メリサンドル -ゲーム・オブ・スローンズ登場人物解説-

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人物解説

メリサンドル

スタニス・バラシオンが重用する紅の祭司。「光の神」を信仰する。スタニスには信頼されているが、人間を生贄にしての怪しい魔術を使うためにスタニスの側近のダヴォス・シーワースには疎まれている。見た目は美女だが、シーズン6で身に着けている首飾りを外すと白髪の老婆へと変貌する秘密が明らかに。本来は年老いているが、何かの力で若さを保っているらしい。
元々スタニスが王になるべき人間だというのは疑っていなかったのだが、シーズン5でスタニスが破滅するのを確信すると土壇場でスタニスの元を離れてしまう。

シーズン2ではスタニスと共にスタニスの弟のレンリー・バラシオンと会いに行く。そしてスタニスと交わって自らの胎内に魔術で作られた産物の黒い影のもののようなものを宿し、これを出産。その影はレンリーの元に現れてレンリーを暗殺してしまう。この影はスタニスの顔をしていたため、殺害現場にいたレンリーの王の盾ブライエニーはスタニスを追うようになる。
スタニスは王都へ攻め入るがワイルドファイアによる策により戦う前に大半の兵を失い、大敗を喫する。そのためスタニスからはメリサンドルの導きに不信を抱くが、炎の中に神を見せ、スタニスを再び信用させる。

シーズン3ではスタニスの元を離れてロバート・バラシオンの落とし子のジェンドリーに会いに行く。これは王の血を引くジェンドリーの血を使えばより強力な魔術を使えると考えたため。ジェンドリーはミアのソロスら「ブラザーフッド」の元にいた。ソロスがべリック・ドンダリオンを生き返らせたと聞いてメリサンドルは驚く。ジェンドリーを連れていき、その血をヒルに吸わせて呪いに使う。しかしダヴォスが独断でジェンドリーを解放してしまい、それ以上魔術に利用することはできなくなった。

シーズン4ではアイアンバンクから融資を受けて大量の兵を得たスタニスが北部へ向かうのに同行する。

シーズン5ではナイツウォッチのジョン・スノウにも目をつけるようなそぶりを見せる。スタニス軍と共にラムジー・ボルトンがいるウィンターフェルへと向かうが、戦う前に寒さでスタニス軍は疲弊していく。それを打開するためにメリサンドルはスタニスの愛娘のシリーンをも火あぶりにしてしまうが、それはかえって兵の離脱を招き、またそのせいでスタニスの妻のセリースは自殺してしまった。もうスタニスは勝てないと悟ったメリサンドルも土壇場でスタニスから離れてしまう。そして一人でジョンがいるカースル・ブラックへ戻る。この直後、ジョン・スノウは反逆者たちにより殺害される。

今まではメリサンドルに批判的だったダヴォスだが、シーズン6開始直後にそのジョンを生き返らせるようにメリサンドルに言う。メリサンドル自身は魔術を成功させる確信も自信もなかったが、メリサンドルがジョンに魔術を施すとジョンは蘇生する。これもありジョンこそが自分が導くべき人物だと高揚するが、シリーンを火あぶりにしたことをダヴォスに看破され、ジョンの命令により北部から追放される。

