サムウェル・ターリー -ゲーム・オブ・スローンズ登場人物解説-

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人物解説

サムウェル・ターリー

ホーンヒルを治めるターリー家の長男。サムと呼ばれる。しかし父親のランディル・ターリーは軟弱で男らしくないサムを勘当してナイツウォッチ(冥夜の守人)にさせた。ナイツウォッチになってからも戦いに向かないサムを馬鹿にする者が多かったが、ジョン・スノウとは親友となる。ジョンがナイツウォッチを脱走しそうになった時はこれを止める。

シーズン2ではジョンらと共に壁の北の探索へ同行。途中、野人のクラスターの砦でクラスターの娘のジリに惚れる。最終話では死者の軍団たちの襲撃に遭い一人だけ取り残されてしまうが、ジオーらに助けられてなんとか生き残る。

シーズン3でジオーらと共に壁へ帰る途中、クラスターの砦でナイツウォッチで内乱が起きて、反逆者にジオーが殺されてしまう。このどさくさの中でサムはジリとその生まれたばかりの子供を連れて逃げ出す。最終話では偶然にブランたち一行と出会う。ブランはあえて壁の北へ向かうというので止めるが、ブランの意思は固かった。サムは壁の北で見つけた、死者に対して有効な武器「ドラゴングラス」をブランに渡す。

シーズン4ではカースル・ブラックに戻ってきた。ジリと共に生活するが、ナイツウォッチは元々罪人などばかりの人間であるためジリの身を案じる。野人たちとの戦いにおいては同期だったピップの死を目の前で目撃する。

シーズン5でもカースル・ブラックで生活する。総帥となったジョンを支える。戦いには向かないため、オールドタウンにある知識の塔でこれからの戦いのための勉強をしたいと考え、ジリとその子と共にカースル・ブラックを出る。

シーズン6ではまずジリ母子を匿うために自分の故郷であるホーンヒルを目指す。だが父親のランディルはやはりサムを歓迎してなどはくれず、サムもジリも侮辱する。一応ジリとその子サム(子にもサムと名付けた)は家に置いてもらう許可はもらったが、サムは2人を連れて黙って実家を出ていってしまう。そして次にオールドタウンに辿り着く。

シーズン7ではオールドタウンで勉強したくても雑用ばかりさせられていることに不満を抱く。そんな時、灰鱗病に罹ったジョラー・モーモントと出会う。サムが治療を行うとジョラーは快復した。
相変わらず勉強をさせてはくれないので我慢の限界となり、オールドタウンの巨大な図書館、知識の塔から秘蔵の本を盗み出し、ジリとリトルサムと共にウィンターフェルへと到着する。
そこにいたブランと話すとブランは「ジョンはリアナ・スタークとレイガー・ターガリエンの落とし子だ」と言うが、サムは図書館にいた頃読んだ本で、「レイガーは婚姻を無効にしていた」という事を知っていたのでブランに教える。改めてブランが過去を幻視すると、確かにリアナとレイガーは正式に結婚しており、これによりジョンは正統なターガリエン家の血を引く者であることが明らかになった。

シーズン8ではウィンターフェルに戻ってきたジョンにこの真実を伝える。またジョンは父と弟がデナーリスに殺されてしまった事をデナーリスから直接聞き、デナーリスに反感を持ちはじめ、ジョンこそが王に相応しいとジョンに言う。
死者たちとの戦いでは生き残り、王都へと出向くジョンをジリと共に見送る。
デナーリスの死後の首脳会談ではあらゆる者に選挙権を与えるという案を出すが諸侯から一笑に付される。その後ティリオンがブランが王になることを推奨したのでそれに同意する。
そしてブランを王とする新たな国においてはメイスターとなり王政のアドバイザーとなる。

