦で撃墜された後クリー兵士に囲まれて絶体絶命かと思われたが、浮遊する矢により一瞬で全て倒してしまう。ラストでインフィニティ・ストーンをピーターから奪うが、それが偽物だとわかっても怒らずに笑みを浮かべるだけだった。心の底ではピーターと繋がっているということか。

コレクター

演:ベニチオ・デル・トロ
ピーターが盗んだインフィニティ・ストーンを買い取ろうとした男性。これは私欲などからではなく、宇宙の危機を避けるための行動だとか。しかし自分が奴隷として使っていた女性がインフィニティ・ストーンに触れて爆発が起こり、ピーターが結局ストーンを持っていってしまったので買い取ることにはならなかった。

ネビュラ

演:カレン・ギラン
ガモーラと同じくサノスに育てられた凄腕の暗殺者。身体の多くがサイボーグ化しているが、次回作ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックスでこれは「ガモーラと模擬戦をして敗北するたびにサノスにもっと強くなるように改造された」という過去によるものだと分かる。そのためガモーラを憎んでいるのだが、今作では最終決戦でガモーラと戦った後戦線離脱。

項目別評価

映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」評価

前知識なしだと異星人たちが普通に交流している世界観にやや戸惑うのでやや没入しにくいように感じた。しかし中盤を越えた後からは個性たっぷりのガーディアンズオブギャラクシーメンバーを魅力的に感じることができているはず。あとグルートが面白いし和む。続編にも期待。

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