シーズン7ではドラゴンストーンへ行きついていた。ジョンとダヴォスが訪れた時には姿を見せなかった。ヴァリスに対して海の向こうの都市ボランティスへ行くと言って去る。

相関図

メリサンドルとその関わりの深い人物との相関図
名前 解説
スタニス・バラシオン メリサンドルが仕えている王。メリサンドルはスタニスが王になる人間だとスタニスにささやき続けて常に行動を後押しする。レンリーを殺すための魔術のためにスタニスとメリサンドルは交わりもした。シーズン6でスタニスはメリサンドルの言う通りに自らの愛娘シリーンまでも火あぶりにしてしまう。しかしスタニスがラムジー・ボルトンと戦う間際になって、メリサンドルはスタニスを見捨てて去ってしまう。
ダヴォス・シーワース メリサンドル同様、スタニスの側近。スタニスへの忠誠心は強いものの、重大な局面でメリサンドルの魔術を頼るスタニスに対して、それを改めるように警告し続ける。だがダヴォスはメリサンドルの魔術を目の前で見ているためにその力を認めている部分もあり、シーズン6でジョン・スノウが反逆者に殺された時には魔術で生き返らせるように促す。しかしメリサンドルがスタニスの娘のシリーンをも火あぶりにしたことを知った時には激怒し、戻ってきたら殺すとまで言ってメリサンドルを脅した。
ジェンドリー スタニスの兄、ロバート・バラシオンの落とし子。メリサンドルは生贄にする人間の血は高貴なほどに良いとするため、シーズン3でスタニスの元を離れてジェンドリーに会いに行く。ジェンドリーをドラゴンストーンに連れて来た後はその血をヒルに吸わせて、そのヒルを使ってスタニスはロブ・スターク、ジョフリー・バラシオン、ベイロン、グレイジョイを呪った。その直後にロブは実際に死んだ。
ミアのソロス メリサンドル同様に「光の神」を信仰する祭司で、ゲリラ集団「ブラザーフッド」に所属している。ソロスとメリサンドルは顔見知り。メリサンドルはジェンドリーに会いに来た時にソロスとも会い、ソロスがべリック・ドンダリオンを6回も蘇生させたという話を聞いて驚く。
ジョン・スノウ スタニスを見捨てたメリサンドルが次に目を付けた人物。しかしジョンはシーズン6においてダヴォスからメリサンドルがシリーンをも生贄にしたという話を聞き、北部から追放した。

シーズン2での動向

1話

スタニス、ダヴォスの前で地元に根差す神の像を燃やす。クレッセンが仕込んだ毒入りのワインを飲むが効かない。

2話

マットスに「炎による死こそ真の死だと」ささやく。スタニスが今後に悩んでいるのを見て「あなたに子供を与える」と言ってスタニスに抱かれる。

4話

スタニスと共にレンリーらを迎える。自分は善人だとダヴォスに言い張る。ダヴォスと共に海の洞窟にある隠し通路へ。通路は塞がれていたが、スタニスとの行為により自らに宿した黒い異形を肉体から解放し、レンリーへの刺客として放つ。

10話

敗走したスタニスに「勝利が今も見える」と言う。怒り心頭のスタニスに首を絞められる。スタニスに「あなたは全てを裏切ることになるがその価値はある」と吹き込む。炎の中を見ろとスタニスに促し、未来を見せる。

シーズン3での動向

1話

スタニスを咎めるダヴォスに反論する。ワイルドファイアで多くの兵士が死んだ時に自分がいれば救えた、自分を置いておくように言ったのはダヴォスだと言って、ブラックウォーターでダヴォスの息子マットスが死んだことで挑発。結果ダヴォスは激怒して地下に幽閉。

3話

スタニスに行き先を告げず一人で出かける。これはジェンドリーを連れて来るため。スタニスと同じ血を持つ者がいれば良い儀式が出来るとスタニスに言う。

6話

数人の護衛を連れて旅をしていたところ、リヴァーランを目指すソロスたちと会う。ソロスはロバート王を光の王に導けという使命を持っていたがどうしたのかと聞く。6回も生き返ったべリックと出会い、あり得ないと驚く。王家の血をひくジェンドリーを誘拐しようとする。アリアの目を見て「暗闇が見える」と言う。アリアに「また会いましょう」と言い残して去る。

7話

ジェンドリーを連れてスタニスの元へ戻ろうとする。ジェンドリーに高貴な血を持つと言ってジェンドリーの素性を教える。

8話

ジェンドリーを連れてドラゴンストーンに戻る。ジェンドリーを生贄にする前に高貴な服を着せて油断させようとする。そしてジェンドリーと交わり、縛り上げてヒルを乗せて血を吸わせる。

10話

ロブが死んだことでダヴォスから「ヒルを炎に入れたおかげだと言う気か」と言われると「私の信仰心が報われた」と答える。ダヴォスから北の脅威を聞くと5王の戦いなど本当の戦いではないと言う。

シーズン4での動向

2話

何人も火あぶりにして生贄にする。セリースからシリーンの世話を頼まれる。シリーンに真の信仰は光の神がいるものだと教える。

7話

入浴中に部屋に入ってきたセリースと話す。セリースはスタニスがシリーンを連れていこうとしているためそれはやめさせるべきだと言われるが、それは無理だと言う。つまり、シリーンもいずれ生贄として火刑に処することになるかもしれないということをセリースに示唆する。

10話

スタニスらと共にカースル・ブラックに。

シーズン5での動向

1話

ジョンに「王がお呼びよ」と壁の上へ共に行く。ジョンに薄着を心配されるが、神の炎のおかげで温かいと言う。ジョンが女を知っているかどうか聞き、知っているとわかると「よかった」と言う。マンスの処刑で火をつける。