相関図

サムウェル・ターリーとその関わりの深い人物との相関図
名前 解説
ジョン・スノウ ナイツウォッチとなったサムが最初に仲良くなった相手。互いを信用している。
ジリ 野人のクラスターの娘。シーズン2時点で子を宿していたが、クラスターは娘と交わって子を増やしていたため、その子もクラスターの子。サムとは徐々に親しくなっていく。シーズン3ではその子供を連れてサムと共に旅をするようになる。子供にも「サム」という名前をつけた。
メイスター・エイモン サムがカースル・ブラックにいる間世話になった老人。シーズン5ではサムとジリに看取られて死去する。
ランディル・ターリー サムの父親。軟弱なサムのことを勘当してナイツウォッチにした。サムがジリを置いてもらうため仕方なく頼ってもやはり侮辱するばかりだった。タイレル家に仕えるがシーズン7では裏切りラニスターについた。デナーリスのドラゴンに、サムの弟ディコンもろとも焼き殺されてしまった。
ジョラー・モーモント デナーリスの忠実な配下だが、灰鱗病に罹ったためにデナーリスの元を離れた男。サムとはシーズン7でオールドタウンで出会う。病は進行してもはや死を覚悟していたが、サムの治療を受けて快復、デナーリスの元へと戻った。
ブラン・スターク ジョンの弟。シーズン3で、サムが壁の北から戻ってきたところでちょうど壁で出会った。ブランは逆に危険な壁の北へ向かうというので、サムは「ジョンの弟なら自分の弟と同じだ」と言って身を案じる。だがブランの意思は堅く、壁の北へと向かう。サムは死者やホワイトウォーカーを倒せる武器のドラゴングラスをブランに渡した。シーズン7でウィンターフェルでサムと再会。過去を見る幻視能力によりジョンがリアナ・スタークとレイガー・ターガリエンの息子であることはすでに知っていたが、それは婚約はしていない状態で作った子供だと思い込んでいたのでジョンの事は落とし子だと思っていた。だがサムからそれが違うことを聞かされたため改めて幻視をし、ジョンはリアナとレイガーの正統な子供、「エイリス・ターガリエン」であることを知る。
エブローズ サムが勉強するため向かったオールドタウンにいるメイスター。サムの上司のような存在だが、サムに勉強させずに老人の世話などばかりをさせる。また、壁の向こうに対しての危機感も薄い。サムはエブローズにうんざりし、シーズン7では勝手に本を盗み出し、オールドタウンを出ることに決める。

シーズン1での動向

4話

初登場。剣の稽古をして同僚と試合うがすぐに降参してしまう。アリザーの指示で何度も殴られるがジョンにかばわれる。自分は臆病者だから戦えないとサムや同僚たちに言う。ジョンと見張り台で話す。18回の命名日の時に、相続権を放棄し、身分を捨ててナイツウォッチにならなければ殺すと父に脅されたためにナイツウォッチになったのだと事情を説明する。その後はサムと共に掃除して親交を深める。その際、母親の素性も知らない落とし子だから女を抱くことに抵抗があるとサムに言う。

7話

女が恋しいと話している時にベンジェンの馬が壁に戻ってきたのを発見。ジョンがジオーのスチュワードになってしまったことはジオーがジョンを後継者に育てたいからだと言って説得。ジョンと共にナイツウォッチになる儀式の宣言を行う。

8話

ゴーストが見つけた死人に「臭いがない」と言う。復活した遺体を見て「ホワイトウォーカーに触れられたせいでこうなった」とジョンたちに言う。

9話

手紙を読みロブが南に進軍していることをジョンに教える。

10話

エダードが処刑されたことを知ったジョンが脱走するのを止める。

シーズン2での動向

1話

ジョンらと共に旅をする。クラスターの娘を見て女を見るのは半年ぶりだと言う。

2話

クラスターの女を見てひとりで妻をたくさん持つのは欲張りだと羨む。ゴーストがジリの持つ肉を狙っていたのでジリを救う。ジリが妊娠しているのを知って、サムにクラスターの元から連れ出そうと相談する。

3話

思いを寄せるジリに近づいて母からもらったというお守りを渡す。

5話

美しい風景を見て「ジリが見たら喜ぶ」などと言い恋に浸かっている。

8話

エディソン、グレンらと共にトイレのための穴を掘る作業を行う。その途中でドラゴングラスを発見する。

10話

エディソン、グレンらと共に暖を取るための素材集め。相変わらずジリの話ばかりするのでエディソンとグレンに呆れられる。その間に笛が3回鳴るのを聞いてホワイトウォーカーの襲撃だと知って逃げるが、足が襲いためエディソンとグレンには置いていかれてしまう。ホワイトウォーカーに追いつかれるが岩の陰に隠れてやり過ごす。

シーズン3での動向

1話

ホワイトウォーカーに殺されそうになるもジオーたちに救われる。

2話

グレンとエディソンに置いていかれたことを恨み、二人に恨み節を吐く。

3話

クラスターの砦付近でジョンの狼ゴーストを発見する。クラスターの砦でジリが子供を産む現場に立ち会う。

4話

子供を産んだジリの子供をかわいがろうとするが、余裕のないジリに冷たくされ、以前ジリに預けた指抜きを返されて意気消沈。ナイツウォッチ内で反逆者がジオーを殺した後、ジリを連れて逃げる。

6話

ジリ、その子供と3人で旅をし壁を目指すことに。以前拾ったドラゴングラスをジリに見せる。ジリの子供のために子守歌を歌う。

8話

ジリとその男児と3人で旅を続ける。その子供に名前を付けるべきでは?とジリに提案。鴉が騒ぎだしたのを不審に思い周囲を警戒するとホワイトウォーカーと遭遇。剣は砕かれてしまうが、持っていたドラゴングラスで突き刺すと粉々になって消滅。ジリを守った。

9話

まだジリら親子と共にナイトフォートを目指して旅をする。そして辿り着く。

10話

ナイトフォートでブランたち一行と偶然出会う。ジョンの弟なら自分の弟も同然と言う。ブランが壁の北へ行くのを止めようとするが、強い意志を示すブランに押され、壁の向こうへ行くための方法をブランたちに教える。ドラゴングラスをブラン、ミーラに預けて別れ、ブランたちが壁の北へ進むのを見送る。その後カースル・ブラックに戻る。エイモンと会って鴉の世話や書類仕事を頼まれる。カースル・ブラックに戻ってきたサムと再会する。

シーズン4での動向

1話

快復したジョンがロブを嫌いになりたかったがなれなかったという話を聞いて、「僕も(ジョンは何をやってもサムより優れているから)君を嫌いになりたい」と冗談を飛ばす。

3話

ナイツウォッチの仲間たちはホワイトウォーカーの存在を信じておらず、ジリを娼婦と呼ぶのを嫌っていた。回りが男だらけなのでジリは大丈夫かと心配する。安全なのはカースル・ブラックよりモールズタウンだと言う。そしてその通りにジリがそこで働けるように手続きをするがジリには不満を抱かれる。

4話

野人が迫っているためジリをモールズタウンに送ったことを後悔する。

8話

ジリがいるモールズタウンが襲撃を受けるのを知り絶望する。ピップ、グレン、エディソンらに生きているかもしれないと励まされる。

9話

ジョンと共に見張りをする。もう半ば死を覚悟している。ジョンが親しくなったイグリットはどういう人だったかと聞く。ジリとは何もないと言う。野人について調べるため書物をあたる。ジリに野人に殺されると言われるが、ナイツウォッチの義務を果たすと言ってジリとその子を安全な場所に置いて、ジリにキスをして戦いにおもむく。共に行動していたピップの死を見届ける。その後壁の上へあがりジョンを呼び再び下へ。ジョンの指示で小屋に入っていたゴーストを解放。戦いが終わった後ジリを迎えに行くが、そこでジャノスも発見。マンスを探しにいこうとするジョンを止めようとする。一人の壁の北へ出てマンスと停戦交渉へ行くジョンを見送り、ジョンのヴァリリア鋼の剣を一時預かる。

シーズン5での動向

1話

アリザーらにカースル・ブラックから追い出されるのではないかと不安がるジリに、「君と共にどこまでも行く」と言って安心させようとする。

2話

ジリとシリーンに本の情報を放すが白けられる。ナイツウォッチ総帥選挙で「ジョンは壁で勇敢に戦ったし、ジオーの仇を討とうとした」とジョンを候補者の一人に推薦する。多くのナイツウォッチがこれに賛同する。ジャノスが野人との戦いで隠れていたことを暴露する。

4話

ジョンの書類仕事を手伝う。ルースに支援を頼むのを拒むジョンを説得する。

5話

デナーリスは奴隷商人湾を制圧しているが反乱に苦戦しているということを伝える手紙をエイモンの前で読む。それを見て「骨のある女性」と評する。ジリにオールドタウンの図書館の話をする。図書館にやってきたスタニスに死の軍団の恐ろしさを語る。

7話

ジョンにドラゴングラスを渡して送り出す。衰弱するエイモンの看病をし、葬儀では言葉を送り、火をつけて火葬する。アリザーから半ば脅しのような言葉を受ける。ジリがナイツウォッチに襲われそうになったため助けようとするが返り討ちに。しかしゴーストに救われる。その後ベッドでジリに看病され、体を重ねて童貞を捨てる。

8話

野人に恨みを待つオリーになぜジョンは野人を助けに?と聞かれると「死人の軍団が来れば野人も何もなく、共に戦わなければ。長い目で見れば正しかったと思える時が来る」と言う。

9話

ハードホームの野人たちを全員救おうとしたが出来なかったというジョンに「失敗じゃない」と慰める。

10話

ジョンから死者の話を聞く。自分は勉強するのが向いているため、オールドタウンへジリと行きたいとジョンに請い、許可をもらう。自分がジリと結ばれたこともジョンに教える。

シーズン6での動向

3話

嵐のためひどい船酔いになってしまう。ジリと共に、オールドタウンではなく船で故郷のホーンヒルを目指す。それはシタデルには女性は入れないからであり、ジリと子を自分の実家に預けたいと考えていた。