4話

ウィンターフェルに攻め込もうとするスタニスに以前のように私を置いていかないようにと言う。ジョンを故郷ウィンターフェルまでついてきてスタニスを手伝うように説得する。ジョンを誘惑して、自分と交われば強い力が生まれると言う。しかしまだイグリットを愛しているというジョンに拒絶された。

5話

スタニス軍と共にウィンターフェルを目指して発つ。

7話

雪でスタニス軍が弱っていく中、自分の勝利を疑い始めるスタニスになおも信じるのですと訴える。自分がウィンターフェルにいる姿、よこたわるボルトンの旗を見た、というが、後にこれはスタニスの勝利とは別の形で実現することになる。勝利を確実にするためにはシリーンを生贄にするという話もする。

9話

スタニスの野営地で、ラムジーの手の者の仕業により火の手が挙がるのを目撃する。ダヴォスが去った後シリーンを生贄にする。

10話

勝利は目前だとスタニスにうそぶく。しかし兵の半数が逃げたと知るとスタニスを見捨てて1人で逃げてしまう。意気消沈した様子でカースル・ブラックに一人で戻って来る。ダヴォスの問いに応えない。

シーズン6での動向

1話

ダヴォス、エディソンたちがジョンの遺体を運んだ部屋にやってくる。ウィンターフェルで戦うジョンを見たと言う。一人で部屋にいるとき、首飾りを外そうとすると首飾りが赤く輝き、老婆の姿になってしまう。これによりメリサンドルは普通の人間ではなく、魔術で姿を若く保っているらしいことが分かる。

2話

心ここにあらずと言った様子で部屋にいる。ダヴォスが訪れて、ジョンを生き返らせるように頼まれる。ミアのソロスがべリック・ドンダリオンを蘇生させたのを知っているが自分には無理だと言う。見てきたものは全て偽りだった、ダヴォスが正しかったと自信を失っている。しかしそれでもダヴォスからやれと言われたのでジョンの蘇生の儀式を行う。やはりだめだったとばかりに部屋の外に出た後、遅れてジョンは復活を果たした。

3話

自分が行ったことながら、本当に復活したジョンを見て目を丸くする。死んでいる間に何を見たとジョンに聞くが「何一つなかった」と答えられる。「約束されたプリンスはスタニスではなく他にいた」と高揚する。

4話

ダヴォスにこれからはどうするのかと聞かれてジョンの命令に従うと答える。

5話

ジョン、サンサらと共に諸侯らの救援を求めるために出る。

9話

ボルトンとの戦い前日、ジョンに「俺が負けたらまた生き返らせろ」と言われる。それに対して「あなたに仕えているのではないし約束はできない、ジョンは私の力ではなく、神の力で生き返らせられた」と言う。

10話

カースル・ブラックの食堂でダヴォスからシリーンについて問い詰められる。シリーンを生贄にしたことを白状する。光の神の導きだった、両親も同意したと自己弁護する。しかし間違っていたとも認める。ダヴォスは処刑しようとするが、ジョンに「あなたの力になれる」と言う。ダヴォスはメリサンドルの処刑を望んだがジョンの決断で南へ追放されるだけで済む。

シーズン7での動向

2話

デナーリスに会いにドラゴンストーンへ。デナーリスに受け入れられる。約束の王子が長い夜を終わらせるという予言をデナーリスに伝える。デナーリス、そしてジョンが選ばれた者だと言う。ジョンを呼び寄せるようにデナーリスに進言。

3話

ジョンがドラゴンストーンを訪れた時あえて姿は見せない。炎と氷を出合わせる役割は終えた、盲信するのはやめた、ボランティスに行くとヴァリスに言う。「この異国の地で死なねば」とヴァリスに言い去る。

シーズン8での動向

3話

死者との戦いを控えるウィンターフェルにやってくる。ダヴォスがにらんでくるが、「処刑しなくても明日の朝には死ぬ」と言う。死者との戦いの中で堀を燃やすための火種が無いためメリサンドルが呪文を唱えて火をつける。その後屋内に潜んでいたところにやってきたアリアとハウンドに遭遇。アリアと言葉を交わす。戦いが終わった後ウィンターフェルの外に出て、魔力の源らしい首飾りを捨てる。ダヴォスが見守る中、雪原に倒れて力尽きる。

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