6話

故郷のホーンヒルまでジリとたどり着く。だが父親のランディルに相続権と称号を捨てさせられたため、歓迎されるわけはないと考えていたので落ち着かない様子だった。事前に手紙は出したものの、ジリが野人であることも黙っていた。家に戻ると母、弟、妹には歓迎されるが、父にだけはやはり歓迎されない。ジリが野人だと分かってさらにランディルに馬鹿にされた。ジリとその子は家に留まることは許されたが、サムは出ていくようにと言われる。しかし結局はジリと子を連れてオールドタウンへ行くことにする。さらに、家に飾られていたヴァリリア鋼の剣を盗み出す。

10話

故郷を出、ジリと共にオールドタウンに到着する。エイモンが死んだため自分がカースル・ブラックのメイスターになったと報告する。オールドタウンにそびえたつ図書館、「知識の塔」の大きさに圧倒される。アーチメイスターのエブローズと会う。

シーズン7での動向

1話

オールドタウンの知識の城(図書館)で老人の世話や図書の整理などの不毛な日々を送り、本来やりたい勉強が出来ないため辟易する。エブローズに秘蔵図書を見せてもらうよう頼むが拒否される。仕方ないので黙って鍵を盗んで盗み見る。それによりドラゴングラスはドラゴンストーンに埋まっていると知る。灰鱗病が進んだジョラーと出会う。

2話

ジョラーの灰鱗病をどうにかしたいと考えるがエブローズにはもうどうしようもないと言われる。灰鱗病を治療しようとするのは危険だとエブローズに言われるも、密かに行う。

3話

灰鱗病の治療を終え、ジョラーを治す。治療をエブローズから咎められる。その罰として朽ちかけた巻物の模写を行うように指示される。

5話

ブランからの手紙がオールドタウンに。ブランからの話を聞くべきだとエブローズたち知識人に進言するが軽視される。相変わらず本の模写を行わされて辟易している。ついに決意し、ジリと子供を連れ、秘蔵本を盗み、オールドタウンを出ることに。

7話

ジリと共にウィンターフェルに到着。ブランと会い、手伝いに来たことを伝える。ブランが「ジョンはレイガーとリアナの落とし子だ」、と言ったが、サムは知識の塔で見たハイセプトンの日記でレイガーが婚姻を無効にしていたのを知っていたため、否定。

シーズン8での動向

1話

ウィンターフェルにやってきたデナーリスが、腹心の部下であるジョラーを救ったのはサムだと聞いたためサムを訪れる。そこで何か欲しい褒美は?とデナーリスの聞かれたため、知識の城から本を盗んだ事、実家から代々伝わる剣を盗んだ事を不問にしてほしいという。ここまでは和やかだったが、デナーリスが以前処刑したランディル・ターリーとディコン・ターリーがサムの家族だと気付いてそのことをサムに伝える。サムは2人が死んだ事に激しく動揺し、耐えきれず部屋を出てしまう。
そこで待っていたブランに「ジョンに真実を伝えるのは僕ではなく、ジョンが真に信頼する君の役目だ」と言われる。そして地下墓所にいたジョンのところへ行く。ジョンにデナーリスがランディルとディコンを殺した事を伝える。ジョンは知らなかったため動揺する。そしてついにジョンに「ジョンがレイガー・ターガリエンとリアナ・スタークの正式な子である」という事実を伝える。ジョンはそれでも王はデナーリスだと言うが、「デナーリスとは違い情のあるジョンこそが王に相応しい」とサムは言う。

2話

ウィンターフェルに無事にやってきたエディソンとの再会を喜ぶ。
死者の軍団との決戦前にナイツウォッチとして絆の深いサム、エディソンと話す。自分が一番最初にホワイトウォーカーを倒したし、ゼン族も倒したのだと強調し、自分も戦場で役に立つと2人に言う。
ジョラーに会いに行き、ターリー家に伝わるヴァリリア鋼の剣のハーツベインをジョラーに渡す。戦いの直前には眠っているジリとリトルサムを見つめる。

3話

死者との戦いに参加。戦闘開始間もなく危機に陥るがエディソンに救われる。しかし直後、エディソンが背後から刺されて死ぬ。その後圧倒的な数の死者たちに押されてサムは自暴自棄になったように笑う。しかし無事生存。

4話

戦いの後の戦死者たちの葬儀ではエディソンの遺体に火をつけて火葬する。
王都へ向けて出立するジョンをジリと共に見送り、「一番の親友だ」と言って抱き合う。

6話

デナーリス死後の首脳会談に出席。多数決で決める民主主義の仕組みを訴えるが諸侯に一笑に付される。ティリオンが推奨したブランが王になる事に賛同する。新たな国では国政のアドバイスを行うメイスターとなる。

凡人の感想・ネタバレゲーム・オブ・スローンズ相関図付き登場人物解説>サムウェル・ターリー